京都・南座に「なだ万」初のうどん専門店、劇場と別入口も設ける

「京都南座」(京都市東山区)の外観
日本最古の芝居小屋「南座」(京都市東山区)内に、200年近い歴史を持つ料亭「なだ万」(代表:大貫一敏)初のうどん専門店「京都南座 なだ万茶屋」が、4月6日にオープン。日本三大うどんの「稲庭うどん」を、料亭の技を生かした多彩なメニューでいただける。
この店舗の前身は、2018年の南座リニューアルに併せてオープンした「なだ万茶寮 京都四條南座」。芝居の休憩時間中の食事処として重宝されていたが、開店は南座で公演がある期間中限定で、しかも観劇した人しか利用できないのがネックとなっていた。そこで、メニューをうどん中心に一新するだけでなく、劇場とは別のエントランスを設けて、より多くの人が入りやすい店にリニューアルした。

京都ではなじみ深いうどんをメインにしつつも、あえて太うどんではなく、日本各地の「なだ万」で親しまれている、秋田名物の細うどん・稲庭うどんを採用。うどん出汁も、関西ならではの昆布+カツオではなく、高級な焼きアゴ(トビウオ)+どんこ椎茸で独自性を出した。また和風だけでなく、鶏スープ+ゴマを効かせた「坦々稲庭うどん」といったメニューも。

シンプルな「あごだし稲庭うどん」は、キリッと力強いけど、どんこ椎茸の風味にほっこりする、自慢のオリジナル出汁をストレートに楽しめる一品。各種押寿司やかやくご飯をセットにできるほか、温玉子やきつね稲荷、しゃぶしゃぶ状の和牛などの7種類のトッピングでカスタマイズすることも可能だ。
「鶏肉や卵など、できるだけ京都の素材を取りそろえました。出汁には本当にこだわっているので、ぜひ味わってほしいです」と、総料理長の上村哲也さん。また、南座の幕間に利用する人のため、すべてのメニューをワンプレートにするという、劇場内の飲食店ならではのこだわりも明かした。

総席数は34席(テーブル席14卓28席、カウンター6席)。営業時間は昼11時半〜夜6時まで。水曜定休(劇場の状況に応じて変動あり)。
取材・文・写真/吉永美和子
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