奈良の「子鹿公開」は中止「ブログやSNSで楽しんで」

令和2年度の子鹿1号(提供:奈良の鹿愛護会)
鹿の赤ちゃん誕生シーズンまっただなかの6月の奈良公園。例年であれば「春日大社」境内の「鹿苑」(奈良市春日野町)で『子鹿公開~赤ちゃん鹿 大集合!~』が開催される。が、同イベントは、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、平成23年の開催以来、初めての中止となった。
「鹿せんべい」をあげる観光客が多いことから、勘違いされがちだが、奈良公園の鹿は、国の天然記念物であり野生動物。さらに、公園の一部が境内地の春日大社では、御祭神「武甕槌命(タケミカヅチノミコト)」が奈良時代に常陸国(茨城県)から白鹿に乗りやって来たとされ、「神鹿」として大切に扱われている。
この野生の鹿たちが、ケガや病気になってしまった時に、治療・保護するための施設が一般財団法人「奈良の鹿愛護会」運営の「鹿苑」だ。今の時期は、人と鹿とのトラブル防止のため、出産を控えた母鹿を一時保護し、安全に安心して出産できるようにしている。

先ほどの「子鹿公開」は、同施設内で生まれた赤ちゃん鹿の様子を鹿愛護月間である6月の1カ月間だけ一般公開されているもの。毎年、県内外から1万人以上の来場者が訪れる人気のイベントで、収益は奈良の鹿の保護活動に活用されている。
保護される母鹿は一部のため、公園内で生まれる赤ちゃん鹿もいることから、「緑がいっぱいの奈良公園で、野生動物の「奈良のシカ」にたっぷりと癒やされてください。そして、公式サイト内の「鹿からのお願い」を読んでいただければ」と同協会の板倉さん。野生の母子はデリケートなので、「そっと見守る」など、とりわけ注意が必要だ。
鹿苑での令和2年度第1号の赤ちゃんは、4月30日15時に誕生。SNSには、「おめでとうございます。 早く会いに行けるようになったらいいな」「今シカ見られないね。かわいい!」など、お祝いのコメントが寄せられ、大きな反響があった。奈良を訪れることができなくても、保護された赤ちゃん鹿の様子は、同会公式サイトのブログやSNSで楽しむことができる。
取材/いずみゆか
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