覚醒間近の注目女優、小松菜奈「女優業は中毒性がありますね」

2016.2.26 12:05

話題作への出演が次々と決まっている女優・小松菜奈

(写真5枚)

「逃げ出したいことも正直ある」(小松)

演じるキャラクターのどれもが、実は彼女の素ではないか?と勘ぐってしまうほど、ナチュラルに飄々となりきってしまう女優・小松菜奈。しかし、ホントのところは「大変です。毎回悩むし、落ち込むし、テンパるし・・・」だそうだ。

「この作品の前の撮影がすっごく大変で(苦笑)。それからすぐにこの『黒崎くん〜』の撮影に入ったんで、テンションが分からなすぎて、自分のなかでめちゃくちゃ迷っていて。キャスト全員で本読みをしたときも、『ひとりだけできてない感』が半端じゃなかったし、リハーサルでもすっごい足をひっぱるし・・・。その不安のまま撮影に入ったんですけど、中島さん、千葉さんに翻弄される役だから、ホントに翻弄されてればいいんだと思って。でも、そのなかでも自分も出していかないといけない。どうやって作品を面白くしようかと、ずっといろいろ考えてました。女優業の現場って、ダイレクトで現場の空気が伝わるから、それがすごく生きてるなって感じがするんですよ。器用じゃないので、わたし(笑)」

©「黒崎くんの言いなりになんてならない」製作委員会

12歳でモデルデビューし、数々の有名雑誌やファッション広告を飾ってきた彼女。それまで女優業への憧れはなく、「自分が今こっちの世界にいることがすごい不思議」という。今や新人女優として注目を集める彼女だが、2015年に主演をつとめたドラマ『夢を与える』(WOWOW)が大きなきっかけとなったそうだ。

「『渇き。』のときは演技自体が初めてだったし、『バクマン。』のときも全然自分が追いついてなくて。もう、すごくテンパってました。やっぱり、自分を良く見せなきゃいけないとか思ってる自分がいたんでしょうね。変われたのが、『夢を与える』に出させてもらったときで。(菊地凛子演じる)母親にワーッと言わなきゃいけない役だったんですよ。なんか、そこで吹っ切れたんですね。もう、かわいいとかキレイとか、どうでもいいと。それどころじゃない」(小松)

「わたしは上手くないから、感情がないと泣けないし、そしたら、鼻水もダラダラ出る。でも、それでいいのかな、わたしはって。キレイに見せようとか考えず、下手は下手なりに。根が恥ずかしがり屋というのもあって、良く見せたいって気持ちもあったんですけど、もう下手って思われてもいいって。逆に褒めてくれる人もいるかもしれないし。今は作品ごとに、そのキャラクターの気持ちになれたと思える瞬間があれば、いいんだって思えるようになりました」(小松)

「キレイに見せようとか考えず、下手は下手なりに」と女優・小松菜奈

この2月16日に、20歳の誕生日を迎えたばかりの小松菜奈。今年公開予定の作品は、とにかく話題作ばかり。柳楽優弥、菅田将暉という若き怪優と肩を並べる『ディストラクション・ベイビーズ』(5月公開)をはじめ、東出昌大や窪田正孝らが出演する映画『ヒーローマニア-生活-』(5月公開)、三木孝浩監督の最新作『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』(12月公開予定)、さらには、巨匠マーティン・スコセッシ監督の最新作『沈黙』(原題:Silence)でハリウッド・デビューも決まっている。女優デビューからわずか1年半。今年、モデルではなく、女優としての評価を一気に高めるはずだ。

「今も毎回、毎回、テンパってます。でも、すごく楽しい。映画の撮影に入るとすごい大変だし、つらいし、逃げ出したいことも正直あるんですよ。でも、撮影が終わるとすごく淋しくて。あぁ、終わっちゃったんだなと。で、またすぐに作品に入りたいって。ひと作品、ひと作品、なにか自分を残さなきゃと思いつつ。その焦りでうまく演技できなくて、いつもネガティブなことを思ったりとか。でも、やっぱり映画の現場はすごく楽しいです。なんか中毒性がありますね(笑)」(小松)

映画『黒崎くんの言いなりになんてならない』

2016年2月27日(土)公開
監督:月川翔
出演:中島健人、小松菜奈、千葉雄大、高月彩良、岸優太、ほか
配給:ショウゲート

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