柳ゆり菜「撮影前はずっと悶々としてた」

「人生で一番楽しい。遊ぶよりも何よりも」(柳ゆり菜)
──この映画では、加奈をどんなヒロインに作り上げようと思ったんですか?
ヒロインだから魅力的に作りたいんですけど、映画を観てくれた子が、「これ、私かも!?」「これをスクリーンで見せられたくない!」くらいリアルなキャラクターにしたいと思ってたんです。かわいいとかチャーミングとか、そういった部分は根本にありつつも、どこかくすぶっている感じを出したいなって。主人公の純平に出会って、どんどん変わっていく成長物語なので、その様を見せたいっていう狙いはありました。
──なるほど、そういう狙いがあったんですね。
だけど、撮影に入る前にすごく悩みましたね。加奈はくすぶっている感じがいいんだって思ったけど、自分の魅力の無さに自分を嫌いになっていく感じというか・・・役なんだけど、加奈をキライになってきて(笑)。「こんな子がヒロインでいいのか?」って。全然魅力的じゃない、これはダメかも、とかいろんな迷いが出てきて、そのままクランクインして。でも、現場に入ると、これまで迷っていたことが嘘のように「あ、加奈ってこんな感じだな」ってストンと腑に落ちて。悩めば悩むほど、どんどん加奈になっていった感じはありましたね。

──その悩むというのが、今の柳さんには必要な過程なのかもしれないですね。
そうなんですよ、本当に。むしろ過程に、悩みを作っていくというぐらい。
──映画はたった3日間の設定ですが、加奈の内面の変化がうまく表現されただけでなく、それを演じている柳さんも一皮剥けた感がありました。
本当ですか? もともと私は「癒やし」とか「可愛い」とかよりも、もっと人間くさい感じの・・・。まぁ、大阪の住之江という下町の出身だし、そっちの方が性に合ってるんですよ。グラビア活動でのパブリックイメージと自分の内面がちょっと違ったりしてて。だから、どっちかと言うと「剥けた」というより「やっと出せた」みたいな(笑)。

──主演の野村周平さんとのコンビはどうでしたか?
とてもやりやすかった・・・と言うと偉そうですけど(笑)、変な気負いもなくできました。でも、その本読みのときセリフは棒読みなんですよ。全然力も入れてなくて。私は逆に、本読みの段階から「監督にどう見せればいいんだろう?」ってすごく悩んでて。役者としての経験が全然違うのもあるんでしょうけど、すごい拍子抜けしたというか。
──柳さんは今回、相当な覚悟を持って挑んでるわけですよね。
そうなんですよ。「本読みなんだから、別に感情を込めたって・・・」みたいな。だから正直、野村くんの考えている純平像がまったく分からなくて。でも、いざ現場入ってみると、もう純平でしかなくて。「この人、すごい!」って思ったし、こんなに悩んでいた私は何だったんだって(苦笑)。
──野村さんはそういうタイプの役者さんですよね、ほかの作品で話を聞いても。
そうですね。俳優としての種類は全く違うと思います。私はもう悩んで、悩み抜かないと全然身にならないので。
──でも、今は悩む時期だと、自分でも思ってるんじゃないですか?
え〜、でもずっと悩んでますよ(笑)。もう、壁しかないですし。でも良い話、いい作品に携われる機会が最近はすごく増えているので、いい意味で悩んでいますね。これからもずっと悩んでいかないとダメだとも思っているんで。

──それは、映画づくりの楽しさを肌で感じている証かもしれないですね。
そうですね、とても面白いです。これまでの人生で一番楽しい。遊ぶよりも何よりも、とにかく現場にいることが。現場では「どうしよう、どうしよう・・・」ってプレッシャーの方が強いんですけど、帰り道に「やっぱ楽しいなー!」って思っちゃうんですよ。これが一生続けばいいのにって、ずーっと。だからクランクアップがめちゃくちゃイヤなんです。もう何カ月も何年もかけてずっと撮ってほしい、って思う(笑)。
──それはなかなか難しい注文ですね(笑)。例えば、グラビアを撮ってるときって、ファインダーの向こうにファンや読者が見えたりするかもしれないんですけど、映画の場合って、どうなんですか?
映画の場合は、撮られている意識をなくしてますね。「俯瞰で見ている自分」と「その場で感じている自分」を五分五分で出来たら良いんですけど、まだ私にはそこまでコントロールできないので、俯瞰で見ちゃうと一気に冷めちゃうんですよ、役から。なんか自分が「そう見える」演技をしちゃうので。私はなるべく「真実」に見えるようにしていて。
──本当にその役を生きる、という。
そうですね。なるべく今は「本物志向」で行こうかなって思ってます。今どき珍しい熱いモノをテーマにした作品でもあるので、ぜひ観てほしいです。特に女の子に。
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