元宝塚×新喜劇、紅ゆずると末成映薫が語る「笑いの対極」

舞台『アンタッチャブル・ビューティー』に出演する紅ゆずる(左)と末成映薫(右)
元宝塚トップスターと大阪のお笑い界のスターたちが入り混じり、カオスながらにも温かみのある人情劇、『アンタッチャブル・ビューティー〜浪花探偵狂騒曲〜』が、9月17日から上演される。「宝塚歌劇団×大阪のお笑い」という化学反応も気になる本作について、主演を務める紅ゆずると、「ごめんやしておくれやしてごめんやっしゃー」でお馴染みの、末成映薫に話を訊いた。
写真/横江実咲 取材・文/Lmaga.jp編集部
■ 「夢は大河ドラマで妖怪」(末成)
──同作は当初の上演予定から1年半延期。まさにコロナの打撃をフルスイングで受けることとなりましたが、ようやく開幕を迎えられます。
末成「ほんまに、やっと。コロナにはもうええ加減にしてほしいなぁ思いますね。意気込んで東京行って稽古始めようってところでコロナになって。あのショックは・・・今回は張り切ってますよ!」
紅「今は舞台が止まることが多くなってきてますよね。でもやっぱり当時はショックでしたが、『これは再演するな』という確信はあったんです。だって、稽古4日目でしたし、幕も開けてないからこの製作費を持って余すわけがないという(笑)」
──ちょっとリアルな話ですね。
紅「むしろ絶対に再演するべきだと信じていました(笑)。始まって4日目で止まっちゃったものだから、みなさんの連絡先すらも知らない。たった3日だったんですけどされど3日。この期間があったからこそ、お久しぶりです、と打ち解けるスピードが早かったんですよ」

──タイトルにある「アンタッチャブル」って、手の届かない、ほかに比べ用のない、といった言葉だと思いますが、作品の雰囲気からして「普通に過ごしていたら交わることのないメンバー」という隠喩もあるのかなと。改めてカンパニーの雰囲気から「アンタッチャブル」を感じるところはありますか?
末成「まさかね、宝塚のスターの方と共演することがまず『え!?』だったんですよ。私でいいのかな?って。でもコメディって聞きましたので、これは入っていきやすいし、やれるかなと。だってほら(紅さんは)すごいですからね、カァっと(脚を上げる身振りをする末成さん)。見上げてご覧やで」
紅「(爆笑)」
末成「だから余計に最初のときは腹が立ってね。コロナめ、くそって。我々ね、仕事が変わる度にPCRを受けるんですが、昨日もやったのに、また今日もするの? 唾なくなるで?って。でもせっかくここまで来たから一致団結して上演までやっていきたいね」
──末成さんは、これまで宝塚出身または現役の方とのご共演は?
末成「私ね、無いです」
紅「そうだったんですか!? ものすごく接点がおありなのかと思っていました」
末成「無かったね。我々の新喜劇の時代は、新喜劇以外の仕事は行くな!と、そういう時代やったんです。だから仕事が来ても舞台があるからってお断りしたこともあった。最近でこそドラマに呼んでいただいたりしていますが、やっぱりこれからですね。どんどん表に出てみなさんと交流していきたいなと」

──ちょうど2022年5月の『ぐれいてすと な 笑まん』では、NMB48のメンバーと共演されてましたね。それこそかなり斬新な、今の時代ならではのコラボレーションです。
末成「20歳前後の子と踊るんですわ」
紅「ポスター見たとき、この舞台は、ゆみ姉さん、めちゃ踊るのでは・・・と思いました」
末成「新喜劇のなかで1番たくさん踊って歌ってるんちゃうかな。ペアで踊ったNMBの子に『ゆみ姉さん、おばあちゃんと同い年です』と言われて、嫌になった」
──これまで感じたことのなかった刺激だったのでは・・・。
末成「やればできるな、と。これからも喜劇をベースにはやっていくんですが、もっといろんな役をやりたくて。まあこの年ですから、オファーが来てもおばあちゃんの役しかないんですけど。あと、妖怪っぽい役か」
紅「いやいや、妖怪って(笑)」
末成「お友だちが時代劇のサイト見ながら『水戸黄門』で、私が出てた!言うの。里見浩太朗さんのときの・・・それ、妖怪みたいなおばあちゃんの役ですわ」
紅「(爆笑)」
末成「でも、それがまた似合うなぁ思ってな。白石加代子さんみたいなね、ああいう女優さんには憧れてる。この年ですから、欲深くて。私の憧れは浪花千栄子さんとミヤコ蝶々さんを足して2で割ったような感じですわ。夢は大河ドラマ!朝ドラは何回か出させていただいたから、最終目標は大河ドラマ。それで妖怪の役なんか来たら最高やねんけど」
舞台『アンタッチャブル・ビューティー』
会場:大阪松竹座(大阪府大阪市中央区道頓堀1-9-19)
期間:9月17日(土)〜25日(日)
料金:一等席1万2000円、二等席7000円、三等席4000円
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