「東欧のシリコンバレー」ウクライナのIT企業、神戸に進出

進出企業「CHIソフトウェア」のプロジェクト管理責任者、エレナ・モロゾワさん(8月10日・神戸市役所)
ロシアの軍事侵攻を受けているウクライナを支援するため、4月にウクライナIT協会とオンラインイベントを開催した神戸市。8月10日におこなわれた市長臨時会見では、ウクライナのIT企業が日本法人を設立し、神戸にオフィスを開設すると発表した。
ウクライナやポーランドなどの東欧は、「東欧のシリコンバレー」と呼ばれるほど優秀なITエンジニアが多く、この地域に着目して侵攻以前から同国IT産業と関係を築いてきた神戸市。ウクライナ側も、IT産業の輸出先として日本を有力視していたため、互いのニーズがマッチした形だ。
このたび神戸に進出したのは、ソフトウェア開発をおこなう「CHIソフトウェア」。500人以上のエンジニアを抱え、日本にもこれまでに30を越える商品を提供している。2021年12月に神戸市とウクライナIT協会が開催したセミナーがきっかけで神戸進出を決め、2022年7月に業務を開始している。
会見は、神戸市役所と東京の在日ウクライナ大使館、ウクライナ2カ所の計4カ所をオンラインでつなぎ、ウクライナ語との通訳を介してオンラインで実施された。
同社のプロジェクト管理責任者エレナ・モロゾワさんは、日本のなかでも神戸を選んだ理由について「日本で2つめに大きい経済地域に位置しており、医療産業都市など、研究開発・イノベーション分野に優れているため」と説明。同社は、医療分野のソフトウェアにも多く携わり、強みが一致するという。
在日ウクライナ大使館のデニス・ヤコヴェンコ一等書記官も、港湾都市であることや、エネルギーや航空産業があることも神戸の強みとして挙げた。
これを受けて久元喜造神戸市長は、「ウクライナ側が神戸に対して、ITだけにとどまらず、医療産業都市や港湾など、幅広い期待をしてくれていると感じた」とし、「日本法人の設立でなくてもオンライン発注もあり得る。(ITだけでなく)より幅広い分野でのビジネスマッチング、息の長い経済交流支援を続けていきたい」と話した。
なお世界情勢の影響で、当面の間は、ウクライナ人エンジニアの来日は予定されていない。
取材・文・写真/合楽仁美
関連記事
あなたにオススメ
コラボPR
-
大阪アフタヌーンティー2025年最新版、編集部取材のおすすめポイントも
NEW 18時間前 -
大阪・関西ランチビュッフェ2025年版、ホテルの食べ放題を満喫
NEW 20時間前 -
京都アフタヌーンティー2025年最新版、編集部取材のおすすめポイントも
NEW 20時間前 -
【大阪・関西万博2025】最新情報まとめ!地元編集部が取材してわかった、人気グルメから穴場スポットまで
NEW 21時間前 -
現地取材で発見!知らなかった宇治の魅力【2025年最新版】
NEW 2025.9.14 08:30 -
「何度も見たくなる」ファン続出、宇治×京アニ秘話[PR]
2025.9.12 17:00 -
万博・ポーランド館で人気、現地さながらの体験とは?[PR]
2025.9.12 13:30 -
万博で日本一やかましい祭!?三重の魅力を1日で堪能[PR]
2025.9.12 07:00 -
カード利用で街がもっと便利に。アメックスで繋がる輪[PR]
2025.9.8 07:00 -
大阪スイーツビュッフェ・リスト2025年版、ホテルで甘いものを満喫
2025.9.1 10:00 -
グラングリーン大阪で食べる、買う、楽しむ! 14選[PR]
2025.8.29 10:00 -
神戸アフタヌーンティー2025年最新版、編集部取材のおすすめポイントも
2025.8.29 10:00 -
関西人なら違和感に気付く!? 8コの異変探し[PR]
2025.8.28 08:00 -
新しいものを全力で楽しむ!OMOろい旅 in 熊本[PR]
2025.8.25 09:00 -
大阪ビアガーデン2025年版、編集部取材のおすすめポイントも
2025.8.22 12:00 -
京都・滋賀のおすすめビアガーデン2025年最新版
2025.7.23 13:00 -
奈良のおすすめビアガーデン2025年最新版
2025.7.15 15:00 -
関西のおすすめ音楽フェス・2025年最新版
2025.7.9 09:00 -
【カメリア・マキの魔女占い】2025年下半期の運勢は?
2025.7.1 00:00 -
神戸のおすすめビアガーデン2025年最新版
2025.6.30 11:00 -
京都・貴船&高雄のおすすめ川床、ランチからカフェまで【2025年】
2025.6.19 12:00