佐藤浩市「震災を負の遺産で終わらせることなく」
2020.2.11 18:00

「防護服を着た撮影でセリフも不明瞭になっていく。ですが、そういう通常ならマイナス要素になることがある種のリアリティを生んだ。映画の神様はいたな、と思った」と語った佐藤
(写真3枚)
東日本大震災による福島第一原発事故の事故後5日間を題材にした映画『Fukushima 50』。3月6日の公開を前に、主演の佐藤浩市が火野正平とともに2月10日に大阪市内で行われた試写会に登場。満員の観客を前に、震災と同作品について熱い思いを語った。
福島第一原発1・2号機当直長を演じる佐藤は、2011年3月11日の東日本大震災発生時の自身の思い出として、「撮影が終わってコンビニに寄ったんですが、棚に並んだ品物が、映画の撮影と見紛うがごとく崩れていった。外に出たら信号が激しく揺れていて、その時、家族は大丈夫か、と一番に考えた」と振り返った。
原発所長を演じる渡辺謙、管理グループ当直長を演じる火野正平ら、錚々たる俳優陣がそろう撮影現場でも、「キャスト・スタッフ全員が合言葉のように『あの時なにしてた?』と話していた」(佐藤)という。
また、最後のシーンについて「桜を見上げてひと言つぶやくシーンがあるんですが、桜は別に人間のために咲いているわけではないんですよ。でも人間は桜を見て勝手に、その刹那的な美しさに思いを馳せる」と語った佐藤。
続けて、「そうやって、人はいろんなことを自分で考える。災害は深い爪痕しか残しませんが、災害を負の遺産で終わらせることなく、少しだけ考えて、遺産として次の世代にバトンを渡したい。そう思える映画です」と、25年前に阪神淡路大震災を経験した大阪の観客を前に、自らの災害に対する思いを語った。
取材・文・写真/上地智
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