万博で5万杯突破「グルテンフリーラーメン」、閉幕に向け寄せ書き企画も

3時間前

店舗責任者の三浦さんは「たくさんの方にラーメンを食べていただいたこのお店もあと少し。半年かけてスタッフのチームワークもどんどん良くなってきたので、閉幕はさみしい限り」と話す(9月27日/大阪・関西万博 Lmaga.jp編集部撮影)

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閉幕まであとわずかとなった『大阪・関西万博』。「すべての人に美味しいラーメン」をめざし、会場内で小麦アレルギーに対応した、グルテンフリーのラーメンを提供する「GF RAMEN LAB(ジーエフ ラーメン ラボ)」。国内ビーフン市場でシェア日本一を誇る「ケンミン食品」(本社:神戸市中央区)が手掛け、ラーメン累計販売数が5万杯を突破(9月7日時点)。国内外の来店客に好評だと言う。

■「家族みんなで同じ外食」を初体験…ほっこり話も

2020年からグルテンフリーラーメンの共同開発を開始した同社。アメリカのラーメン店「Tsurumen」店主・大西益央さんからの依頼がきっかけとなり、日本が世界に誇るラーメンを「小麦アレルギーをもつ人はもちろん、どんな人にも楽しんでもらいたい」との思いから、「GF中華麺」が誕生。ラーメンで重要な「すする美味しさ」を追求し、米粉生地に「かんすい」を練り込み、コシや中華麺らしい風味を実現させたという。

「ケンミン食品」によるグルテンフリーのラーメンは、万博にも出店している「GF RAMEN LAB」で連日好評
「ケンミン食品」によるグルテンフリーラーメン「GFしょうゆラーメン」(9月19日・神戸市内)

万博内の店舗では、6種のラーメンや2種の焼きビーフンが販売され、麺・トッピング・調味料などすべてグルテンフリーのメニューが充実。1番人気の「GFしょうゆラーメン」(1600円)は、米と大豆由来の醤油を使った「かえし」に利尻昆布の出汁を合わせた味わい深いスープが魅力で、子ども向けのハーフサイズ(800円)もスタンバイ。

(9月7日 大阪・関西万博)
万博会場内の店舗「GF RAMEN LAB(ジーエフ ラーメン ラボ)」店内にはカウンターとテーブル席がある(9月27日/大阪・関西万博 Lmaga.jp編集部撮影)
「GF RAMEN LAB(ジーエフ ラーメン ラボ)」(9月7日 大阪・関西万博)
万博会場内の店舗「GF RAMEN LAB(ジーエフ ラーメン ラボ)」(9月27日/大阪・関西万博 Lmaga.jp編集部撮影)

店舗には連日、グルテンフリーの需要が高い海外客が多く訪れたり、小麦アレルギーの子どもがいる家族連れが「外食でもみんなで同じ物を食べれる」と初体験を喜んでいた、というエピソードも。

「ケンミン食品」の高村祐輝社長は、「金沢からこの店を目的に来てくれて、朝も夜も食事をしてくださったご家族もいて、万博で人生に残る思い出ができたのなら、我々の存在意義があったのかなと想定以上のうれしさを感じています」と話す。

海外からのお客さんも多いという同店。何度もリピートしてくださる方もいるんだとか(9月7日 大阪・関西万博)
海外からのお客さんも多いという同店。何度もリピートしてくださる方もいるんだとか(9月27日/大阪・関西万博 Lmaga.jp編集部撮影)

■「特別食ではなく、『誰かを思う食』の代名詞に」

「新商品発表会」にて「ケンミン食品」代表取締役社長・高村祐輝さんは「グルテンフリーは特別食ということではなく、誰かを思う食の代名詞になれば」と呼びかけた
「新商品発表会」にて「ケンミン食品」代表取締役社長・高村祐輝さんは、「ミャクミャク」のスニーカーで会場内の店舗に立つ日もある(9月19日・神戸市内)

さらに、「グルテンフリーを現在展開しているお店などは、誰かのために、と始めた所が多く、優しい気持ちをこめて丁寧に作られたもの。だからこそ、今後は特別食ではなく、『誰かを思う食』の代名詞になっていくのでは」と期待を寄せる。

そんな思いのもと、新カテゴリーでのグルテンフリーを広げるべく、9月20日からは同店で万博から世界へ向けたコラボ商品の販売を開始した。

グルテンフリーのラーメンの次はお弁当に挑戦
グルテンフリーのラーメンの次はお弁当に挑戦(9月19日・神戸市内 Lmaga.jp編集部撮影)

万博限定「GFひっぱりだこ飯」(1980円)は、1903年創業の駅弁店「淡路屋」(本社:神戸市東灘区)が看板商品をグルテンフリー仕様に手がけた新作。おなじみの蛸壺型器はシックな黒マット調で、具材のたこ天をうずらの卵に変える工夫も。

9月20日から発売開始「GFひっぱりだこ飯」(9月19日・神戸市内)

「淡路屋」の柳本雄基副社長は、「小麦を使わない醤油へ変えたことで、調和がとれた奥行きのある味を再現するのに苦労しましたが、素材が際立つこれまでで1番やさしい味」と自信を見せる。駅弁だけでなく、斜め上の発想でおもしろ商品をヒットさせてきた同社だが、「今回は真面目に取り組み(笑)、駅弁の選択肢が広がる機会として今後も継続していけたら」と話す。

「新商品発表会」にてミャクミャクやタコ姿で会場を和ませた「ケンミン食品」代表取締役社長・高村祐輝さん(左)、「淡路屋」代表取締役副社長の柳本雄基さん(9月19日・神戸市内)
「新商品発表会」にてミャクミャクやタコ姿で会場を和ませた「ケンミン食品」代表取締役社長・高村祐輝さん(左)、「淡路屋」代表取締役副社長の柳本雄基さん(9月19日・神戸市内)

「GFひっぱりだこ飯」の販売は『大阪・関西万博』内「EARTH TABLE~未来食堂~」区画の「GF RAMEN LAB 大阪・関西万博店」にて、万博閉幕までの平日は1日50食限定、土日祝は1日100食限定で販売中。テイクアウトのみ。店舗営業は10時~20時。

◆ ピンバッチ、スタンプ…店内では万博ならではの企画も!

オリジナルスタンプも押せます(9月7日 大阪・関西万博)
オリジナルスタンプも押せます(9月27日/大阪・関西万博 Lmaga.jp編集部撮影)

また、店内では、万博ならではの楽しい企画を多数実施。万博会場で流行中の「スタンプ集め」や「ピンバッジ交換」に同店も参加しており、来店客たちも、続々参加しているという。

店内でピンバッジの交換やってます(9月7日 大阪・関西万博)
店内でピンバッジの交換やってます(9月27日/大阪・関西万博 Lmaga.jp編集部撮影)

さらに「閉幕までのカウントダウン」ということで、店内では来店客からの「寄せ書き」企画もスタートしている。万博最後の思い出づくりも兼ねて、訪れてみては?

取材・文・写真/塩屋薫

寄せ書き希望の人はスタッフに声がけを(9月7日 大阪・関西万博)
寄せ書き希望の人はスタッフに声がけを(9月27日/大阪・関西万博 Lmaga.jp編集部撮影)
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