吉永小百合、79歳で人生初のピアス「女は度胸、と自分で」

12時間前

映画『てっぺんの向こうにあなたがいる』の記者会見にて、主人公の多部純子を演じた吉永小百合(10月17日/大阪市内)

(写真3枚)

俳優の吉永小百合が10月17日、大阪市内のホテルでおこなわれた映画『てっぺんの向こうにあなたがいる』(阪本順治監督)の記者会見に出席。映画のモデルとなった女性初のエベレスト登頂に成功した登山家・田部井淳子さんとの思い出のエピソードを披露した。

吉永が演じるのは、主人公・多部純子。20代のころ、山ガールだったという吉永は、「山に登ることが大好きだった。次第に登るのがつらくなって、スキーに転向してしまったけど、2012年に淳子さんにお会いして魅了された」と振りかえる。

ラジオ番組に田部井さんがゲスト出演したといい、「とにかく明るくて、なんでも話してくれて、耳にはピアスを付けてらして。山の登山家ではなく、『愛好者です』と謙虚に話しておられ、こういう方がエベレストに登ったんだな、と大ファンになった。『いつか田部井さんを演じるチャンスはないかしら?』と思っていたら、このような形で実現した」と述懐した。

映画『てっぺんの向こうにあなたがいる』の記者会見に出席した(左から)阪本順治監督、吉永小百合、天海祐希(10月17日/大阪市内)

田部井さんは、エベレスト登頂に成功したものの、晩年にはがんを患い、余命宣告を受けた。それでも、東日本大震災で被災した高校生たちを、富士登山を通じて元気づける活動などに尽力し、前を向き続けた。そんな田部井さんの生き様に感銘を受けた吉永は、「『一歩一歩前へ』、『病気になっても病人にはならない』と前に進み続けるところを意識して演じた」と力を込めた。

映画『てっぺんの向こうにあなたがいる』の記者会見にて、人生初のピアス開けに挑戦した吉永小百合(10月17日/大阪市内)

さらに驚きの役作りエピソードも披露。なんと田部井さんになりきるため、79歳(撮影当時)にして人生初のピアス開けに挑戦したという吉永。

「10年前に開けたかったけれど、勇気がなくてダメだった。時代劇の役には、よくないとも思っていた。でも、『女は度胸』と今回、自分で決めて、開けました。気分がパッと高揚しました」とにっこり。ただし、「開けた直後、1か月間、プールに入れないとドクターに言われたのは、つらかった」と苦笑いした。

田部井さんの親族からは、形見としてピアス5点を譲り受けたといい、「東洋のイメージのピアスで、大事なときに着けて、大切にしています」と感慨深けに語った。

会見の締めくくりに、「田部井さんは、『人生8合目からが面白い』とおっしゃっていた。私もその辺に差し掛かかっている。これからも一歩ずつ、淳子さんのように歩いていきたい」とあいさつし、決意を新たにしていた。

映画『てっぺんの向こうにあなたがいる』は、10月31日より全国公開される。

取材・文・写真/西部マキコ

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