名中華の「豚汁」が大阪・梅田で復活、2年かけて本家の味を再現

11時間前

左から、「堂山食堂本店」店長のケンちゃん、「中華食堂 十八番」代表の山本かがりさん、息子さん

(写真8枚)

2023年、街の人に惜しまれながら閉店した「中華食堂 十八番」(大阪市北区)の朝食メニューが、酒場「堂山食堂本店」(大阪市北区)にて7月30日より復活。人気だった「とん汁定食」や「貝汁定食」が朝限定で提供される。

■ 人気の朝食メニュー、復活までの経緯は?

「中華食堂 十八番」は昭和47年に創業し、中華料理店でありながら朝限定で食べられる「とん汁」や「かす汁」を求めて連日行列ができた天神橋筋六丁目の人気店。朝食を出すことになったきっかけは中華料理で使用する余った「スープ」を有効活用すべく思いついたのが、そのスープに味噌を溶いて作るとん汁などのメニューだった。

「堂山食堂本店」で提供されるとん汁
「堂山食堂本店」で提供されるとん汁

店は建築関係のお客をはじめ、飲食、出勤前の会社員、家族連れなどさまざまなお客で賑わい、閉店が決まった際も後も、常連客からは「寂しい」「あの味が食べたい」と多くの声が挙がっていた。「中華食堂 十八番」の店主・山本かがりさんは、閉店してからの「味を引き継ぎたい」という周りからの声がけを全て断っていたそうだが、今回「堂山食堂」からのアプローチには強い思いを感じたという。

「堂山食堂本店」初代店長のケンちゃん
「堂山食堂本店」初代店長のケンちゃん

実は元々、同店に通い詰めていたという「堂山食堂」の初代店長・ケンちゃんやメンバー一同。「堂山食堂」は24時間営業ということもあり、休息の際のつかの間の朝食時間は自分の癒やしや活力になる一杯だったそう。今回たまたま山本さんと「堂山食堂」が繋がる機会があり、ケンちゃんのとん汁への愛に心を打たれ、一緒にメニューを復活することを決意。

山本さんは「(ケンちゃんは)実際に何度も店に食べに来てくれていて、リスペクトもしてくれている。熱い思いで(とん汁)を出したい、と話してくれて落ちました。私も家が近いので、近くでうちのとん汁が食べられると思うとうれしいです。ずっと来てくれていた常連さんも喜んでくれそう」と笑顔で話してくれた。

■ 「堂山食堂」で変わらぬ味を守り続ける

「堂山食堂本店」で提供される「中華食堂 十八番」のとん汁定食(660円)
「堂山食堂本店」で提供される「中華食堂 十八番」のとん汁定食(660円)

今回、メニューの監修をするのは「中華食堂 十八番」の後継店で上新庄で「老虎苑(ラオフーエン)」という中華料理店を経営している同店の息子さん。看板のとん汁は、鶏ガラと豚ガラでダシをとった中華スープに、キャベツやニンジン、豚バラ肉を加えている旨みたっぷりの一杯だ。

メニューはこのとん汁と貝汁、かす汁の3種。また、定食にはオプションで「十八番」で人気だったスクランブルエッグや、「堂山食堂」の看板メニューの麻婆豆腐やハムカツ、ちょいカレーなどを追加することもできる。

朝食メニューにはオプションでちょい麻婆(110円)やスクランブルエッグ(250円)、ちょいカレー(110円)なども追加できる
朝食メニューにはオプションでちょい麻婆(110円)やスクランブルエッグ(250円)、ちょいカレー(110円)なども追加できる

このメニューの復活に関してケンちゃんは「(十八番のとん汁の)味の中毒になっている常連が多く、僕もそのひとりです。ここにくるまで2年かかりましたが、並大抵の気持ちで真似できるものじゃないから、味もOKをいただけるまでしっかり徹底しました。ファンの人にも食べに来てほしいです」と熱い思いを語った。

「堂山食堂本店」(大阪市北区堂山町5−9 扇会館 102)での朝食提供は5時〜11時59分(L.O.)まで。メニューはとん汁定食(660円)、貝汁定食(660円、4月〜9月限定)、かす汁定食(660円、10月〜3月)が揃う。

取材・文・写真/Lmaga.jp編集部

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