チームラボの映像で麺すする、斬新すぎるラーメン店が京都に

ヴィーガンラーメン醤油は1200円(税別)、ヴィーガン餃子は700円(税別)。店内の照明で撮影したため不思議な色に
プロジェクションマッピングなどで知られる、クリエイティブ集団「チームラボ」の映像作品にまみれて食す、植物性素材だけを使ったラーメン店が、京都にオープンし噂になっている。
エッジが利き過ぎた「ヴィーガン ラーメン ウズ キョウト」(京都市中京区)のテーマは「没入感」。最新テクノロジーを駆使したチームラボの作品に包まれて、ラーメンをすする。しかも、そのラーメンは、動物性食材を一切使わないヴィーガンラーメン。店がある場所は、京都の住宅街…と、謎が多すぎるので、行ってみた。

場所は、京都好きの人には寺町通のお茶の「一保堂茶舗」の裏あたりといえば早いか。民家とベランダで布団を干しているワンルームマンションが建ち並ぶ狭い通りに、おしゃれなデザインの看板が。しかし客席は表からずっと奥まった場所にあるようで、のぞきこんでびっくり。鰻の寝床のような通路の奥は真っ暗で、映像が発光してゆらめく。入る勇気が試されている。

店内は真っ暗。奥の壁面全体がスクリーンになっていて、チームラボによる、ゆらめく墨絵の映像作品が投影されている。黒いテーブルにそれが反射して2面スクリーンのよう。さらに左右の壁の鏡が、お互いに映像を映し込み、無限回廊が出現。完全にアート作品のインスタレーション空間である。
「あのー、ここ、ラーメン屋さんですよね?」。そう聞く前に、お品書きが出てきた。ただし、水は提供されず、ミネラルウォーターは有料。醤油ラーメンは、トッピングのトマトの酸味と甘みがスープのコクとマッチ。麺は全粒粉入り。ほかに辛味噌、つけ麺がある。
すべてのメニューは、動物性の食品を一切使わないヴィーガン。ヴィーガンというと、物足りない…いや、そのツッコミは控えて、野菜の味わいに集中して食べるべし、みたいな「作法」があるのだが、このラーメンスープは、そんな心配は無用。普通においしい、以上に、ヴィーガン的には非常識なレベルの味である。動物性素材なしで、どうやってここまでコクが出せたのか。
「ヴィーガンだからと言って、優しい味にまとめる気は無かったですね」と、オーナーシェフの片岡良さん。「従来のラーメンのおいしさの基準は変えないで、化学の実験のように、羅臼昆布とシイタケ、野菜で、旨みの相乗効果を極限まで高めていきました」。
そもそもの謎に迫ってみた。このアートな空間で、なぜヴィーガンラーメンを? 片岡さんの答えは「アートとヴィーガンには親和性があると思っています」。チームラボも含め、いま現代アート界では、環境やサスティナブルな社会をテーマにした作品が目立つ。これは、環境負荷の少ない食を選ぶヴィーガンとも重なるコンセプトだ。「美意識を高めることは人類の生存戦略上とても重要なので、それを生きるために必要な食べるという行為と掛け合わせて人は何を感じるのか試してみたかった」。
既成概念や常識をイノベーションで超える…そんなアートな気概みなぎる場所と1杯のラーメン。世界でここだけの体験に没入したい(現金での支払い不可)。
取材・写真/沢田眉香子
「Vegan Ramen UZU KYOTO」
住所:京都市中京区梅之木町146
時間:11:30〜14:30、18:00〜22:00 ※月火水休
電話:080-7603-6106
※現金での支払い不可
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