大阪で、ミニマル絵画のような写真展

『RA#14MG_0064_t_2』 (2014) 1200×800mm Photography, chromogenic print
写真集の刊行を記念して、写真家の勝又公仁彦による個展が「YODギャラリー」(大阪市北区)で、6月8日より開催されます。
勝又は大学在学中から文芸、絵画、写真、映像、音楽などの制作をはじめ、現在は写真を中心とした映像メディアの作品制作で知られています。彼の作品は批評的であり、人間の視覚認識、写真の歴史、現代社会に対する考察をロジカルかつシャープにイメージ化しているのが特徴です。
たとえば『Skyline』というシリーズは横長のパノラマ画面の大半が空で、下部にビルのシルエットがかすかに写っています。自然の産物ではない、人間の営みが作り上げた現代の稜線を捉えたものです。また、ホテルの室内から窓越しの風景を撮影した『Hotel Windows』は、写真の前身であるカメラ・オブスキュラ(「暗い部屋」を意味する)の寓意であり、疾走する風景を撮影した『cities on the move』は、カメラだからこそ捉えられる流動的なビジュアルが、脆い基盤の上に立つ現代社会と共鳴しています。

そして本展では、『Right Angle』と題されたシリーズが出品されます。この作品は建物の一部を切り取って撮影したもので、現実にある空間を写しているにも関わらず、線と色面から成る画面はまるで抽象絵画のようです。ひとつの画面の中に3次元と2次元が共存しているかのような、不思議な感覚が味わえるでしょう。作品のサイズも長辺が1.2メートルもあり、体感的にはむしろ絵画に近いかも。写真ファンはもちろん、ミニマルアート系の現代美術が好きな人にもおすすめです。期間は6月30日まで、料金は無料。6月8日に勝又公仁彦 × 松本久木(アートディレクター)のアーティストトークが午後7時30分からおこなわれます。
文/小吹隆文(美術ライター)
勝又公仁彦『Right Angle-white next to white』
期間:2018年6月8日(金)~30日(土)
時間:12:00~19:00 ※会期中無休
会場:YODギャラリー(大阪市北区西天満4-9-15)
料金:無料
電話:06-6364-0775
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