「サメ氷」で人気だったのに…神戸のカフェ、閉店理由に納得?

いろんな角度から撮るのも楽しい「サメ氷 被害者付き」
サメが大きく口を開けて人をパクリ、葉巻を加えたフテブテしいゴリラなどの“エンタメかき氷”が話題となり、「TikTok」で約180万再生、テレビ局の取材も殺到したカフェ「パパパピッピーズ」(神戸市須磨区)が、9月16日で閉店することに。人気だっただけに、「どうして?」「なぜやめるの?」「もう食べられないの?」と惜しむ声も多く、真相を伺ってきた。
■かき氷を生み出した理由は…?
2018年にオープンした同店は、写真映えするフルーツサンドでも話題になったが、2020年頃に始めた「カラフルで目玉付きのかき氷」をきっかけに、「ほかのお店にはない、かき氷を!」と生み出した「サメ氷」が大バズり。隣町明石の特産品をモチーフにしたタコ氷をはじめ、ワニ氷、ゴリラ氷やウーパールーパー氷に馬氷など、どんどん増えて計11種。今年6月に須磨区に開業した「神戸須磨シーワールド」の人気ものをモチーフにしたシャチ氷も加わったばかりだった。
神戸市須磨区生まれのオーナー幸内政年さんに閉店理由を伺ったところ、実は店をオープンした背景が理由にあるという。「もともと地域を盛り上げたい、地域に元気になってほしいという思いから。阪神淡路大震災を経験したことから防災に目を向けるようになり、協力し合うには地域のコミュニティを作る、深めることが大切ということを考えて、そのための場所としてカフェをはじめたんですね」。

エンタメかき氷(実はLmaga.jpが名付け親)も、コミュニケーションツールの一つ。「かわいくて楽しくておいしいかき氷を見て食べて、笑顔にならない人はいないでしょ」と幸内さん。実際に、ご近所さん、地元の子どもたちとの会話も増え、こちらを目当てに須磨をわざわざ訪れる人も続出している。中には海外からもいたそうだ。
■全国の常連さん、地元小学生も閉店を惜しむ
開店時間から店内の様子を見ていると平日にも関わらず、あっというまに満席、1組待ちの状態に。幸内さんはずっとかき氷をかき続け、14時、15時くらいになると、いつも学校帰りの小学生たちが店を覗く景色もおなじみになっていたそうで、「なんでやめんねん~。高校生になったらバイトしようと思っていたのにな~」と惜しむ姿も。
これだけ愛される店へと成長したなら、通常は軌道にのってきたと思うところだが、「店を通じて、街に関わってくれる若者たちも増え、乏しかった情報発信力もついてきました。今年6月に『神戸須磨シーワールド』もオープンして、月見山の商店街にも空き物件がなくなったんです! 街が元気になってきた!という実感もあって、自分の役割は達成できたかな…と、一区切りつけることにしました」。
そんなニュースを聞きつけ、今は毎日問い合わせメッセージが届き、エンタメかき氷の食べ納めに訪れる人も後を絶たない。取材当日には、三重県鳥羽市から訪れたという親子も!「かき氷が大好きなんです。友達に教えてもらって3年前から年に1、2度ペースで通っています。閉店コメントを読んで「ドッキリ?!」と思ってしまうくらい驚きました。新作かき氷も出たばかりでしたし、寝耳に水でした。閉店するまでに来なければ!と思い、今日朝8時の電車に乗ってきました」とお母様。「いつでも行けるわ~と思っているお店がなくなるのは、すごく寂しいですね」と息子さん。

「まだ全種類制覇できていないので、かき氷はもちろんなのですが、幸内さんとのおしゃべりも楽しみに訪れていたので会えなくなるのは寂しいです」と、最後に思い出の「サメ氷 被害者付き」(1080円)を、じっくりと味わっていた。
■店を閉店した後の展開は?
幸内さんはすでに次の目標 ”発明家”に向かい、「生成AIを駆使してアニメも作りたいですし、アニメに登場するキャラクターのグッズも作りたい。生成AIに指示を出せる人になってアイデアをどんどん具現化していきたいですね。「かき氷」とはまた違ったことでコミニュティを広げ、人をワクワクさせたいんです」と夢を語ってくれた。もしかしたらお店に通っていた小学生たちが高校生になったとき、幸内さんと一緒にまた違う形で何か楽しいことをしているかもしれない。

「パパパピッピーズ」の営業時間は13時~18時、9月16日が最終日となっている(9月9日休)。店舗そのものは、幸内さんの後輩に引き渡され、店名も新たに「ラフランド」となり、神戸市西区の有機野菜や世界各国を旅して集めた古着を販売する予定だそう。幸内さん自身の今後はInstagram(@papapapippies)にて「パパパ店長のその後」を発信するとのこと、どんなアイデアを繰り広げてくれるのかを楽しみにしたい。
取材・文・写真/いなだみほ
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