「神すぎ…ありがとう神姫バス」万博で兵庫県民の足、期待に応え奮闘の半年間

最終日、フラッグパレーに登場した「184日間ありがとう」の巨大な旗(大阪関西万博 Lmaga.jp編集部撮影)
10月13日に閉幕した『大阪・関西万博』。最終日、会場内では来場者とスタッフらの間で「今までありがとう!」と、感謝の気持ちを伝え合う感動的なシーンがたくさんあった。そして、来場者が「ありがとう!」と伝えたい人たちが、会場外にも。万博会場への輸送に貢献し、万博を支えてきた各交通機関のスタッフたちだ。
その中でも、「マジでありがとう神姫バス」「神姫バスの頑張りに涙ぐんでる」「神姫バスさん大増発いつもありがとう」「快適で安全な旅をありがとう!これからも乗ります」と、多くの感謝の言葉がSNS上に綴られているのが、「神姫バス」(姫路市)だ。

「神姫バス」は、会期中に神戸・姫路方面から万博西ゲートに繋がる「夢洲第1交通ターミナル」を結ぶ「万博EXPO神戸号万博線」を運行。

◆ 予約なし、たったの1000円で三宮から夢洲へ
感謝される理由は、他社とは一線を画した、「攻めた運行体制」からくるところが大きいだろう。具体的には、他のバス会社が「完全予約制」での運用を行う中で、まさかの並べば乗れる「先着制」を導入。さらに「片道1000円は神過ぎる」と言われるほど良心的な価格設定も注目された(他社の万博アクセスバスは大阪市内からの近距離でも2000円ほどかかり、三ノ宮駅から電車で夢洲駅に向かう1040円よりもさらに安い)

そして、利用者たちが特に「助かった」というのが、繰り返し行った増発のダイヤ改正や、ダイヤに掲載されていない、臨時便を随時出すなど、兵庫県民の「万博へ行きたい!」という気持ちを、力強くサポートしてきた運行体制だ。
同社によると、上記の体制で、4月~9月末までの実績で臨時便含めて延べ約9500便、10月13日の万博最終日までに、延べ約1万便を走らせ、累計約52万人が同社のバスを利用した。

実際にこの「万博EXPO号」に乗車してみると、「神姫バス神戸三宮バスターミナル」から、「夢洲第1交通ターミナル」までは所要時間約45分。

神戸から大阪までの海沿いの景色や、一瞬パビリオンかと思ってしまうようなド派手な建物、アートなごみ処理場として有名な「大阪広域環境施設組合舞洲工場」などを眺めていると、あっと言う間に「大屋根リング」が見えてくる。

最終的には、東ゲートから西ゲートに歩いて向かう人たちも追い越して、予定より早く西ゲート前に着いた。


開幕直後はすぐに乗れたこのバスも、会期途中から人気が急上昇し、時間帯によっては、1時間以上並ぶことも。その際は、会場内同様に、折り畳みチェアに座って待つ人もいた。それでも、高速バスは乗れば確実に座ることができるため、乗ってしまうととても快適。満員電車で現地に向かうのが難しそうな小さな子どものいる家族連れや、高齢者が多く並んでいたのも、うなづける。

◆ 「予約制」ではない独自の運用はなぜ?神姫バス担当者に話を聞いた
そんな同社の担当者は、「ありがとう神姫バス」の声が多数あがっていることについて、「弊社こそ、皆様に『ありがとう』の気持ちでいっぱいでございます。万博EXPO号のご利用者様には、長い待ち時間にも関わらず、たくさんご利用いただき、本当に感謝しております」と話す。

さらに独自の運用で「予約制」をとらなかったことについて「できるだけ多くの方の『万博に行きたい』の気持ちに応えたい、『バスの予約が満席で現地に行けない』ということがないように、先着でお並びいただくという形で運用しました。その点は非常にお客様から好評でした」と言う。確かに、万博会場内のパビリオン予約でみんなてんてこまいで、「予約疲れ」を起こしていたし、分かりにくい予約システムの操作をするくらいなら、「並ぶ」が最もシンプルで潔い。

また、増便についても「期間中何度か、EXPO号のダイヤ改正で増便し、さらに会期後半では毎日ダイヤに掲載のない臨時便を1日10便ほど増発するなどしていました。そのため、三宮の営業所のバスだけでではなく、各営業所からバスをかき集めて対応し、乗務員も最大限がんばってくれていました」と、全社一丸となって、全力投球の日々だったことを明かした。

そして、今回の万博EXPO号は、新たな顧客をつかむチャンスにもなったそうで「『神姫バス神戸三宮バスターミナル』を初めて利用した、というお客様がたくさんいらっしゃいました。中にはご乗車の前日に、バス乗り場の下見に来られる方もおり、みなさまが万博を本当に楽しみにされているのが伝わってきましたね。また、行き先表示を見て『今度、バスで有馬温泉行ってみようと思います』『三田のプレミアムアウトレット、ここから行けるんですね?』と声をかけていただくこともあり、嬉しかったです」と話す。

「また、淡路島や四国への中長距離線も毎日運行しています。14日からの新路線『三田京都線』含め、今後もおでかけやビジネスで、是非神姫バスをご利用ください」と、万博をきっかけに今後の利用を呼び掛けていた。
取材・文・撮影/Lmaga.jp編集部
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