大盛り上がりの万博インドネシア館、来場者の人生に影響も!?

2時間前

108回インドネシアパビリオンに訪れたという、みっちゃん(左)にプレゼントが贈られた(10月13日/インドネシアパビリオンにて)

(写真7枚)

いよいよ10月13日で、閉幕を迎える『大阪・関西万博』(会場:夢洲)。SNSでも大人気となった「インドネシアパビリオン」の閉幕式が12日に開催され、同国の大臣に加え、盛り上がりに貢献した人々の登壇も。知られざるエピソードに、会場は感動の渦に包まれた。

■ 「ヨヤクナシ」ダンサーズの人気も後押し…350万人が来館

当初の目標では来館者数280万人を目標にしていた同パビリオン。館外にあるステージで披露されていた伝統舞踊や歌をはじめ、開幕直後には「予約なしですぐ入れる~♪」と歌いながら呼び込みをおこなうスタッフたち、通称「ヨヤクナシボーイズ&ガールズ」のユニークな案内などで人気を集め、万博の盛り上げにひと役買ったパビリオンのうちのひとつだ。

その甲斐あって、当初掲げていた目標を大きく上回り、半年間で350万人以上もの人が同パビリオンを訪れ、インドネシアの自然・伝統・文化に触れてきた。

熱帯雨林を再現。すべて現地から持ち込んだ本物なのだそう(10月13日/インドネシアパビリオンにて)
熱帯雨林を再現したインドネシアパビリオン。すべて現地から持ち込んだ本物なのだそう(10月13日/インドネシアパビリオンにて)

◾️インドネシア館で繰り広げられた、さまざまな人間ドラマ

魅力的な同パビリオンの内容に虜になった人も多く、式典ではリピーターやスタッフとして貢献した日本人が登壇。

東京から通った学生は、「万博に行きたいと思っていた矢先に進行性の難病になり、余命宣告され、生きる希望や感情を失くして笑えなくなっていました。でも、SNSでインドネシアパビリオンの呼びかけを見て、また笑えるようになったんです」と、来場を決意。

持病がありながらも、東京から万博に通い、インドネシアパビリオンにて生きる力をもらったという、かなさん(10月13日/インドネシアパビリオンにて)
持病がありながらも、東京から万博に通い、インドネシアパビリオンにて生きる力をもらったという、かなさん(10月13日/インドネシアパビリオンにて)

「体が痛いんですが、不思議なことにここへ来たら自然と痛みが消えて。前回も訪れた帰りに自分のなかで失っていた、歩けていたときの感覚を取り戻したんです。健常者のときと何も変わらない、夢を追いかけることができるんじゃないか、と。また夢を目指したいと思っています」と、今回はお礼の気持ちを伝えるために東京から来阪したという。

インドネシアパビリオンの魅力にいち早く気づき、スタッフになったという、りんさん(10月13日/インドネシアパビリオンにて)
インドネシアパビリオンの魅力にいち早く気づき、スタッフになったという、りんさん(10月13日/インドネシアパビリオンにて)

客からスタッフの一員となったインフルエンサーの男性は、「開幕した4月13日に出合い、もっと日本人にこのパビリオンのことを知ってもらえるんじゃないかと。そこからメンバーに加わり、SNSでの発信を加速させました。今後ももっとインドネシアの魅力について発信していきたいです」と、閉幕後の意気込みも。

インドネシア館への感謝を伝えるみっちゃん(10月13日/インドネシアパビリオンにて)
インドネシア館への感謝を伝えるみっちゃん(10月13日/インドネシアパビリオンにて)

また、インドネシア館を108回訪れた女性は、「自然や人が素敵で、もっと知りたいと思って。万博に来た日は、真っ先にインドネシアパビリオンに走りました! お別れするのがさみしいです。もっともっと一緒にいたかったです」と悲しんだ。

■「大阪で生まれた縁が、未来に向けた協力のきっかけになれば」

インドネシア共和国の国家開発計画省のラーマット・パンブディー大臣は、「インドネシア館はASEAN地域で最も多くの来館者数を誇るパビリオンのひとつとなり、大阪・関西万博でもっとも魅力的なパビリオンとも言われています。大阪で生まれたこの縁が、より包括的で持続可能な未来に向けた、国境を超えた協力のきっかけになることを願っています」と語った。

ステージでパフォーマンスする「ヨヤクナシ」ダンサーズ(10月13日/インドネシアパビリオンにて)
ステージでパフォーマンスする「ヨヤクナシ」ダンサーズ(10月13日/インドネシアパビリオンにて)

閉幕式のあとは、外のステージにて「ヨヤクボーイズ&ガールズ」たちによるステージパフォーマンスなどもおこなわれ、インドネシアらしい明るく楽しいフィナーレで、観客もスタッフも全員が笑顔となった。13日は13時、18時に最後のステージパフォーマンスがあるとのこと。

取材・文・写真/野村真帆

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