公式美形キャラ・井伊直政が初見参、板垣李光人の完ぺき女装【どうする家康】

『どうする家康』第15回より、女装し美しい舞を見せる虎松(板垣李光人)(C)NHK
松本潤が徳川家康を演じ、その厳しい選択だらけの人生を描きだす大河ドラマ『どうする家康』(NHK)。4月23日放送の15回『姉川でどうする!』では、のちの「徳川四天王」となる井伊直政(虎松)がお目見え。あまりにもインパクトのある登場に、SNSが大いに沸いた(以下、ネタバレあり)。
■どうする家康、拠点を引間城に
今川家の領土・遠江を手中に収めるも、引間城を拠点にし城の名前を変えるよう織田信長(岡田准一)から強引に提案される家康。さらに現在拠点にしている岡崎は息子の信康(寺嶋眞秀)に譲り、家康自身は引間城に移ることも命じられた。
しかし妻の瀬名(有村架純)は引間には越さず、息子夫婦を補佐するために岡崎の築山に残ることを決め、家康は涙ながらに別れを惜しむ。そこに瀬名が「彼の地は、松の木々が立ち並ぶ浜が美しいことから、浜松庄と呼ばれていたそうな」と話すと、その名を気に入った家康は、引間を「浜松」と改名することにした。
浜松入りした家康だが、浜松の民たちは家康を「今川の裏切り者」と敵視し、老婆(柴田理恵)に振る舞われた団子にも石が入っている始末。そこに土地の子どもらが祝いの舞を披露するが、ひとりの舞手が突然家康に刃を向けてきた。少女と思われたその舞手は、のちに「井伊直政」と名乗ることになる虎松(板垣李光人)だった・・・。
■公式美形キャラ・井伊直政、鮮烈な登場
「赤鬼」というあだ名が付くほどの猛将ながらも、この時代の数々の文書に「よいお顔立ち(意訳)」と記されており、公式に美形キャラ認定されている井伊直政。今回演じるのは、前々回の大河ドラマ『青天を衝け』で、非の打ち所のない貴公子・徳川昭武(家康の子孫!)を好演した板垣李光人ということで、よいお顔立ち度は申し分ないと言ったところだ。

直政の養母・井伊直虎が主人公の大河『おんな城主直虎』(2017年)では、菅田将暉がエキセントリックなほど激しい気性の直政像を作り上げた。菅田よりさらに線の細い印象の板垣が、どう演じるのかは読めなかったが、まさかその雰囲気を逆利用して「完ぺきすぎる女装で油断させて、暗殺を狙う」という、鮮烈極まりない登場をさせるとは!
SNSでも「板垣李光人くん全然分からんかった! めっちゃ美人でだまされたー!」「女装で相手を油断させて暗殺しようとする絶世の美男子とか、古今東西のオタクに嫌いな奴いない設定すぎるだろ」「全国の大河視聴者の性癖ぶっ壊れる音が聞こえてきそう」「あの可憐な容貌からドスのきいた『クソッ!』が出たのが最高でした。毎日聞きたい」と、いろいろ目覚めてしまったかのような声が相次いだ。
■家康襲撃は遠江平定の不完全さが原因?
虎松が家康襲撃に至った理由までは明らかにならなかったが、おそらくは井伊家の没落にも絡んでくる家康の遠江平定の不完全さに原因があることを、特に『おんな城主直虎』を観てきた人なら確信するだろう。実際、奪った他国をきちんと治めることはかなり難しいと言われており、今回も最後の方で武田信玄(阿部寛)がそれを指摘していた。
そのために多くの大名は・・・たとえば信長は美濃攻略後すぐ岐阜に移ったように、奪った土地に拠点を移すことが多い。実は信長が、遠江の城に家臣を城代として送り込むのではなく、家康本人が入るように命じたのも、その方がよりスムーズに支配下に置けるから・・・という理由もあるのだ(説明が少ないから家康に誤解されちゃったけど)。
SNSでも、「先のこと考えれば見附より引間の方が岡崎に近くて動きやすいし、武田と何かあったら織田と近くて援軍も早い」「見附だと天竜川を越えて助けに行くのは厳しいからね。これも愛情」「信長のことだからちゃんと考えがあるはず。それを家康が理解して、信長と両思いになれるといいな」と、家康の代わりに信長を理解する声が上がっていた。

とはいえ家康が浜松に移ったということは、いよいよ信玄との全面対決が近づいてきたということ。くノ一・千代(古川琴音)を使って三河一向一揆を扇動したように、浜松の統治にも揺さぶりをかけてくるのは、どうやら間違いなさそう。武将の面だけでなく、政治家としての家康の成長も今後注目していこう。
『どうする家康』は、NHK総合で日曜・夜8時から、BSプレミアム・BS4Kでは夕方6時からスタート。4月30日放送の第16回『信玄を怒らせるな』では、武田信玄との対立ムードが深まっていくなか、家康が服部半蔵(山田孝之)を使って、信玄のもとに人質として送られた義弟・源三郎(長尾謙杜)を救い出そうとする様が描かれる。
文/吉永美和子
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