「源内生存説」からの「江戸リベンジャーズ」に、SNS大興奮【べらぼう】

『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』第44回より。芝居町で重三郎が見かけた、平賀源内に似た人物(C)NHK
横浜流星主演で、数多くの浮世絵や小説を世に送り出したメディア王・蔦屋重三郎の、波乱万丈の生涯を描く大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』(NHK)。 11月16日の第44回「空飛ぶ源内」では、第16回で退場したはずの平賀源内生存説が浮上。それによって重三郎・てい夫婦が復活したものの、思いがけない企みが隠されていたことに、SNSは上へ下への大騒ぎとなった。
■ 平賀源内が生きている?…第44回あらすじ
喜多川歌麿(染谷将太)が重三郎の元から去った直後、妻・てい(橋本愛)は子どもを死産。そのまま寝たきりとなり、重三郎もすっかり気力を失っていた。
そんななか重田貞一(のちの十返舎一九/井上芳雄)と名乗る青年が、蔦屋で本を出したいと訪ねてくる。彼を追い返そうとする重三郎だったが、貞一は獄死したはずの平賀源内(安田顕)が作ったという凧を持参し、実は生き延びていると重三郎に吹聴した。

重三郎とていは源内生存の証拠を探っていくうちに、少しずつ気力を取り戻し、新たな出版も考えるように。そこでていは、歌麿が重三郎に残した「恋心」を描いた美人画の下絵に、重三郎が歌麿の好きそうな色と柄を乗せて摺り上げることを提案。
そうして出来上がった『歌撰恋之部』を、本屋仲間の鶴屋喜右衛門(風間俊介)が吉原で豪遊する歌麿の元に持って行ったが、歌麿は「こんなものは紙クズですよ」と破り捨てた・・・。
■ 井上芳雄が颯爽と現れ、退場したキャスト続々!
ていが早産となったあと、仏壇の前で呆然とする重三郎の表情をとらえたところで「次回」となった先週の『べらぼう』。
このあまりにも不穏なラストに「ていさんと子どもはどうなったの!?」という問いかけが一斉にSNSに上がったけど、この第44回の冒頭でていだけは生きていたことがわかり、「朗報! おていさん、助かる!」「おていさん生存確認」という喜びの声と同時に、「でもやっぱり赤ちゃんは・・・」「開幕早々、死産というワードを出さずに悟らせるのかよ」など、亡くなった子どもを悼む声も上がった。

このプライベートのダメージに加えて、蔦屋の大事な看板絵師だった歌麿も去り、あいかわらずうるさい(笑)滝沢瑣吉(津田健次郎)以外は悲痛なムードが漂う蔦屋。そこに颯爽と現れたのが、日本ミュージカル界のプリンス・井上芳雄が演じる重田貞一!
持ってきた戯作を一読して「のちの十辺舎一九である」な才能にすぐ気付いた重三郎の慧眼はさすがだが、持参した凧が「平賀源内作」と聞いて、重三郎だけでなく視聴者もざわめいた。

「なん、どいうコト?! そんなコトあり得るんだっけ??」「どんぞこにいた蔦重を・・・源内先生の凧が空にあげてくれるってのかよ!!」などの驚きの声が上がったが、つづけてタイトルロールで「朋誠堂喜三二:尾美としのり」「三浦庄司:原田泰造」など、すでに退場したと思われた人々の名がどんどん上がってきて「み、み、み、三浦さまーーーー!」「まあさん(喜三二)!? まあさん戻ってくるの!?」「久しぶりの人がいっぱい。もう終盤だしオールスターキャストか」と、喜びの声が止まらない状態となっていた。
■ 源内生存説で復活!一方、歌麿は闇堕ち…
重三郎は源内先生ゆかりの人たちを訪ねてまわり「死んだはずだけど、生きていてもおかしくはない」という証言をかき集めていく。こうして「源内先生は生きている」ことに希望を見出し、どんどん気力を取り戻していく重三郎だけど、一時期はなにも食べられないほど弱っていたていさんまでもが、お菓子をもりもり食べるほど回復したのは思わぬ副産物。
重三郎とていが出会ったのは源内先生の死後だから、ていさんとしては「噂に聞いたあの有名人が生きてるなら一目会ってみたい」という、ミーハー心で元気になったのかも。

源内によって夫婦そろって立ち直っていく姿に、SNSも「死せる源内、生ける蔦重を走らす。そして、耕書堂も」「源内マジック、おていさんも蔦重も元気にさせる」「誰かに生きる希望を与えるなんて、源内先生はそこにいなくても凄いなあ」という安堵の声が上がる一方、ていさんがモグモグする銘菓の数々に「さっきから美味しそうなお菓子ばかり出てくる」「これがかの悪名高いスイーツ大河ってやつか・・・(解釈違い)」と食欲をそそられたというコメントも見受けられた。

