終電後の千里中央トンネル探検!万博と55周年記念特別ツアー密着

2025.6.26 19:00

『ミッドナイトトンネルツアー』参加者で記念撮影。プロジェクトX風写真に仕上がった(5月16日/北大阪急行電鉄)

(写真34枚)

1970年の『大阪万博』開催と同時に誕生し、ともに開業55周年を迎える「北大阪急行電鉄」(豊中市)と、「千里阪急ホテル」(豊中市)がコラボレーション。1970年開業時に造られた千里中央駅のトンネルと、2024年3月、箕面萱野駅までの延伸によって新しく造られたトンネルとの接続部などを、歩いて見学することができるスペシャル企画『ミッドナイトトンネルツアー』が5月に開催された。

◆ 「いつも電車で通る線路を自分の足で歩けたら…」そんな激レアツアーは即完売

2020年の開業50周年時には「ウエディングトレイン~線路は続くよ未来へと~」と題し、貸し切り列車の中で結婚式を行う企画を実施した2社が、今回は55周年を記念して特別ツアーを企画。開業の機となった「万博」が55年の時を経て、再び大阪で『大阪・関西万博』として開催されるのを記念した「北急タイムトリッププロジェクト」と題した取り組みの一環として、再びコラボレーションすることになった。

千里中央駅の終電後の様子とは…(5月16日/北大阪急行電鉄)

今回の2024年の延伸で新造されたトンネル内部を、自らの足で歩くという体験、担当の伊東さん曰く「北急(北大阪急行電鉄の略称)の社員の中でも、まだ20人くらいしか足を踏み入れてはいない」そうで、一般向けツアーはもちろん初開催。そんな貴重ツアーの参加申込は、開始18分で早々に完売となった。

北大阪急行電鉄の設備のプロ木村さん、車両のプロ伊東さんがツアーをアテンド(5月16日/北大阪急行電鉄)

午前0時。「千里中央駅」改札前にツアー参加の権利を見事勝ち取った、鉄道ファンはじめ、地元大阪はもちろん、関東から遠征してきたという人も含め、好奇心旺盛な30名が続々集まってきた。

まずは改札で、北大阪急行の歴史や車両の解説(撮影5月16日:北大阪急行)
まずは「千里中央駅」改札前で、北大阪急行の歴史や車両の解説(5月16日/北大阪急行電鉄)

期待と緊張が入り混じる表情の参加者たちを和ませたのは、鉄道統括課・伊東さんの楽しい鉄道トーク。実際に線路内に入れるのは終電後となるので、それまで北大阪急行の歴史や過去と現在の使用車両など、ユーモアを交えたレクチャーに参加者たちは耳を傾ける。

1970年に「大阪万博」へ行く人たちが利用した、今はなき幻の駅について語る伊東さん(5月16日/北大阪急行電鉄)

「『大阪・関西万博』もう行った人!?」と参加者に投げかけ、解説がスタートしたのは、「北急」の歴史を語る上で欠かせない『大阪万博』について。実は、鉄道開業時には『大阪万博』へ行く人たちが利用した、約3.6キロの「会場線」なる線路があった。

万博閉幕後に閉鎖となり、今となっては幻の「万国博中央口駅」だが、乗降客数は 4148 万 1175 人にのぼったそう。8両編成2分30秒間隔の高密度で電車を運行した当時、多くの人が押し寄せた写真で紹介され、「おおお~」と驚きの声をあげたり、熱心にメモを取る参加者も。

55年を記念した改札前の展示にも皆興味津々(5月16日/北大阪急行電鉄)

◆ 終電後、無人となったの駅のホームにドキドキの潜入、千里中央の地下の世界とは…

いよいよ終電が出発(撮影5月16日:北大阪急行)
いよいよ終電が千里中央駅を出発(5月16日/北大阪急行電鉄)

そうしている間に、いよいよ千里中央駅を最終電車が出発し、ついにツアー本編スタート。無人となった改札内へ。「千里阪急ホテル⇔ミッドナイトトンネルツアー・新千里北トンネル特別区間ゆき」、そう書かれたイベントのための特製切符(自動改札非対応)を手に、ひとりひとり無人となったホームに降りていく。

