万博「最後の1日」どう過ごす?究極の質問…会場内で調査、個性が出る回答は

7時間前

来場30回以上で、ビールを楽しみながら会場を回っている女性2人組(10月13日・夕方頃/Lmaga.jp撮影)

(写真11枚)

184日間の熱狂を終え、10月13日に閉幕した『大阪・関西万博』(会場:夢洲)。最後の1日をどう過ごすのか? それは「地球最後の日の過ごし方」という、答えの出ない問いに似ていると、SNSで話題になっていた。実際のところ、来場者はどのように過ごしたのだろうか? 会場内で聞き込み調査した。

■ 1個でも多く?お気に入りをリピート?[パビリオン巡り]

『大阪・関西万博』トルクメニスタン館の行列の様子(10月13日・16時頃/Lmaga.jp撮影)
『大阪・関西万博』トルクメニスタン館の行列の様子(10月13日・16時頃/Lmaga.jp撮影)

最終日には、1個でも多くパビリオンを回りたい人と、最後にお気に入りのパビリオンに「入り納め」したい人とで行動が分かれた。

「お盆の時に1回来て、大屋根リングと花火は見ることができたので、今回はパビリオンを1個でも多く回りたいです。今日はすでに、ベルギー館とトルクメニスタン館に行きました」(東京都・女性/来場2回目)

「ドイツ館を楽しみに来ました。今まで行ったなかで、一番良かったパビリオンは、展示が充実して見応えがあった中国館です」(大阪府・20代女性/来場5〜6回目)

『大阪・関西万博』NTTパビリオンの展示映像で踊るPerfume(7月15日/Lmaga.jp撮影)
『大阪・関西万博』NTTパビリオンの展示映像で踊るPerfume(7月15日/Lmaga.jp撮影)

また、NTTパビリオンの展示映像で、Perfumeが着用している衣装を自作して訪れた女性は「どうしても朝一番にNTTパビリオンに入りたくて、頑張って並びました。あと、20回以上来ているのに、ミャクミャクハウスに行ったことないので、入りたいと思います」(女性/来場20回以上)

■ 想像以上に熱狂!最後に完成を目指す[公式スタンプラリー]

『大阪・関西万博』で来場者が完成させた「公式スタンプラリー」の「重ね押しスタンプ」(10月13日・17時10分頃/Lmaga.jp撮影)
『大阪・関西万博』で来場者が完成させた「公式スタンプラリー」の「重ね押しスタンプ」(10月13日・17時10分頃/Lmaga.jp撮影)

各パビリオンに設置された、200カ所以上のスタンプを巡る「公式スタンプラリー」。期間限定スタンプが登場すると長蛇の列ができるなど、開幕当初の想像以上に人びとが熱狂した。最終日には、「公式スタンプラリー」や、万博会場内の郵便局で風景印を求める人の姿が見られた。

「今日はスタンプしか押していません!西ゲートの郵便局で、10月13日の日付が入った風景印に2〜3時間並び、東ゲートの郵便局では、風景印を押してもらうための手紙を投函しました。その後は、コモンズ館を巡って『重ね押しスタンプ』をしています」(愛知県・20代男性、女性/来場5回目)

「公式スタンプラリーの『重ね押しスタンプ』を押せていなかったので、それを完成させたくて来ました」(大阪府・30代女性/来場5回目)

『大阪・関西万博』で集めた「公式スタンプラリー」のスタンプたち(Lmaga.jp撮影)
『大阪・関西万博』で集めた「公式スタンプラリー」のスタンプたち(Lmaga.jp撮影)

また、「コモンズD館」で最後のスタンプラリーをしていると、スタッフが「スタンプはすべてシヤチハタさんのおかげです!ありがとうございます」と、メンテナンス作業に来ていたシヤチハタ社員を紹介。居合わせた来館者から拍手が起こるという、最終日ならではの場面にも遭遇した。

■ 万博「最後の晩餐」に何を選んだ?[海外グルメ]

『大阪・関西万博』マレーシア館の「ロティーチャナイ」(写真右)(8月6日/Lmaga.jp撮影)
『大阪・関西万博』マレーシア館の「ロティーチャナイ」(写真右)(8月6日/Lmaga.jp撮影)

万博の醍醐味と言えるのが、海外パビリオンで提供される珍しいグルメたち。マレーシア館の「ロティーチャナイ」や、オーストラリア館の「ラミントン」など、万博をきっかけに知ったグルメも多い。万博「最後の晩餐」にもなる一食に、来場者たちは何を選んだのだろうか?

