書店のなかにバー? 京都に誕生、新業態「入門店として生活に取り入れてほしい」

13時間前

書店「大垣書店」のなかに店を構える「お酒の美術館 BiVi二条店」

(写真4枚)

京都の各線「二条駅」近くにある「BiVi二条」(京都市中京区)。6月20日にリニューアルしたばかりの商業施設だが、施設内を散策していると一風変わった光景を発見。

それは書店「大垣書店」のなかにバー「お酒の美術館」が併設されているというものなのだが、これはどういうこと・・・? 「お酒の美術館」を運営する「NBG」(本社:京都市中京区)に詳しい話を聞いてみることに。

■ バーでの時間、読書の時間に親和性?

「BiVi二条」のリニューアルと同時に開店した「お酒の美術館 BiVi二条店」は、併設の大垣書店で購入した本を持ち込み、読書が楽しめるバーだ。全国にある「お酒の美術館」でも、書店とコラボした店舗は同店だけだそう。

テーブルチャージはかからず、読書を楽しめる空間に(写真提供=NBG)
テーブルチャージはかからず、読書を楽しめる空間に(写真提供=NBG)

お酒のなかでもウイスキーやブランデーは、熟成を感じられる奥深い味わいが特徴とされる。特にストレートやロックで飲む際は、じっくりと時間をかけてその味を確かめるのが一般的だ。

そこで「バーで生まれるスローな時間感覚」と「ゆっくりページをめくる読書の時間」の親和性に着目し、オープンに至った。

併設されている書店ではお酒をテーマにした本や雑誌も多く扱っているため、ウイスキーを楽しみつつお酒の知識を得る・・・ということも可能。

さらに書店で1000円以上の商品を購入すると、バーで利用できる200円引きクーポンも発行される。同店ではチャージ料がなく1杯500円のメニューもあるため、実質300円での利用もできてしまうとか。

オリジナルブレンドウイスキー「二条」(写真提供=NBG)
オリジナルブレンドウイスキー「二条」(写真提供=NBG)

そして同店限定のドリンクとして「秘密のオリジナルレシピ」をもとにブレンドし、店内で樽熟成させたオリジナルブレンドウイスキー「二条」や「BiVi 二条オリジナルカクテル」も提供。持ち込みも可能なので、施設内の飲食店やコンビニで購入したフードメニューをおつまみにできるのもうれしいポイントだ。

まだまだ全国的にも珍しい形態の店舗だが、同社の担当者は「昨今の書店業界では、『本離れ』が進んでいる状況でもあります。新たな起爆剤となれるよう、今後も今回のようなコラボレーション店舗の展開を通じて、ともに成長していければ」とコメントしている。

もちろんバーとしても本格派。お酒がずらり(写真提供=NBG)
もちろんバーとしても本格派。お酒がずらり(写真提供=NBG)

■ バーの「入門」としての使い方も

オープンから約半年、どのようなお客さんが来店するかも気になるところ。担当者によれば、施設が「二条駅」に隣接していることもあり、客層もオールドボトルを懐かしむ中高年や仕事帰りの社会人、お酒をはじめたての学生やファミリー層なども訪れるという。

バーとしては意外な客層にも思えるが、元々「お酒の美術館」では「バーの入門店」というような立ち位置を目指している。

同社の代表取締役・冨士元明仁氏は、「バーは昔、敷居が高く入りにくい店が多かった。薄暗いし、ドアが重く開きにくいというイメージ。BiVi二条店に関しては、壁やドアすらなく、取っ払いなのでより入りやすいのでは。生活シーンにバーを取り入れてほしいです」と呼びかけた。

「お酒の美術館 BiVi二条店」の営業時間は、平日は15時~23時、土日は12時〜23時。場所はJR「二条駅」近くの商業施設「BiVi二条」の1階。

取材・文・写真/つちだ四郎

「お酒の美術館 BiVi二条店」

住所:京都市中京区西ノ京栂尾町107 BiVi二条1F 大垣書店内
営業:15:00~23:00、土日祝12:00~23:00

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