京都のアート祭「KEX」がおもしろい、おすすめ無料企画はコレ

「KEX」のシンボルマークが描かれた「京都芸術センター」(京都市中京区)の入り口
国内外の先鋭的なパフォーミング・アーツが、京都市内に集結するフェスティバル『KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭 2022』(通称『KEX』)が、10月1日に開幕。「ロームシアター京都」(京都市左京区)を中心に、さまざまな舞台公演や展示がおこなわれるが、なかには無料で楽しめる企画もあるので紹介しよう。
■ 庭園に佇む「翻訳家」!?
もっとも気軽に体験できて、かつ『KEX』らしいと言えるのが、ティノ・セーガル『これはあなた』だ。「京都市京セラ美術館」(京都市左京区)の日本庭園に、セーガルから特定の指示を受けた「翻訳者(インタープリター)」を配置。庭にたたずむ翻訳者の前を通りかかると、その通行人の姿や印象を「歌」という形で翻訳してくれる・・・という仕掛けだ。

その「翻訳」の内容は、童謡から賛美歌まで多種多様(ちなみに筆者は、あるミュージカルの名曲だった)。自分がどんな翻訳をされるかというドキドキ感もあるし、しばらくほかの人の翻訳を観察して、その法則を見つけ出すのもよし。翻訳者は、容易に発見できるので、気軽に立ち寄ってみてほしい。10月10日以外は、月曜休演なのでご注意を。
■ 国境の海底を歩いてみる
また、演劇祭会場のひとつである「京都芸術センター」(京都市中京区)では、『Encounter the Spatial―空間への漂流』というタイトルで、映像作家のミーシャ・ラインカウフの2作品を展示している。

『Endogenous Error Terms(内生的エラー)』は、東京を含めた各都市の、水道管や水路から見える風景を定点観測した、1分程度の映像を集約したもの。一方の『Fiction of Non-Entry(入国禁止のフィクション)』は、陸路では越境困難な国境の海底を歩いて試みたその様子を、美しい海中の映像を中心に描いている。
どちらも環境ビデオ的に、ぼんやりと観て楽しむことも可能だが、都市のインフラの危うさとか、国境が存在する意味やその不条理さなど、さまざまな問題にも思いを馳せることができる。2本合わせても30分程度で鑑賞できるうえ、運が良ければビーズクッション付きで寝転がって観ることも可能なので、散策中の休息を兼ねていかがだろうか。
■ 有料作品には「笑い」や「音楽コンサート」も
もしこの2作品を通じて、『KEX』のコンセプトに興味が出てきたならば、有料のパフォーマンスにも足を運んでほしい。お笑いが好きならばパフォーマンスグループ「フォースド・エンタテインメント」の、クイズショー仕立てのドタバタ劇『リアル・マジック』(10月22日・23日)。音楽好きならば、世界的なノイズミュージシャン・秋田昌美のメルツバウと、映像作家・志賀理江子がタッグを組んだビジュアルコンサート『Bipolar』(10月8日・9日)がオススメだ。

『KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭 2022』は、10月23日まで、京都市内各所で開催。料金は演目により、一般2500~4000円。学生やペアチケットなどの、各種割引もあり。演目によっては、託児サービス付きの回もあり。
取材・文/吉永美和子
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