いつの間にか、桶狭間終わってた…主人公が活躍しない斬新展開【豊臣兄弟】

4時間前

『豊臣兄弟!』第4回より。初めての大戦に挑む小一郎(のちの豊臣秀長/写真左、仲野太賀)と兄・藤吉郎(のちの豊臣秀吉/写真右、池松壮亮)(C)NHK

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仲野太賀主演で、豊臣秀吉の弟・豊臣秀長(小一郎)が、兄とともに天下一統を果たすまでを描いていく大河ドラマ『豊臣兄弟!』(NHK)。 1月25日放送の第4回「桶狭間!」では、豊臣兄弟が個人的な敵討ちにかまけたために、あの桶狭間の戦いがサブチャンネル的な扱いに。そして敵討ちの意外過ぎる決着と、手柄をめぐるあれよあれよの展開に、SNSは終始湧いていた。

■ 桶狭間の戦いで、父の仇討ちを狙う…第4回あらすじ

小一郎と兄・藤吉郎(のちの豊臣秀吉/池松壮亮)は、父の仇である城戸小左衛門(加治将樹)を戦のどさくさで討ち取るために、桶狭間の戦いに参戦。

激しい争いの最中、藤吉郎は城戸に向かって弓を引くが、小一郎は大きな戦力となっている城戸を殺したら、自分たちも生きて帰れないと引き止める。もみ合う兄弟に敵兵が襲いかかるが、城戸が槍を投げて撃退。城戸が兄弟に悪態を付いた刹那、首に弓が刺さって討死してしまう。

『豊臣兄弟!』第4回より。(C)NHK
『豊臣兄弟!』第4回より。兵たちを前に檄を飛ばす織田信長(小栗旬)(C)NHK

藤吉郎は城戸が取った大将首を横取りしたおかげで、足軽組頭への昇進を命じられるが、小一郎に諌められ、それは城戸の手柄だと織田信長(小栗旬)に告白。

しかし、信長は藤吉郎の幸運を称えて「木下藤吉郎秀吉」の名を与えた。小一郎は信長の近習になるよう命じられたが、兄に従うことで信長に仕えたいと辞退する。信長は自分の草履を片方ずつ兄弟に与えて「互いに大事にせい」と、その希望を叶えたのだった。

■ 信長の大勝負!一方、兄弟は戦場でワタワタ

ついに、織田信長の運命だけでなく、日本の歴史を動かしたとも言える重要な合戦「桶狭間の戦い」が到来した。冒頭では早速、信長が『敦盛』を舞ってから戦の準備をした・・・という伝承に則って、小栗旬が『敦盛』を謡付きで舞ったので、

SNSは冒頭から「アツモリダンス・・・!!」「みんな大好き敦盛だ!」「小栗旬の敦盛ノルマクリア」「親の顔より見てきた人間五十年」「大河には2タイプの信長がいる。『人間五十年』を唄うか、唄わないかのどちらかだ」とヒートアップ状態に。

『豊臣兄弟!』第4回より。(C)NHK
『豊臣兄弟!』第4回より。出陣する前に『敦盛』を舞う織田信長(小栗旬)(C)NHK

かように信長は人生の大博打状態だというのに、豊臣兄弟の方はというと、父の敵である城戸の首を取ることばかりを考えている始末。

しかも、城戸から武器を取り上げるつもりでギャンブルに挑んだのに(実際当時の戦場は博打が横行していたそう)、逆に丸裸にされてしまう始末と、あまりのダメダメぶりにSNSはツッコミの嵐に。

「今のところ、主人公兄弟が私怨で戦の邪魔をしようとしているようにしか見えない件」「清々しいレベルで城戸小左衛門しか狙っていない」「味方の首を狙う桶狭間、新解釈すぎて好き」「陣中野球拳してて草」「丸裸(物理)じゃねぇか」「城戸殿のイカサマ博打に対して、二人してすごい目で城戸殿を見たのが間違いなく兄弟」「『戦も博打もどんな手を使おうと勝てば良い』藤吉郎の目! 気をつけて!」などの言葉が並んでいた。

『豊臣兄弟!』第4回より。(C)NHK
『豊臣兄弟!』第4回より。小一郎(写真左、仲野太賀)の説得で、城戸への仇討ちを諦めた兄・藤吉郎(写真右、池松壮亮)(C)NHK

しかし、いざ戦が始まってみると、特に初陣の秀長はどうしても人を殺せず、終始へっぴり腰。対して戦い慣れている秀吉は、思い描いた通りに城戸を弓矢で狙うことができたが、秀長がそれを制止した。まさに戦場では獅子奮迅の勢いの城戸を見て、一緒に生き残るために生かしておこう・・・という理由だ。

自分たちの感情はさておき、今の状況で生き伸びる確率の高い選択はなにか? を、初めての戦場でも判断できる秀長、さすが後に「天下一の参謀」と言われるだけある。

■ いつの間にか「桶狭間の戦い」が終了…

次の瞬間、城戸の投げた槍が兄弟2人を救ったのだから、もしあそこで城戸を殺していたら、兄弟もろとも死んでいたかもしれない。「討ち損じた」とか悪態を付きながらも、のちの天下人たちを救った城戸に対して、

SNSでは「助けたよね・・・憎まれ口たたいてるけど、助けたよね」「これツンデレだ。『アンタの為じゃないんだからネ!』だ」「散々いじめてきたにもかかわらず自分の命を狙うのを思いとどまった、そのやりとりを城戸は全て見ていて、助けることにしたのでは」などの様々な声が。

