ゲストの本音を引き出す、「いたって真剣です」の魅力とは

左から「真剣ファミリー」の藤崎マーケット・トキと令和喜多みな実・河野良祐
MCの海原やすよ ともこが、お笑い芸人の知られざる熱い想いを聞き出すトークバラエティ番組『やすとものいたって真剣です』(ABCテレビ)。ときには台本そっちのけで話が過熱し、ゲストも「初めてこんなこと話す」と驚くなど、やすともの引き出す力が話題に。そんな同番組で、サポートMCのような役回りを担う「真剣ファミリー」の藤崎マーケット・トキと令和喜多みな実・河野良祐に、気になる舞台裏について話を訊いた。
取材・文/田辺ユウキ
トキ「すべてを無視して、台本を『全捨て』するときもある」
──収録を見学させていただきました。収録は2時間でしたが、休憩をほとんど入れずにみなさんノンストップで喋りっぱなしだったので、びっくりしました。
トキ:話が止まらないんです。東京のテレビ番組の収録では考えられないこと。トークテーマもあってないようなものなので、番組としてすごく自由です。
河野:やすともさんやゲストの方が真剣に熱い話をするので、どういう展開になるのか毎回分かりません。僕やトキさんのようなポジションの出演者は、ディレクターさんから事前に「この話だけは振ってほしい」と伺っているので、自由な流れをちょっとだけ整理する感じ。「台本にない話の方がより真剣になれる。盛り上がったら台本を一切無視しても良いよ」と言われています。
トキ:台本を全捨てするときもありますね。すべてを無視してみんなで喋りまくるという。
河野:ものまね芸人さんたちが出演した回では、原口あきまささんが台本に書いてあることをほとんど喋らず、ものまね業界に対する本音をぶつけてくださって。「こっちのものまね番組に出たら、あの番組には出られへん」とか。そんな棲み分けがあることなんて知らなかったですし、想定外だったけどすごくおもしろかったです。

『やすとものいたって真剣です』放送回より (C)ABCテレビ 
『やすとものいたって真剣です』放送回より (C)ABCテレビ
──先日ゲスト出演したロンドンブーツ1号2号・田村淳さんも、ご自身のYouTube番組で「海原やすよ ともこさんはスゴかった!」と絶賛していらっしゃいましたが、同番組でのやすともさんの魅力はどんなところにあると感じますか。
トキ:スゴさはいっぱいありますけど、本気でゲストに興味を持っていらっしゃるところですね。っていうか、人間そのものに興味を持っていらっしゃる。例えば、ピン芸人のバイク川崎バイクがゲスト出演した回。僕は同期で18年くらい付き合いがあるから、正直「バイクの話なんかどうでもええわ!」と思っていたんです(笑)。だけどやすともさんが話の聞き役になると、「え、意外とそんな感じなん?」と知らないことばかり出てきて。
河野:バイクさんのゲスト回は僕がサポートのポジションにいたんですけど、やすともさんは、収録が終わってからもずっとバイクさんと話をしていました。
トキ:スタジオで話をして、収録が終わってそのままの位置で移動して、そのまま楽屋でも喋っていましたから。
河野:もう1本収録できるんちゃうかってくらい、バイクさんのことを掘り下げていました。あと、やすともさんは絶対に相手を否定しないんですよね。どんな話であってもちゃんと受け入れてくれる。そういうところも尊敬できます。

河野「真剣にやってきたことは、時間が経つとおもしろくなる」
──『いたって真剣です』の不思議なところは、真面目なトークなのに笑える部分。笑わせようとしていなくても笑える。これって芸人さんが出ているから自然とそういう雰囲気になるのか、それとも違う何かが作用しているのか・・・と。
トキ:「芸人はそもそも真面目なことをやらない人種」という部分があるかもしれませんね。だって、普段は真面目なことを言いたがらないから。くまだまさしさんの出演回で「昔、避雷針を取り付ける仕事をしていた」と聞いたとき、「え、そんな挫折あったんや」と思ったんです。
トントン拍子で成功された印象があったので、その仕事で追い込まれていたことを知って余計に愛せたりしました。つまりこの番組は芸人が本来は喋りたがらないところを突いているからおもしろいし、意図していなくても笑えるんですよね。
河野:確かに真剣にやってきたことって、時間が経ってから聞くとおもしろくなる。僕が印象的だったのは、よゐこさん。昔は自分たちから「俺たちをテレビに出してくれ」と電話をかけてお願いされていたんですよね。今、それを聞くと「めちゃくちゃなことをしているな」って感じなんですけど、当時はボケでもなんでもなくて真剣だったわけですから。
トキ:個人的には「笑いがなくても成立する番組じゃないか」と考えています。くまださん、ダンディ坂野さん、AMEMIYAさんとかいつもふざけている人が真面目な話をしていること自体、ちゃんとボケになるというか。だって「いやいや、誰が真面目に話をしとんねん」って感じじゃないですか。だってくまださんは、ちゃんとお笑いのデータを読み込み、その上で「オッケー、かっこいいだろぅ」とかやっているんですよ。壮大なボケに付き合っている気がしますよね。
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