昔ながらの納豆を、大阪・銘酒居酒屋による挑戦のきっかけは名俳優

プラスチックパッケージに入った谷町納豆。天然の納豆菌がついたわらもそのまま入れて。賞味期限は2週間ほど。冷凍も可能
「こんなに大豆の味が濃い納豆は初めて!」と、大阪の納豆好きの間で広がっている昔ながらの納豆。それが、2021年5月にオープンした「らくだ坂納豆工房」(大阪市中央区)が、稲のわらの納豆菌を使って作る「谷町納豆」だ。こちらの店舗を手がけるのは、日本酒好きはご存知の銘酒居酒屋「味酒かむなび」。それには思わぬ背景があった。
納豆づくりのきっかけは名俳優のひとこと
日本酒という発酵文化の賜物を扱い、飲食業界に足を踏み入れた当初から発酵食品作りにチャレンジしてきた店主・伊戸川浩一さん。
「納豆を作り始めたきっかけは20年ほど前、名脇役として活躍された俳優の故・志賀廣太郎さんの『納豆はわらと大豆があれば簡単にできるよ』という言葉なんです。志賀さんはおいしいものと料理が大好きで、自分でも納豆作ったことがあったみたいですね」。自宅で作り始め、満足したものが出来上がってからは店のメニューとしても出すように。
「納豆は苦手だけど、かむなびの納豆だけは食べられる」と評判も上々で、次第に販売して欲しいという声が高まってきて、工房を設立。谷町納豆のパッケージに描かれているのは、納豆は食卓の名脇役であればいいとの思いと感謝を込めた志賀さんのイラストなのだそう。

生きている納豆菌を実感してもらえる味を
谷町納豆の作り方はシンプルで、材料は大阪・能勢で有機農業を営む「原田ふぁーむ」の山田錦の無農薬わらにすみ着く天然の納豆菌、北海道の「辰巳農園」から届く大粒で甘みと旨味の強い品種の大豆「とよまどか」のみ。茹で上がったばかりの熱々の大豆をパックに移し、底と上に数本のわらを入れて伊戸川さんが改良した発酵庫に入れ、40度で48時間かけてじっくり発酵させるのがポイント。
温度管理には特に気を配り、「一般的な納豆には培養された納豆菌が使われていますが、天然の納豆菌を使うと発酵時間も培養菌の2倍かかるのが大変。でも、手間と時間がかかる分、発酵による味の変化がよくわかるんです。出来立ては、大豆本来の甘味をしっかり感じられ、熟成が進むと納豆らしい香りや旨みがどんどん出てくる。納豆菌が生きているということを実感してもらえると思います」と、伊戸川さん。
「納豆本来の旨味があるから、タレなどの薬味も付けていないんです。最初はぜひそのままで」という「谷町納豆」は、1パック500g(平均的な納豆のパックの12.5個分)1000円。納豆2パックをレターパックプラス(送料520円)で郵送もしてくれる。
7月には公式サイトが立ち上がる予定だが、それまではフェイスブックかインスタグラムで在庫や購入手続きの確認を。毎週木曜日と日曜日の昼1時〜4時まで「味酒かむなび」店頭でも販売(電話予約可)。
取材・文・写真/西村円香
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