女優・三浦透子、初単独主演映画は「一緒に考えてみてほしい」

今もっとも注目を集める女優・三浦透子
◆「それは違うと思います(笑)。でも、面白い解釈」
──あの会話の空気感というのがこの映画は大きいと思うんですよ。例えば家族のシーンはいつも長回しですよね。ああいう演出法は、演劇をフィールドにしておられる監督ならではの感じがしたんですが、玉田真也監督とはどういう感じでしたか?
舞台を演出されるときは、ほとんど当て書きだとおっしゃっていました。本人のパーソナリティみたいなものを知った上でお仕事を一緒にしたいと思ってる方なんだろうなと感じましたね。撮影に入る前から、すごく丁寧に芝居に入る前のコミュニケーションを大切にしてくださいましたし、そういう意味で緊張せずにリラックスして現場に臨めたなと思います。

──ところで、この『そばかす』というタイトルなんですが・・・。
単に役名が「蘇畑佳純」だからです(笑)。
──それはそうなんでしょうけど、なにか含みがある気がするんですよ。昔のアニメソングじゃないですが、佳純の心には、ちょっと人とは違う特徴がある。そんなの気にしないで普通に生きていたいんだけど、どうにも異質なものとして社会からは見られてしまう。そんなジレンマから「そばかすなんて気にしないわ」とはっきり個性と自覚するに至る物語だと思ったんですね。
あぁあ(笑)。そこまでの意味はないらしいですけど。でも、そうやって受け取ってもらうのも良いと思います。
──もうひとつ、この映画のなかでの大きい要素として、もともと佳純が音楽を志していたという点がありますよね。しかも楽器がチェロであると。
それは、映画のなかで佳純自身が言ってるんですよね、チェロに惹かれた動機を「人間の声に一番近いから」と。彼女自身が自分の思いを言葉にするという行為に苦手意識があって、それをしてこなかったというなかで、なにか自分の思いを伝える手段としての音楽があり、それを選んだ理由のひとつが「人の声に近いから」ということだと思います。
──彼女がチェロをやめてしまったのも、家庭の経済的事情とともに、自分の声を発することを止めてしまった、ということかも知れないなと。
いろんな理由がありますね。

──あと、チェロという楽器のボディですね。よく言われることにチェロは人間の身体にも最も近くて、女性にとっては男性であり、男性にとっては女性でありみたいなことを。それを抱くようにして人間の声を奏でさせる。かなりセクシュアルな意味が含まれますが、あながち間違ってないような気もするんです。
そうなんですか。どうでしょう? 私はそこに関しては聞いたことがなかったので。男性女性というようなことはあまり考えてませんでしたが、でも、人の形に似てるなと言うのは確かに感じましたね。
私、歌も歌うんですけど、身体そのものがすごく楽器だなという感じが自分自身すごくあって。筒だっていうか、この筒で音を作って響かせているって感覚なんですけど。だから、同じくらいのサイズのものがあって、そこから人間の声に一番近い音が鳴るというのは、なるほどというか。
──まったく勝手に深読みしてみると、セックスというものにあまり重みを置かないアセクシャルな女性がチェロを弾くのを止めたのは、そんな自分のセクシャリティに自覚を持ったからかなぁとか(笑)。
それは違うと思います(笑)。でも、面白い解釈です。ありがとうございます。
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