京都会館の改装、劇場が目指す次の姿

写真/小川重雄
先月、竣工式を終え開館へ期待が高まる[ロームシアター京都(京都会館)]。外観部は日本のモダニズム建築の源流、前川國男の意匠を受継ぎ、ほぼ変化は見られないが、内部の劇場はこれでもか、と一新。上演が困難だったオペラ、ミュージカルなどを可能にする、「現代の舞台芸術に対応できる物理的条件」を備える劇場に・・・。老朽化から約2年にわたる再整備工事を経て、今後この館はどう動かされていくのか、劇場支配人兼エグゼクティブディレクターの蔭山陽太さんに話を聞いた。
[KAAT 神奈川芸術劇場]などの支配人を務めたのち、2013年より京都に移り住み開館準備に携わっている蔭山さん。「この間、左京区の女性会で話をする機会があったんです。そこにいた100人ほどの方に京都会館に来たことがあるか質問したところ、ほぼ全員の手が挙がったんですね。これには驚きました。違う都市で同じ質問をしても、きっとこうはならない。だから今後も親しみのある劇場にしないといけない。その使命と責任感があります」と語る。
加えて注力するのは場の魅力、それはいわゆるハコものとは違う、これからのパブリックスペースのあり方だ。「劇場は演じる側と観る側が出会う場。その環境が整った上で、それをさらに広げる形で、普段から人が集まる場所になれば。我々は”劇場文化”と呼んでいますが、ただ舞台芸術を観覧するだけでなく、そこにはおいしい食事やコーヒーがあったり、情報交換ができたり・・・、知的興味のある人たちが時間を過ごせる空間。そういう場になるべきだと考えています。それは大きなチャレンジだし、楽しみでもありますね」と蔭山さんは話す。

ブック&カフェ、レストランなども併設されるそうで、とにかく風通しが以前とはずいぶん違う。二条通から冷泉通へ南北の通り抜け。そして、まるで大学のキャンパスのような、岡崎公園へと繋がる中庭も出現。これはマルシェなど野外での催しも行われるのでは・・・と期待は高まるばかりだ。
取材・文/中村悠介、写真/小川重雄
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