正倉院展の開催前に奈良で実施、年に1度の『開封の儀』とは

参列者が西宝庫内に入っていく様子(10月2日撮影)。このあと、内部で実際の儀式が執りおこなわれる
奈良時代の聖武天皇ゆかりの正倉院宝物を納めている「宮内庁正倉院事務所」(奈良県奈良市)の「西宝庫(にしほうこ)」にて、『開封の儀(かいふうのぎ)』が10月2日に執りおこなわれた。
かつては、校倉造(あぜくらづくり)で知られる正倉院正倉(国宝)に納められていた宝物だが、現在は昭和37年(1962)に造られた鉄骨鉄筋コンクリートの西宝庫に納められ、かつてと同様、天皇による勅封(ちょくふう)により管理されている。
年に1度の『開封の儀』で、天皇の勅使(ちょくし)が立ち会いのもと、宝庫の封が解かれ、『閉封の儀(へいふうのぎ)』(11月27日)までの間、宝物の点検や防虫剤の交換、調査などがおこなわれる。
午前10時すぎ、宮内庁正倉院事務所の西川明彦所長が先導し、勅使の枝慶(えだけい)侍従、東大寺の狭川普文別当、奈良国立博物館の松本伸之館長ら14名が宝庫前に到着。お手水の後に宝庫の扉が開かれ、なかに入った。

実際の儀式は、宝庫内でおこなわれる。宝庫内の北倉・中倉・南倉各扉(6つの部屋)に付けられた勅封の巻かれた麻縄をはさみで切り、鍵(海老錠/えびじょう)を解く。
点検される宝物の一部(約60件)は、毎秋、奈良国立博物館で開催される『正倉院展』で観ることが可能。今年は、下地に朱が使われた古代ペルシアに起源をもつ『紫檀槽琵琶 (したんのそうのびわ)』や漢方薬として用いられた象の歯の化石『五色龍歯(ごしきりゅうし)』などの薬物・武器・武具がまとまって出陳される。
『正倉院展』の期間は、10月24日~11月9日(会期中無休)。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、当日券はなく「前売日時指定券」の予約・発券が必要となる。
取材・写真/いずみゆか
関連記事
あなたにオススメ
コラボPR
-
【大阪・関西万博2025】最新情報まとめ!地元編集部が取材してわかった、人気グルメから穴場スポットまで
NEW 2025.9.14 10:10 -
現地取材で発見!知らなかった宇治の魅力【2025年最新版】
NEW 2025.9.14 08:30 -
「何度も見たくなる」ファン続出、宇治×京アニ秘話[PR]
NEW 2025.9.12 17:00 -
京都アフタヌーンティー2025年最新版、編集部取材のおすすめポイントも
NEW 2025.9.12 14:00 -
万博・ポーランド館で人気、現地さながらの体験とは?[PR]
NEW 2025.9.12 13:30 -
大阪・関西ランチビュッフェ2025年版、ホテルの食べ放題を満喫
2025.9.12 10:00 -
万博で日本一やかましい祭!?三重の魅力を1日で堪能[PR]
2025.9.12 07:00 -
大阪アフタヌーンティー2025年最新版、編集部取材のおすすめポイントも
2025.9.11 12:00 -
カード利用で街がもっと便利に。アメックスで繋がる輪[PR]
2025.9.8 07:00 -
大阪スイーツビュッフェ・リスト2025年版、ホテルで甘いものを満喫
2025.9.1 10:00 -
グラングリーン大阪で食べる、買う、楽しむ! 14選[PR]
2025.8.29 10:00 -
神戸アフタヌーンティー2025年最新版、編集部取材のおすすめポイントも
2025.8.29 10:00 -
関西人なら違和感に気付く!? 8コの異変探し[PR]
2025.8.28 08:00 -
新しいものを全力で楽しむ!OMOろい旅 in 熊本[PR]
2025.8.25 09:00 -
大阪ビアガーデン2025年版、編集部取材のおすすめポイントも
2025.8.22 12:00 -
25周年「アンパンマン列車」で、ゆかりの高知へ[PR]
2025.8.6 11:50 -
京都・滋賀のおすすめビアガーデン2025年最新版
2025.7.23 13:00 -
奈良のおすすめビアガーデン2025年最新版
2025.7.15 15:00 -
関西のおすすめ音楽フェス・2025年最新版
2025.7.9 09:00 -
【カメリア・マキの魔女占い】2025年下半期の運勢は?
2025.7.1 00:00 -
神戸のおすすめビアガーデン2025年最新版
2025.6.30 11:00