朝海ひかる、緻密な演出に「ズルい」

朝海ひかる
手塚治虫作品の中でもハードな社会派と謳われる長編漫画『アドルフに告ぐ』。鬼才・栗山民也演出の話題の舞台が間もなく[京都芸術劇場 春秋座]にやってくる。第二次世界大戦前後のドイツや神戸を舞台に、アドルフという名の3人の青年が登場するドラマ。ナチスに傾倒していくアドルフ・カウフマンの母親・由季江を演じる朝海ひかるに話を聞いた。
「栗山さんが描く由季江は戦争の時代を生き抜いた、”生”への執着がすごい女性。だいぶ強いですよ!」と元宝塚トップの朝海は笑う。「(神奈川で)実際演じてみてお客様の集中力に驚きました。ここまで客席からの”気”を感じる舞台はなかなかない。神戸が舞台なので関西の方は、より身近に物語を受け入れてくださるのではと楽しみです」。
最近ではミュージカル『デスノート』も演出した栗山民也。緻密な演出術で知られ、朝海は『おもひでぽろぽろ』でも”栗山マジック”を体験した。「共演者とも”栗山さんのカリスマ性はズルいね”と話すぐらい(笑)。稽古場から頭の中で照明、音楽みんな計算されているので歩き方まで指示されます。舞台稽古でヒトラーの演説シーンを初めて見た時、臨場感、美しさ、狂気、全てが表現されていて感動しました」。
今回の舞台は全26場、次々と場面が変わるので瞬発力が要求されるそうだが、観客はテンポよく引き込まれる。「重い作品と思われそうですが、栗山さんの演出の美しさに救われるはず。由季江がチークを踊るところも、戦時下での人間の温もりを感じてホッとしていただけると思います」。

「海外の作品ももちろん素晴らしいけれど、日本人が日本人のために作る作品にこれからも望んで出演したいです」。宝塚を退団してから来年で10年。ミュージカルでの華のある朝海も印象的だが、一歩一歩踏みしめるようにリアルな役を演じ切る姿も格好いい。本作はその大きな足跡となりそうだ。
取材・文/小野寺亜紀、舞台写真/引地信彦
舞台『アドルフに告ぐ』
原作:手塚治虫
脚本:木内宏昌
演出:栗山民也
出演:成河、松下洸平、髙橋洋、朝海ひかる、彩吹真央、前田亜季、石井愃一、鶴見辰吾、ほか
日程:2015年6月27日(土)・14:00〜、28日(日)・13:00〜
会場:京都芸術劇場 春秋座(京都造形芸術大学内)
料金:一般9,500円、シニア9,000円
電話:075-791-8240(京都芸術劇場チケットセンター)
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