『豊臣兄弟!』第4回より。(C)NHK
『豊臣兄弟!』第4回より。桶狭間で今川軍に向かって出撃する藤吉郎(のちの豊臣秀吉/写真左、池松壮亮)と、織田家家臣・城戸小左衛門(写真右、加治将樹)(C)NHK

ほとんどの人がここで「城戸様、改心した?」と考えただろうが、武闘派大河ドラマにおける「改心した人間から先に死ぬ」という呪い(?)通り、兄弟が仇を取るまでもなく、城戸はあっさり戦死・・・。

この思わぬ幕引きに、SNSは「き、城戸さーーーん!!」「城戸さん死亡フラグ折れたかと思ったらまさかの死」「『せいぜい気をつけることじゃな』と言った直後に。背後まで気をつけることできんかった」「いい奴になると死ぬフラグの超高速回収」などと、予想外かつあっけない死を惜しむコメントが集まっていた。

『豊臣兄弟!』第4回より。(C)NHK
『豊臣兄弟!』第4回より。本陣で座る駿河・遠江の戦国大名、今川義元(大鶴義丹)(C)NHK

そして、兄弟が、城戸のいない戦場でワタワタしている間に今川義元(大鶴義丹)の首が取られて、いつの間にか桶狭間の戦いが終了・・・。

主人公たちの預かり知らないところで重要な局面が展開され、主人公たちが関わることなく終了するという構図に「城戸小左衛門に意識集中してたらなんか桶狭間終わってた」「義元の最後を映さず勝ちどきで教えるパターンは新しいな。あくまでも主人公は豊臣兄弟ということか」「桶狭間で大活躍するでもなく仇すら討てないのが小者でいいわね」と、納得の言葉が上がっていた。

■ 兄弟が出世!秀吉命名&「だが断る」小一郎

だが、そこはちゃっかり者の秀吉。城戸が取っていた大将首を自分のものにして出世を狙うという、かつて城戸が兄弟の父親にやったことを繰り返す行為に出ていた。しかし、そこで秀長が「こいつと同じことをしたら、いつかこいつと同じような目に遭うよ」と諭し、さらなる高みを目指すよう説得した。

『豊臣兄弟!』第4回より。(C)NHK
『豊臣兄弟!』第4回より。首実検をおこなう織田信長(写真左、小栗旬)と家臣たち(C)NHK

ここで正直に名乗り出なくても、秀吉の昇進は変わらなかったとは思うが、信長から「素直でよろしい」というポイントを上げていなかったら、これからの強い信頼関係は築かれなかったかもしれない。

SNSでも「城戸の手柄って言うの優しい・・・」「ちゃんと申告したら、そのまま組頭に!?」「そうそう、君たちは正々堂々と手柄をあげるのよ」などと秀吉の判断に好意的な声が上がり、さらに信長から「秀吉」の名前を授けられるに至っては「爆誕! 木下藤吉郎秀吉!!!」「これで!! 秀吉になるのね!!」「秀吉という名前の由来? を今日まで考えたことなかったなあ。吉運かあ」「ちゃんと言ったことが適切な評価に繋がったねえサル」などのお祝いの言葉が並んでいた。

『豊臣兄弟!』第4回より。(C)NHK
『豊臣兄弟!』第4回より。織田信長の近習への打診を断る小一郎(写真右、仲野太賀)と、驚く兄・藤吉郎(写真左、池松壮亮)(C)NHK

さらに信長は秀長に「直属の家臣にならないか?」と打診。これが実現したら、兄と立場が逆転するところだったが、秀長は「荷が重すぎる」という理由で(多分信長に2回もぶん殴られたのも辞退理由だと思う)兄の部下になりたいというお返事。

信長がこれをあっさり承知したのは、どうやらかつて弟・信勝(中沢元紀)を暗殺したときのトラウマが関係あるようだけど、それは豊臣兄弟もうすうす気づくときが来るのだろうか。

『豊臣兄弟!』第4回より。(C)NHK
『豊臣兄弟!』第4回より。謀反を企てた弟・織田信勝(写真中央、中沢元紀)を斬り殺す織田家家臣・柴田勝家(写真左、山口馬木也)(C)NHK

この秀長と信長の一連のやり取りに、SNSは「うおおっ、信長の近習を断った! 小一郎すごい。信長の側より兄の隣を選んだ。ハートが強い」「出世を、だが断る!」「あっいやだここで弟殺し重ねてくんの、ノッブの痛み、苦しみ」「ノッブと信勝の話見せたあとに兄弟で尽くせっていうのなんか泣ける」「自ら修羅の道を歩むことを選んだノッブとキラキラ眩しい豊臣兄弟の対比が最高にエグくて最高にエモい」など、様々な感情が絡むようなコメントが多く見受けられた。

「桶狭間の戦い」は、歴史的には間違いなく織田信長のターニングポイントだった。しかしこのときはまだ一介の庶民レベルだった秀吉&秀長にとっても、こんな風に人生観を大きく揺るがすようなイベントがあったのかもしれない。

「槍の達人」ということしか歴史に残っていない城戸小左衛門を、ここで兄弟の生き方に影響を与えるキーマンとしたところに、脚本・八津弘幸の上手さを痛感する回だった。これから本格的な出世街道に乗っていく豊臣兄弟、今後も思わぬ人物が切り札として使われていきそうだ。

大河ドラマ『豊臣兄弟!』はNHK総合で毎週日曜・20時から、NHKBSは18時から、BSP4Kでは12時15分からスタート。2月1日放送の第5回「嘘から出た実(まこと)」では、豊臣兄弟が織田信長から思いがけない役割を託されるところが描かれるとともに、秀吉と出世を競うことになる前田利家(大東駿介)が初登場する。

文/吉永美和子

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