阪神電鉄の「自動運転バス」、実証実験で無料の一般利用スタート

2時間前

阪神電鉄が「自動運転バス」の実証実験をスタート(10月1日・Lmaga.jp撮影)

(写真6枚)

関西の私鉄「阪神電気鉄道」(本社:大阪市福島区)が自動運転バスを開発。実証実験として10月8日から、「ららぽーと甲子園」周辺で無料の一般客利用をスタートした。

兵庫県内の中核都市(尼崎市、西宮市、明石市、姫路市)では初となる自動運転乗合バス。定員15人の中型バスタイプで、最高速度35km/hで走行。カメラ(全11基)やセンサー類によって自己位置や障害物を認識することで安全に走行することができる。

今回の実証実験ではセーフティードライバーが同乗し、運転者が操作の責任を負った上で特定の条件においてシステムがハンドルやアクセル、ブレーキ等の操作を自動で行う「自動運転レベル2」で実施される。

■「自動運転」ってどんな感じ? 実際に乗ってみた

阪神電鉄の「自動運転バス」。運転手がハンドルから手を離して自動運転中(10月1日・Lmaga.jp撮影)
阪神電鉄の「自動運転バス」。運転手がハンドルから手を離して自動運転中(10月1日・Lmaga.jp撮影)

バスは約100m以内の情報をキャッチし、歩行者や車を検知するとすぐにストップ。歩行中の人はもちろん、これから運行方向に歩き出しそうな人も予測するので、その都度自動でブレーキがかかる。

最高速度35キロとスピードは緩やかなため危なさは感じなかったが、車酔いしやすい筆者としては正直「ちょっと酔いそう…」と感じた。しかし、周囲の情報をしっかりと検知しており、安全性はかなり実感できた。なお、ハンドル・アクセル・ブレーキいずれかに触れると手動に切り替わるという。

バス内に設置されたディスプレイ。利用者の座席からリアルタイムで周囲の状況を確認できる(10月1日・Lmaga.jp撮影)
バス内に設置されたディスプレイ。利用者の座席からリアルタイムで周囲の状況を確認できる(10月1日・Lmaga.jp撮影)

■街中の「電柱」がバス亭に…「スマートバス停」が出現

電柱を活用した「スマートバス停」(10月1日・Lmaga.jp撮影)
電柱を活用した「スマートバス停」(10月1日・Lmaga.jp撮影)

今回の「自動運転バス」導入にあたり、電柱を活用した「スマートバス停」が登場。電子ペーパーやタッチセンサーを活用し、時刻表や予約システム、地域のイベントなどの情報を発信する。

今回の試験運転は、「ららぽーと甲子園」周辺で90日間実施される。地域内移動を意識したルート設定となり、阪神バスの既設停留所と、電柱を利用して新設された「スマートバス停」の全12カ所を回る。

この実証実験により、将来的なルート、エリア拡大やサービス全体の無人化を目指し、運転手不足に対応していくという。 

乗車料は無料(乗車後アンケートあり)。期間は2026年2月中旬までの平日。事前予約制(乗車日の1週間前〜)となり、空席がある場合に限り、当日その場での乗車も可能。運行時間は9時~12時/13時~16時(1日6便)。予約は公式サイトにて。

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