万博イタリア館で注目、神秘と美食の島・サルデーニャ島って?

6時間前

文化遺産登録されたという伝統音楽テノーレ歌唱。1人のリードボーカルと3人の低音の重なりが美しい多声合唱。山岳地帯での生活が背景で発達した説があり、日本ではなかなか見られない技法だそう(公式サテライトイベントにて)

(写真10枚)

『大阪・関西万博』で毎日行列ができる人気のイタリアパビリオンで、6月22日から28日まで「サルデーニャ州ウィーク」が開催。館内では伝統的な仮面を使ったライブパフォーマンスや、工芸品の紹介、レストランでは現地の美食が提供されるなど盛りだくさんの内容で、サルデーニャ島の魅力に触れることができる。

■ 知る人ぞ知るイタリアの美しいリゾートが大阪にやってきた

イタリア本土の西に浮かぶ大きな島「サルデーニャ島」は、豊かな自然と独自の歴史にあふれ、根付いた文化は本土とはひと味違うものばかり。屈指のリゾート地でもあり、観光で名高いイタリアのなかでも、日本人が訪れる機会は多くないのでは。

サルデーニャ島

イタリア本土から離れているぶん、観光客でごった返すことが少ないサルデーニャは、とにかく現地の人々が旅人をたっぷりもてなし歓迎してくれる。それを、あらゆる側面から日替わりで体感できるのがこのウィークなのだ。各地域の産品・観光・文化資源の紹介に加え、音楽や料理で実際に触れて楽しむことができる日も。

■ 文化遺産登録された歌唱、古代遺跡、地中海の美食を万博で

パビリオンに設けられた劇場では毎日あらゆる公演がおこなわれる。伝統的な仮面を着けて踊るカーニバル(サルデーニャのカーニバル:25日に終了)や、文化遺産に登録されたテノーレの歌唱(カント・ア・テノーレとラウネッダス:28日)、島でもっとも古い楽器を使ったコンサート(時の旅路:26日)など、貴重な文化や芸術を鑑賞できるプログラムが目白押しだ(一部予約可)。

展示による紹介も見どころ。パビリオンの周辺には青銅器時代の古代石像「モンテ・プラマの巨人」の複製2体が展示され、「イタリア大盤振る舞いすぎる」「イタリアまだ展示増やしてくれるん・・・?」とSNSをざわつかせていた。島の目玉である文化遺産や遺跡を間近で見ることができ、6月27日には「手工芸の島」と題して伝統的な職人の仕事を紹介するプログラムも予定されている。

そして、はずせないのはやはり美食。パビリオン併設レストラン「イータリー」では、6月28日まで『イタリア各地の郷土料理 サルデーニャ州』を開催。地元料理が現地の食材を使って提供される。注目なのは名産品であるから済みを使ったパスタ「スパゲット アッラ ボッタルガ」。ほかにもタコの煮込みや海風に育まれたワインなど、地中海と島の愛情を五感で味わうことができる。

パビリオン併設レストラン「イータリー」のテラス

■ おもてなしと笑顔あふれるサルデーニャの人々

「サルデーニャ州地域振興団体(GAL)によって大阪・心斎橋で開催された公式サテライトイベントでは、その文化を紹介。サルデーニャ州のジャンルーカ・カデッドゥ氏は、「サルデーニャを感じてもらえるものをたくさん現地から持ってきた。ぜひエンジョイして欲しい」とあいさつ。

「とにかく楽しんで欲しい」と繰り返していたのが印象的だった(公式サテライトイベントにて)
「とにかく楽しんで欲しい」と繰り返していたのが印象的だった(公式サテライトイベントにて)

イベントでは、テノーレの歌唱パフォーマンスやサルデーニャの食材を供しての交流会、現地生産者による食材やワインの紹介がおこなわれた。

「サルディーニャの人たちはイタリアの中でも特に人をもてなすのが好きなんです。特に食べものはたっぷり量を用意しますよ。」と、イベント主催のイタリア人(公式サテライトイベントにて)
「サルデーニャの人たちはイタリアの中でも特に人をもてなすのが好きなんです。食べものはたっぷり量を用意しますよ」と、イベント主催のイタリア人(公式サテライトイベントにて)

現地の食材を使った料理と現地のワインが、日本での立食パーティでは考えられないほどのボリュームで提供され、もてなしの心を感じた。イタリアの穴場リゾートを体感できる、万博ならではの機会、『サルデーニャ州ウィーク』は28日まで。

取材・文・写真/橋尾 日登美

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