不変のあるある…セブンティーンアイス=水泳教室、なぜ定着?

16時間前

自動販売機専用で販売されている『セブンティーンアイス』(写真提供=江崎グリコ)

(写真4枚)

お菓子メーカー「江崎グリコ」(本社:大阪市西淀川区)が展開するオリジナルアイス「17(セブンティーン)アイス」。自動販売機でのみ購入でき、学校の帰り道や遊びに行った先に食べた記憶がある人も多いはず。

そんな「セブンティーンアイス」の自販機だが、しばしばSNS上で「スイミングスクールに通っていた頃に食べた」という思い出話が話題に上がる。言われてみれば、筆者も水泳教室に通っていた際に自販機を目にした記憶がしっかりとある。なぜ数ある施設や習い事の教室でもスイミングスクールに集中しているのか? 気になったので、同社の広報担当者に訊いてみることに。

水泳教室は「心身の成長につながる大切な空間」

──よく子どもの頃の思い出として「水泳教室の帰りにセブンティーンアイスを食べた」という話が話題に上がります。実際のところ、「セブンティーンアイス」の自販機はスイミングスクールに集中しているという事実があるのでしょうか?

たしかに、「セブンティーンアイス」の自販機は全国のスイミングスクールに数多く設置されている傾向があります。主な理由として考えられるのは、水泳は全身運動でエネルギーを消費するスポーツなので、疲れた身体へのエネルギー補給にぴったりということが考えられます。

また、スイミングスクールは、お子さまの心身の成長につながる大切な空間といえます。そこで、スクールのテストに合格したご褒美として保護者が購入されることも多いようです。

──なるほど。元からそういった目的で設置されていたんでしょうか?

1985年、自販機での発売を開始した当時はアイスクリームといえば子ども向けのイメージが強い食べ物でした。そこで、17歳の学生でも楽しんでもらえるよう、バラエティ豊かな17種類のワンハンドアイスをコンセプトとして発売を開始したのが始まりです。

当初のコンセプト通り今でも学生に人気の高いブランドである一方、現在は幼少期からご年配の方まで幅広いお年齢層にご愛顧いただいています。

■ 近年は学校への設置も増加、生徒が自主的に

──当時はティーン世代がターゲットだったんですね。最近は学校への設置も増えていると小耳に挟みました。

時代に合わせ、アイス需要がある場所に置かせてもらっており、最近は高校・大学での設置が増えています。基本的に学校側の「生徒が楽しい学校生活を送れるように」という思いから導入されるケースが多いのですが、生徒会などを中心として生徒自身が働きかけて設置されるケースも増えてきています。テスト後や部活終わりなど、生徒の皆さまの日々の楽しみにしていただいているようでとても嬉しいです。

──生徒が自主的に! 令和の現在はどのような傾向があるんでしょうか。

以前はレジャー施設などの非日常空間が主だったのですが、最近は駅や学校などの日常空間への設置がより増えている傾向があるようです。

また、学校での設置が増えてきたことにより、友だち同士での楽しい時間を生み出すというコミュニケーションの意味合いも強まってきたと感じています。「セブンティーンアイス」は自販機のみの販売となっており、外出先で召し上がっていただく機会がほとんど。これからも「ここでしか食べられないおいしさ」を提供し続けたいと考えています。

この「セブンティーンアイスあるある」は現在でも通じるのだろうか。そこで大阪・扇町公園内にある「NASアクアパーク扇町プール」に確認したところ、セブンティーン自販機の姿が。ロングセラー商品ならではの強みを感じた。

大阪市内にある「NASアクアパーク扇町プール」にも設置されていた
大阪市内にある「NASアクアパーク扇町プール」にも設置されていた

取材・文・写真(扇町プール)/つちだ四郎

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