その一方、歌麿は吉原の宴席で、接待する地本問屋たちにご祝儀の紙花撒きを強いるという、なんだか悪辣なキャラに。
「なんだこの派手なのに殺伐とした座敷は」「蔦重から離れても全然幸せになれてないじゃん」「こんな歌麿くん見たくなかった」などの声に混じって、2020年の大河『麒麟がくる』で染谷が演じた、こじらせ系の織田信長を思い出した人から「歌麿・・・前世のノッブに取り憑かれてない?」「首を塩漬けにする信長の顔だよ!」「晩年の信長公ぐらいの病み闇落ちっぷり」「第六天歌麿」などの震える声が。

さらに鶴屋さん(あんなに吉原を嫌ってた人がお座敷に突撃するなんて!)が持ってきた、重三郎が色指定した「恋心」の絵を「紙クズ」と言って破り捨てる姿には、非難の声より「やはり破いたね。歌さんからすれば『おおっぴらにしやがって!!』」「自分の恋心は蔦重だけにあげたもの。商品になってしまえば紙くず」「『俺の恋心もこうして破れたんだよ』とニブい蔦重にまだ伝えようとしたからというわけじゃないですよね。重すぎる」と、歌の心を読み解こうとするような声が目立っていた。
■ 「江戸リベンジャーズ」が結集、一橋治済の仇討へ
重三郎の源内先生を探す旅は、かつて重三郎が見た源内の遺稿・・・「悪党に人殺しの罪を着せられそうになった『七ツ星の龍』を、旧友の源内軒が助けようとする」という戯作のつづきの原稿が出てきたことで、完全に生存を確信。
しかし、呼び出されたお寺に行ってみると、そこにいたのは宿敵・松平定信(井上祐貴)だった! さらに、視聴者だけが真相を知っていた「死を呼ぶ手袋」の謎に、ついに登場人物たちが気づくというターンに、SNSは大興奮状態に。

「すんげえロングパスきたな」「なるほどこれは黒幕特定班大集合ってこと?」「陣営が分かれていた人間の持つ情報の断片が集まる展開いいわぁ」「うわぁぁぁぁここでこれまでずっと見てきた視聴者への、こんな見事な解決編」「まさかの特級呪物が終盤に来てこのような役目を果たすとは・・・因果の恐ろしさを描いた大河」「これまでいいように操られ、敗北した人々が手を取り合う。これは胸熱展開に違いない」などの声があった。

そして、定信が宿怨を超えて、重三郎にこの仇討の協力を要請するという結末に「なにこの、今まで敵対していたりした者たちが真の黒幕に気付き共に手を携え打倒を目指す少年漫画的展開は!?」「最初から見ていたら伏線となって全てつながる、全部わかる瞬間が来るのが気持ち良すぎてたまらない。これがあるから大河はやめられん!!」「この馬鹿騒ぎは田沼様と源内先生への香典だよ」「待ってろよ生田斗真! じゃなかった一橋治済!!」と、まさにお祭り騒ぎのような状態になっていた。

本当にここまで、誰かが幸せになろうとしたり、希望を胸に進もうとしたり、夢が叶う直前まで来たりしたところで、いらんちょっかいを出しつづけてきた「傀儡好きの大名」こと一橋治済。
視聴者のほぼ100%・・・多分、生田斗真ファンすら「こいつ早く成敗されないかなー」と考えたと思うし、史実の治済がのうのうと長生きしたことをwikiなどで知って「この世に正義はないのか」と嘆いた人も多かったと思う。
しかし、ここに来て、まだこのドラマに残されていたクライマックス「東洲斎写楽は誰なのか」と、重三郎と定信が治済退治に乗り出すところがリンクして描かれるだなんて、もうここまで奴の悪行に耐え忍んできた視聴者にとっては、最上級のご褒美がついにやって来た気分だ。
ラストに向けて、おそらく誰も予想できなかった方向へと舵を切った『べらぼう』。このフルスロットルに振り落とされることのないよう、しっかりと重三郎たちの活躍を見届けよう。
◇
大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』はNHK総合で毎週日曜・夜8時から、NHKBSは夕方6時から、BSP4Kでは昼12時15分からスタート。11月23日の第45回「その名は写楽」では、重三郎が松平定信から「傀儡好きの大名」の仇討ちに手を貸すように言われ、そのために「東洲斎写楽」という絵師を誕生させるところが描かれる。
文/吉永美和子
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