NHK大阪で朝ドラ100年展示、ヒロイン汗と涙のレア品も

2025.5.31 09:00

『BK100年まつり』にて。「あの名場面」で登場した衣装たちに感動

(写真12枚)

1925年、ラジオ放送が開始して以来「放送100年」となる今年。5月31日、6月1日の2日間にわたって『BK100年まつり』と題したイベントが、「NHK大阪放送局」(大阪市中央区)1階アトリウムにて開催される。それに先駆け30日、マスコミ向けのプレスツアーがおこなわれ、司会進行を同局の高瀬耕造アナウンサーがつとめた。

■ 100年の放送史を感じられる貴重な展示品

会場内には、1925年6月1日に船場・三越呉服店屋上の屋上でラジオ放送を開始してから今日に至るまでの大阪放送局(通称BK)の放送史を物語るパネル展示が並ぶ。パネルと並行して、1925年当時実際に使われていたマイクや、1952年にNHKがテレビ放送を開始した頃に使われていたテレビカメラなど、貴重な品々が展示されている。

100年前のラジオブースを再現した写真コーナーで、当時のアナウンサーの気分を味わう高瀬アナ
100年前のラジオブースを再現した写真コーナーで、当時のアナウンサーの気分を味わう高瀬アナ

会場には1925年の放送開始当時のラジオブースが再現され、100年前のアナウンサー気分を味わえる写真コーナーも設置。さらに、100年前のラジオの復刻品も展示され、実際に聴くことができる。

■ BK制作の朝ドラ全48作品をふりかえる

また、1964年度の『うず潮』以降、48作品が放送されたBK制作の連続テレビ小説全作品のパネル解説と、付随して展示された衣装・小道具の数々も目を引く。

BKの朝ドラ全48作をふりかえるパネル展示
BKの朝ドラ全48作をふりかえるパネル展示

本放送終了から3年が経った今年、昼の枠で再放送され、いまだに視聴熱の熱かった『カムカムエヴリバディ』(2021年度)で、安子(上白石萌音)が稔(松村北斗)に乗り方を教わったあの自転車は、なんと『はっさい先生』(1987年度)でヒロイン・ 翠(若村麻由美)が乗っていたものを引き継いだのだそうだ。

『カムカムエヴリバディ』で安子が乗っていた自転車は、かつて『はっさい先生』で若村麻由美が乗っていた「34年もの」
『カムカムエヴリバディ』で安子が乗っていた自転車は、かつて『はっさい先生』で若村麻由美が乗っていた「34年もの」

2021年に夕方の枠で再放送され、コロナ禍の人々の心を温めて再評価された『純ちゃんの応援歌』(1988年度)のポスターの「なりきりフォトブース」では、パネルの前でバットを振れば誰でも山口智子が演じたヒロイン・純子になりきることができる。この日司会進行をつとめた高瀬アナも、なりきっていた。

バットをフルスイングして純ちゃんになりきる高瀬アナ
バットをフルスイングして純ちゃんになりきる高瀬アナ

■ 歴代ヒロインの汗と涙を見守ってきた伝説の冷蔵庫

会場にはBK制作朝ドラを彩った「あの衣装」や、全48作品の台本も展示されており、朝ドラの長い歴史を味わうことができる。また、朝ドラ関連の展示で特にレアなのが、BKの衣装部屋に置いてあった冷蔵庫だ。

この冷蔵庫の扉に『てるてる家族』(2003年度)でヒロイン・冬子を演じた石原さとみ以降、BKヒロインがサインを書き入れることがお約束となっているそうで、『おむすび』(2024年度)でヒロイン・結を演じた橋本環奈に至るまで、歴代BKヒロインのサインが書かれている。写真撮影がNGなので本記事には載せられないが、ぜひ会場でチェックしてみてほしい。

BKの朝ドラ全48作の台本がずらりと並ぶ
BKの朝ドラ全48作の台本がずらりと並ぶ

『BK100年まつり』は5月31日、6月1日の10時~17時まで、「NHK大阪放送局」1階アトリウムにて開催される。

取材・文・写真/佐野華英

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