発想力豊かなネタが話題──お笑いコンビ・空前メテオ、模索と成長の現在地

2026.1.5 12:15

お笑いコンビ・空前メテオ(左から茶屋、大門正尚:Lmaga.jp撮影)

(写真8枚)

『M-1グランプリ2025』準々決勝で披露したネタ「キヨスク」が高い評価を集めた、空前メテオ(茶屋、大門正尚)。この発想力豊かなネタはどのようなきっかけで生まれたのか。そして、メディア出演経験も少ない芸歴4年目で、若手漫才師たちの登竜門『ytv漫才新人賞』で番狂わせの優勝から約2年……2人の現在地とは?(取材・文/田辺ユウキ)

■ 「茶屋がウケるのを、いつもワクワクして」(大門)

──2025年『M-1』は準々決勝敗退という結果でしたが、そこで披露された「キヨスク」は“神のネタ”だと思います!

茶屋:えぇっ、神!? (笑)

大門:いきなり変なことを言うてはる!

インタビュー中の2人。「神のネタ」と称され、戸惑いながらも笑顔(Lmaga.jp撮影)

──そもそも「キヨスク」ってどういう発想から生まれたのですか。

茶屋:3年くらい前なんですけど、ドラッグストアってティッシュやトイレットペーパーが外に置いてあるじゃないですか。店内で買い物をしていて、ティッシュやトイレットペーパーが欲しくなってカゴを持って外に出たとき、「どこまでがドラッグストアなんやろう」って気持ちになって。それをネタとして、もっと深くいけるかなと見せ方変えて、「キヨスク」にしたんです。で、そのあとの単独ライブであの形になりました。

空前メテオの茶屋(Lmaga.jp撮影)

大門:最初は台本がかっちりとあったわけじゃないんです。茶屋から「こういうのがあるけど」と話をされて、これ広げようということになって。僕も「分かるなあ」と共感から始まって、「じゃあ自分はどうリアクションしようか」…みたいな。

──「キヨスク」は、茶屋さんが持論を語りまくることから「茶屋さん一人で成立できるネタ」と思われがちじゃないですか。でも全然そうではないですよね。

大門:そうそう、そういう意見をよく見ます。「一人でやれるやん」と言いやすいネタではあると思いますけど。

空前メテオの大門(Lmaga.jp撮影)

茶屋:「一人でできるネタ」「ツッコミがいる意味がない」という意見は、僕個人はちょっとズレている気がします。僕の持論の意味を、大門が「分からん」と言う展開があるし、大門が“キヨスクがめちゃくちゃでデカイやつ”をやってくれているので。

──茶屋さんの持論展開がヒートアップして、大門さんから一旦離れて行って、そしてまたにじり寄って距離を詰める場面なんて、戦慄を覚えましたから。あの伸縮こそ、コンビネタである必要性だと感じています。

茶屋:『M-1』3回戦のネタもそうなんですけど、2025年は「ネタに動きを入れる」ことを意識したんです。「横を使った方がいい」というのも聞いたことがありますし。

大門:茶屋が離れて行った場面は、僕はとにかくこいつが言い終わるのをちゃんと待つことを意識しています。というか、僕がツッコミを入れる前に茶屋がちゃんとウケる方が嬉しいので、いつもワクワクして待っていますね。

「ytvを獲って寄席とかの出番が増えて、そのおかげで皆に伝わるネタみたいなものができたのかもしれない」という茶屋に「確かに」と相づちを打つ大門(Lmaga.jp撮影)

■ 「時間をかけて受け入れてもらえる方がいい」(茶屋)

──ものすごいネタだったからこそ、今年の『M-1』準々決勝敗退は見ているこちらも悔しかったです。

茶屋:僕らを含むAブロックは1組も準決勝に上がれなかったけど、みんなおもしろすぎました。彼岸花、釈迦虎とか。あと、ピ夜もすごかった。ただ、準々決勝の映像とか見るとやっぱり「俺らって見た目が子どもすぎるよな」とは思います。『M-1』に限らずやっぱりちょっとナメられるというか、芸歴を重ねんと納得させられへんものがありそうやなって。

空前メテオの大門(Lmaga.jp撮影)

大門:小僧すぎるし、若いよな。もうちょっと渋みが出たら対等に見てもらえる気がします。ウケはちゃんと取っている自信はあるので。あとネタの感じも受け入れられるまで、まだ時間はかかりそうだなと。

茶屋:僕は時間をかけて受け入れてもらえる方がいいです。10年過ぎたあたりで受け入れられるのが一番、息が長いイメージがあります。それに『ytv』を獲ったとき、いろんな仕事を任せてもらえたんですけど、当時は太刀打ちができなくて…。あのときは、ほんまにヘコみました。今やったら絶対、もうちょっと上手くできるのにって思います。

空前メテオの茶屋(Lmaga.jp撮影)

大門:『ytv』のときはバッテリィズさんらがいる中で、俺らは完全に大穴やったから。それで優勝させてもらったけど、武器がないからその後うまく立ち回れず、そのまま1年が終わった感じでした。だから経験を積んで地肩もつけて、もし全国的に売れることがあれば、そのときは「なんでもできまっせ」の状態を作っておきたいです。

──2026年はさらなる飛躍を期待しています。

茶屋:僕個人は1回、ピンでのライブを打ちたいです。一人でウケまで持っていけるポテンシャルがまだ弱いんで「個」として強くなりたい。それをやることで、貫禄も付いてくる気がします。

大門:僕は、文句を言わせへんものを見つけたいですね。僕らは思っていないにしても、「キヨスク」では「掛け合い少ない」「茶屋一人でできるやろう」みたいな声もありましたし。自分らの良さをまったく減らさずに、文句を言わせないというか。がんばりたいですね。で、“神のネタ”を超えます!

NSC大阪校42期生、関西外国語大学在学中に同学部の同級生として出会った2人(Lmaga.jp撮影)
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