この日のための特別切符で入場(撮影5月16日:北大阪急行)
この日のための特別切符で入場(5月16日/北大阪急行電鉄)
改札を通り抜け無人のホームへ(撮影5月16日:北大阪急行)
改札を通り抜け無人のホームへ(5月16日/北大阪急行電鉄)

ホームから線路へ降りる前には、全員にヘルメットが配られ、しっかりと装着できているか確認。とにかく安全第一。改めてトンネル内で触ってはいけないもの、踏んではいけない箇所、声を出してはいけない場所ほか、しっかりと注意事項を聞く。否が応でも、これから未知の世界に突入するドキドキ感が高まっていく。

しっかりヘルメットを着用、安全第一(5月16日/北大阪急行電鉄)

◆ いざ線路へ降りトンネル内部へ。興奮を抑えながら、慎重に歩みを進める

電車で通るいつもの線路を歩くというのは、不思議な感覚(5月16日/北大阪急行電鉄)

そして、いよいよホームの端から階段を降り、未知の世界へ突入!ゆるくカーブした線路を一列になって歩く。電車の行き来がない深夜の線路の上を、一歩一歩、歩みを進めていくのは不思議な感覚だ。

普段はサッと一瞬で車両で通り過ぎている線路を実際に自分の足でゆっくりと歩くことで、実はさまざまな設備が設置されていることにも気づく。またそれに付着するほこりや汚れなどにも、日々の電車の行き来をリアルに感じることができる。

足元こんな感じになっていたとは知らなかった!(5月16日/北大阪急行電鉄)
千里中央駅と、箕面船場阪大前駅への表示も(5月16日/北大阪急行電鉄)

◆ 1970年と「現在」をつなぐポイントに到達…明かされるトンネル掘削の秘密

そして、このツアーの目玉となる場所に差し掛かる。1970年開業時に造られた千里中央駅のトンネルと、2024年3月、箕面萱野駅までの延伸によって新しく造られたトンネルとの接続部だ。

ついにトンネルに潜入(撮影5月16日:北大阪急行)
トンネル掘削は大工事、その秘密を聞く(5月16日/北大阪急行電鉄)

実は、1970年当時には、周囲に建物などは何もなかった千里中央駅界隈と、そこから50年以上が経ち、住宅や商業施設などが多数立ち並ぶ現在の千里中央界隈では、実現可能なトンネル工事の手法も異なったそう。

以前は、地面を直接掘削してトンネルを設置する開削工法がとられたが、2024年の延伸のために選ばれたのは、地上への影響の少ないシールドマシンによる掘削。「この直径6メートルを超える筒の部分が横に伸び縮みして、地面を圧しながら圧力で土を削ってトンネルを掘っていったんです」と木村さん。

マルーンカラーのシールドマシンによるトンネル掘削方法のレクチャー。かなりマニアックで最高(5月16日/北大阪急行電鉄)
1970年と2024年がつながった接合部分(撮影5月16日:北大阪急行)
1970年と2024年のトンネルがつながった接合部分。トンネル掘削は大工事、現場の苦労に思いを馳せる(5月16日/北大阪急行電鉄)

トンネル内では「最終的に1970年に堀った四角いトンネルと、今回新たに堀った丸いトンネル、どうやって接合したかわかりますか?」「トンネル掘削のあと、最後にはめ込んだパーツはどれでしょう?」など、マニアックな質問で参加者とのコミュニケーションも楽しみながら、2つのトンネルを貫通させた手法などを解説。普段は生でみることのできないトンネルの秘密に、参加者たちは聞き入って、その後一生懸命写真を撮るなどしていた。

トンネルのおさめ方、この中央の台形パーツを最後にいれて完成させる(5月16日/北大阪急行電鉄)
参加者たちも貴重なトンネルをここぞとばかりに撮影しまくり…撮影大会に(5月16日/北大阪急行電鉄)
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