新鮮な国産天然魚を週替わりで、くら寿司が挑む新シリーズ

2023.4.12 18:45

4月15日からスタートする「くらの逸品シリーズ」の第1弾ラインナップ

(写真5枚)

回転寿司チェーン「くら寿司」(本社:大阪府堺市)が4月12日、都内&オンラインで記者発表会をおこない、同月15日より新シリーズ『くらの逸品』をスタートすると発表した。

外食需要の低下や原価高騰によって他社との競争がますます熾烈になっている飲食業界。「抗菌すしカバー」やAIカメラシステムを用いた安全・衛生面の対策、「ビッくらポン!」「桃太郎からの贈り物」をはじめとするエンタメ性など、同社は独自の強みを活かしてきた。

一方で、会見に登場した田中信取締役副社長は、「弊社を含め、大手回転寿司チェーンにおいて明確なメニューの差別化ができていなかった。お客さまからすれば『ここでしか食べられない』という魚があまり無かったのでは」と振りかえる。

新たな取り組みについて説明する田中信取締役副社長(4月12日・都内&オンライン)

横並びの状況を脱却すべく目をつけたのが「国産天然魚」だ。新たに始まる『くらの逸品』シリーズでは、地域の漁港で水揚げされた鮮魚を使ったメニューを、各地域内の店舗にて数量限定で販売する。魚はその週の漁によって変わるため、毎週違ったものが味わえるのも魅力のひとつだ。

希少な国産天然魚を使ったメニューは、本来なら地方の回転寿司店が得意とする領域だという。しかし、全国を22グループに分け、その地域の漁港で水揚げされた魚をさらに14の水産加工場で加工し店舗に送る「国産天然魚エコシステム」によって、天然魚メニューの継続的な提供が可能に。

最終的には、47都道府県それぞれで毎週違う地魚メニューを販売できるようなシステムを目指すとし、田中取締役副社長は「ご当地回転寿司店と大手回転寿司チェーン、両方の強みをあわせもつ、いわば『二刀流』の新たな回転寿司店を目指す」と意気込みを見せた。

「くらの逸品シリーズ」の第1弾フェアは4月15日より、全国の約360店舗にてスタート。関西エリアでは「天然 石鯛(1貫)」「天然 あかはた(1貫)」(各240円)など5メニューが販売予定だ。

取材・文/つちだ四郎

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