閉店した神戸の名喫茶、思いと空間を受け継ぎ再オープン

丸い照明が印象的な神戸の喫茶店「ぱるふあん」
まるで満月のような照明が並び、ユニークな半円形の内装が目を引く神戸の喫茶店「ぱるふあん」(神戸市長田区)。SNSでは「洞窟やトンネルの中みたい」「一歩入ると別世界」などの声が寄せられ、遠方からのお客も多かった名物喫茶が8月に閉店。惜しまれていたところ、空間そのままに受け継がれ9月7日に再オープンした。
前店主の引退後、新たな店主となったのは、以前カフェを営んでいたという宮山友里さんと妹の増田比呂さん。初来店以来、独創的な空間に強く惹かれたそうで「客として何度も来ていたときから、ここで働けたらなと思っていて。閉店されるのを知ってとにかく『好き』という気持ちだけで、引き継がせてもらいました」と話す。
そのため店名をはじめ、内装や中央のカウンターテーブルなどの家具類も変えず、壁に備え付けられた年代物のステレオから流れるジャズも1976年の創業時からのスタイルだ。入口の形から丸づくしの同店は建築家・天藤久雄氏が手がけ、元々は病院だった建物に「丸が好き」という前店主の趣向がふんだんに取り入れられた造りで、写真撮影を楽しむお客も多い。
阪神・淡路大震災で甚大な被害があった長田地区にありながら「照明はすごく揺れたけれど、全体的に丸い形がよかったのか、幸い入口が少しゆがんだ程度で済んだ」と当時の様子を話すのは、前店主の香川裕子さん。「常連さんから閉店を惜しむ声が多かったので、45年間使われてきた椅子などがそのままの形で残るのがうれしい」と店の門出に期待を寄せる。
長年愛されてきた店の今後について、宮山さん・増田さん姉妹は「元々、音楽なども古いものが好きで、ここはお客さんがゆっくり落ち着けるお店にしていきたいですね。『いい時間を過ごせたな』と感じてもらえたら」と、静かな空間作りを心がけるという。
一新されたメニューは「たまごサンド」(550円)やトーストなど軽食とドリンクを中心に、「チーズケーキ」(500円)や「コーヒーゼリー」(500円)などのスイーツも。営業は朝9時~夜6時(LOは30分前)、月曜休み。
取材・文・写真/塩屋薫
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