男闘呼組「今のために活動休止したのかも」再始動そして解散へ

2023年8月までの期間限定で再活動した男闘呼組のメンバー。左から岡本健一、前田耕陽、高橋和也、成田昭次 (4月28日・大阪市内)
■ パンクにはまった高橋和也「なんてやらしい」
──和也さんが楽器を始めたのは、おじさんの影響と伺いましたが。
和也「母方のおじさんが、『上を向いて歩こう』を作曲された中村八大さんのバンドにいて、ベースマンだったんですよ。僕が小さい頃なんですけど。で、母は歌手になりたかったみたいで、家でよく歌ってたんです。急に陽気なって踊りだす人で」
耕陽「お母さんが? え〜!」
和也「そう。小さい頃にそういうのを見てて。僕の親父さんはカントリーミュージックが好きで、新宿でカントリー・バーをやってて。だから親父さんの店に行くとカントリーが流れてるみたいな。ま、やっぱり小学生のときにはジュリー(沢田研二)とか、ツイストとか、ピンクレディーとか、歌謡曲を聴いて喜んでたんだけど、中学生の頃に不良の先輩のたまり場に行ったら、ラジカセの大音量でセックス・ピストルズをかけてるんですよ」
──おぉ。そんな世代で聴くパンクロックは刺激的ですね。
和也「初めて聴いて、なんだこれっ!ってなって。この音楽なんですか? って聞いたら、『セックス・ピストルズ』だよって・・・。セックスって言葉を覚えたばかりなのにいきなりセックス・ピストルズって言われて。なんていう、やらしい名前だと思って」
一同笑
和也「当時のLP盤のジャケットに、どうしようもないロンドンの不良4人の写真があるわけですよ。ギザギザに切ったシャツを安全ピンで留めてたり、ジャラジャラの鎖をつけてたりとか、『なんだこの人たち!』と思って。でもその音楽にすごいハマっちゃって。ポール・クックのドラムが、僕にとってはすごいカッコよかったんですよ。で、ドラムをやりたいと思って新聞配達のアルバイトをして、お金をためてドラムセットを買おうと」
──中学生なのに、すごい行動力ですね。
和也「先輩からドラムセットを譲ってもらおうと思ってね。そのあと高校進学の時期になったとき、全然勉強できなかったし、スポーツもそんなに得意じゃないから、芸能界に行きたいなって思って。で、行くのならジャニーズだなって履歴書を送ったら落とされちゃったんですよ。でも『どうしてもやりたいです』って毎週通い詰めて事務所に入って、ドラムをやってるなら昭次がギターを弾いてるから一緒にスタジオに入ったらどうだって。それが最初だね」
昭次「ね。最初はドラムだったよね(笑)。スティック持ってきてた」
健一「パンク少年だったよね」
和也「パンクが大好きだった。(日本のパンクバンドの)アナーキーやザ・スターリンも、のちにみなさんとは知り合いになるんですけど。なんか、危ない音楽がすごい好きだったんですよ」
──そんな背景があるのは、ちょっと意外でした。
耕陽「だから、曲中に『おい!おい!』っが出てくるわけだよね」
和也「ま、親父さんの店ではカントリーが流れてるし、パンクも好きだし、でも逆にたのきんトリオなんかにもすごく憧れがあったわけですよ。少年の頃って新しいことに出合うと全部好きになるじゃないですか。そういう意味では、いろんなのを聴いて育ったなと思います。で、はい、耕陽ちゃん」

■ 前田耕陽「あのイントロ弾いてみたいって」
耕陽「そうですね。僕は小学校1年から3年生までピアノを習ってたことがありまして。それが、嫌で嫌でね。当時はサッカーとか野球の方がやりたいじゃないですか」
健一「それは親から言われたの? これやりなさいって」
耕陽「姉が習ってて。どうせ先生が来てくれるから、あんたもやりなさいって。やれって言われると嫌じゃないですか。練習も、どうやってサボるかずっと考えてて。そうこうしているうちに小学生のときは、たのきんも聴いたり、西城秀樹さんとかも聴いてたんですけど」
──小学生くらいはみなさん同じような感じですよね。
耕陽「それで中学に入ったとき、友だちにオフコースを聴かせてもらって、あのメロディラインにしびれまして。そこからニューミュージックの世界に。松任谷由実さんや佐野元春さんなどを結構聴くようになって、それから洋楽に入っていくっていう。しかもポップなデュラン・デュランとかマドンナとか」
和也「マドンナの『ライク・ア・ヴァージン』とかすごかったね」
耕陽「すごかった。シンディ・ローパーもいたしね。そういうのをいろいろ聴いてるときにたまたま、ジャーニーの『セパレイト・ウェイズ』を聴いたんですよ。そしたらあのイントロで、これ弾いてみたいってなって」
──そこかぁ。かなり印象的なフレーズですもんね。
耕陽「うちにピアノがあったんで、イントロだけずーっと弾いてましたね。だからはじめにメンバーと会ったときも、弾けるよって『セパレイト・ウェイズ』を聴かせた記憶があるもん」
昭次「だけど、イントロしか弾かない(笑)」
一同笑
耕陽「でも当時は、周りにキーボードがいなかったんだよね」
健一「いなかった。良かったよね。うわぁ『セパレイト・ウェイズ』だ、すげぇなぁって」
耕陽「ヴァン・ヘイレンの『ジャンプ』とかね、あのあたりを弾いてみたいなって。でも曲全部を弾いてみたいって気持ちにはならないんですよ。気持ちいいところだけ弾ければって」
──楽器初心者あるあるですね。
耕陽「まあ、そういうルーツですかね。あとは、今でもオフコースとかをたまに聴くんですけど、コード進行で普通じゃないコードを使ってるので、これはこのコードのはずなんだけど、なんか響きが違うなって調べたら見たことのないコードを弾いてたりとか。そいういう意味でニューミュージックの人からも勉強させてもらいましたね」
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