「これまでにパビリオンは大体回れたので、今回はキッチンカーの海外グルメを楽しみに来ました。さっき食べたインド館のパニプリが辛かったので、ベルギー館のチョコレートとか、何か甘いものを探したいと思います」(兵庫県・50代女性/来場7回目)

「タイ館のガパオライスと、最後の花火を楽しみに来ました。テストランの日にも来たので、最初と最後は押さえておきたかったです」(大阪府・50代女性/来場7回目)

■ イベント盛りだくさんで「祭り」の雰囲気[特別イベント]

ゴールテープに向かって走るミャクミャク(10月13日・16時50分頃 Lmaga.jp撮影)

最終日には、ミャクミャクがゴールテープを切った「フラッグパレード」や、EXPOアリーナ「Matsuri」の合計6時間の大型イベント、「ポップアップステージ」での各国の音楽ステージ、花火大会、ドローンショーなど、会場各所でイベントが開催され、さながら「祭り」のような雰囲気だった。

「最終日は特別プログラムって聞いたので、ドローンショーが楽しみです」(兵庫県・50代女性/来場7回目)

「野外イベントや花火を見られる場所を確保したいと思います」(女性/来場30回以上)

「ドローンショー」の最後にサプライズ登場したミャクミャクは、空へと消えていった…(10月13日・19時45分頃/Lmaga.jp撮影)

「よしもと waraii myraii館」で毎晩開催された『盆踊りのアシタ』(通称「万博カラオケ」)を「締め」に選んだ人も多数。会場だけでなく、SNSでも参加者たちが「確実に歴代最多人数」「過去に見た事ないぐらい盛り上がってた」「最後の最後もカラオケ盆踊りで締めました」「ラスト万博あるあるで〆る盆踊りのアシタさすが・・・」と投稿し、盛り上がりを見せた。

「盆踊りのアシタ」のフィナーレの様子。万博あるあるを歌うRG(10月13日/大阪・関西万博)
「盆踊りのアシタ」のフィナーレの様子。万博あるあるを歌うRG(10月13日/大阪・関西万博)

■ 最後はゆっくり景色を楽しみたい…[大屋根リング]

『大阪・関西万博』の「大屋根リング」には「空飛ぶクルマ」の飛行を待つ人びとがぎっしり(10月13日14時頃/Lmaga.jp撮影)
『大阪・関西万博』の「大屋根リング」には「空飛ぶクルマ」の飛行を待つ人びとがぎっしり(10月13日14時頃/Lmaga.jp撮影)

「最後の1日は、散歩して、大屋根リングを触って・・・と思っていたのですが、結局散歩しながら4軒ビールをハシゴしています。チェコ館→サントリーパークカフェ→英国館→宴〜UTAGE〜とビールを巡って、今は外でビアガーデン的に楽しんでいます。夜にはnullの振る舞い酒を狙おうと思います」(大阪府・30代女性/来場26回目)

『大阪・関西万博』のEXPOナショナルデーホール「レイガーデン」屋上から「大屋根リング」を望む景色(10月13日16時20分頃/Lmaga.jp撮影)
『大阪・関西万博』のEXPOナショナルデーホール「レイガーデン」屋上から「大屋根リング」を望む景色(10月13日16時20分頃/Lmaga.jp撮影)

『大阪・関西万博』の象徴「大屋根リング」。最終日は「空飛ぶクルマ」のフライトや、最後の景色を楽しむ人びとで昼間から賑わった。花火とドローンショーの開始時間が近づいた17時30分頃には、混雑のため「大屋根リング」は閉鎖され、最後の大屋根リングからの景色が叶わなかった人も多かった。

最終日10月13日訪れた20万7889人(一般来場者数)が、思い思いの1日を過ごして閉幕した『大阪・関西万博』。この後、パビリオンは順次解体されてしまうが、SNSのタイムラインには人びとが楽しんだ記録が残っている。

取材・文・写真/Lmaga.jp編集部

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