『ばけばけ』吉沢亮、予想以上の英語の難しさに「絶望しております」

『ばけばけ』で錦織友一を演じる吉沢亮 (C)NHK
連続テレビ小説『ばけばけ』(NHK総合ほか)の第4週「フタリ、クラス、シマスカ?」では、トキ(髙石あかり)が、心身ともに疲弊しきって松野家から出奔した銀二郎(寛一郎)を追って東京へ。銀二郎が居候する本郷の下宿で、トキは錦織友一(吉沢亮)や庄田(濱正悟)、帝大生の若宮(田中亨)、根岸(北野秀気)と出会ったり、銀二郎と「ランデブー」をしたりと、楽しいひと時を過ごした。しかし、愛する夫とはもう同じ道を歩めないことを悟り、独り松江へと帰るのだった。
次週第5週「ワタシ、ヘブン。マツエ、モ、ヘブン。」ではあれから4年の歳月が流れ、ヘブン(トミー・バストウ)が松江にやってきて、トキと出会う。そこでキーパーソンとなるのが、松江中学で教師を務め、英語教師として赴任してきたヘブンのサポートにあたる錦織友一である。今回、錦織を演じる吉沢亮にインタビュー。『ばけばけ』の物語の中での、錦織の役どころと見どころを聞いた。
■「いざ臨んでみたら、思った以上に英語が難しくて」
邦画シーンを揺るがす大ヒットとなった『国宝』をはじめ、数々の話題作に出演している吉沢。多忙を極めるなか、『なつぞら』(2019年前期)以来となる朝ドラ『ばけばけ』への出演の決め手は何だったのか?
「『ばけばけ』制作統括の橋爪國臣さんとチーフ演出の村橋直樹さんは、僕が主演した大河ドラマ『青天を衝け』(2021年)でご一緒させていただいたので、またそのチームの方々からお声がけいただいて、ありがたいなと思いました」。
さらに、「英語をしゃべる役だということもポイントでした。実は以前から『英語を学んでみたい』という思いが僕のなかでぼんやりとあったので、これはいい機会かもしれない、と。錦織のモデルである西田千太郎さんの伝記なども読ませていただいて、とても魅力的な方だなと感じたし、台本を読んで言葉のかけ合いが面白くて、ぜひこの役をやってみたいと思いました。しかし、いざ臨んでみたら、思った以上に英語が難しくて、絶望しております(笑)」とコメントした。

■ コメディっぽくなりそうな錦織の台詞を、あえて真面目に
クランクインの約5カ月前から英語の個人レッスンに通い、撮影に臨んだという吉沢。「錦織友一が話す英語」として気をつけたポイントをたずねると、
「今、僕が学んでいるのはアメリカ英語で、明治の時代に主流だったのはイギリス英語ですが、そのへんの発音の違いはあまり意識しませんでした。ただ、明治の時代に英語を究めた数少ない日本人は、日本語の日常会話のなかに突然英単語がポンと入ってきたりと、『英語との距離感』が現代人のそれとはまったく違ったようです。
そのあたりのニュアンスを再現しようと思うと、どうもコメディっぽくなってしまう。日本語でしゃべっていたかと思えば、急に『It’s a surprise!』とか言ったりする錦織の台詞を、いかに真面目に言えるかというところを、必死に頑張ってます」と、役作りについて語った。
■「互いに影響しあいながら成長していく登場人物たちを見てほしい」
9月23日に放送された番宣番組『もうすぐ!「ばけばけ」』でインタビューに応えた吉沢は、「笑えるようなシーンが多いなか、それぞれが何かしらの苦労や辛い過去や事情を抱えていたりする。そのなかで(登場人物が)お互い影響を与え合いながら、人として成長していく姿を見ていただければ」と語っていた。
錦織友一が抱える「辛い過去や事情」とは何なのか。「ネタバレしない範囲で」と聞いてみると、
「『大盤石』と呼ばれるほど、松江でトップクラスの秀才だと思われている錦織。周囲からのプレッシャーもありながら、のちのち彼の挫折も描かれます。ずっとエリートとして生きてきた錦織の『挫折』との向き合い方に注目していただきたいです」と、見どころを語った。
第5週は、錦織がヘブンに翻弄されまくる展開だという。彼の「振り回されっぷり」をお楽しみに。
取材・文/佐野華英
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