滋賀・琵琶湖でチョウザメが放流か、SNSでは厳しい声も

捕獲されたチョウザメ。ペットショップなどで安価に購入することができるという。提供:琵琶湖博物館
5月9日、滋賀県の琵琶湖で全長1mのチョウザメが捕獲されたと「滋賀県立琵琶湖博物館」(滋賀県草津市)が発表した。
同館によると、同月6日・朝10時頃に漁師から「小型定置網(えり)漁法でチョウザメがとれた」との連絡があったとのこと。
「生きている化石」とも言われる古代魚の1種・チョウザメは、日本国内では昭和初期頃に北海道で生息していたが、現在は絶滅扱い。チョウ「ザメ」という名がついているが、その由来は「形が似ているから」と、サメとは系統が大きく異なる淡水魚。高級食材「キャビア」を採取するために養殖され、人を襲う恐れは極めて低いという。
琵琶湖にはチョウザメは本来生息しておらず、記録が残っているものでは、滋賀県内ではこれまで4例発見されており、今回で5例目。今回の件について、大きくなったチョウザメが飼えなくなった飼い主が放流した可能性があると見られている。今後は生物種同定のためにDNA分析をおこなう予定。
「滋賀県立琵琶湖博物館」公式ツイッターで捕獲されたチョウザメの様子がアップされると、「結構でかいな・・・」「チョウザメは大きくなるし寿命も長いので、本当によく考えてから飼育して欲しい」「その前にチョウザメを一般人が購入飼育できる事に驚くわ」「飼いきれないならお店なりに相談して引き取ってもらうのが責任とやさしさだろ」と厳しい声が相次ぎ、現在は2000いいねを超える反響を呼んでいる。
現在チョウザメは同館内で保護されており、担当者は「飼育魚は逃さないように、最後まで責任を持って飼うようにお願いします」と呼びかけている。
また、現段階では確定していないものの、最後まで責任をもって飼育することを訴えるための普及啓発を目的とした展示を検討しているという。
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