万博ご当地映画『タローマンを応援しない上映』でファンの芸術が爆発だ

10時間前

タローマンを応援しない愉快な仲間たちが、映画館に集まった。タローマンファン、岡村渉ファン、映画コスプレ好き、みんな一緒に撮影だ(9月20日/109シネマズ 大阪エキスポシティ Lmaga.jp撮影)

(写真22枚)

◆ いざ上映開始…会場が一体になったのはあのシーン

(9月20日/109シネマズ 大阪エキスポシティ)
細部までこだわったコスプレ勢も!(9月20日/109シネマズ 大阪エキスポシティ Lmaga.jp撮影)

この調子でいよいよ本編に突入。主題歌『爆発だッ!タローマン』を大きな手拍子やサイリウムを振って盛り上げ、風来坊、水差し男爵、博士など、人気キャラクターや奇獣たちの登場シーンに上がる大歓声。もちろん、タローマンの登場シーンでは「帰ってくれタローマン!」と、子どもから大人まで、口々に叫んでいる。

何度も登場する鷲野社長の「わしのビルが~!」に続く、「社長~!」の声出しは、映画が進むにつれ、タイミングもばっちりあうように。スクリーンと客席が一体化しながら、ストーリーが進んでいった。

また通常上映時には、みんな少し我慢していたであろう笑い声も、各シーンであちこちから聞こえ、子どもたちの笑い声もシアターに響いていた。これだけでも発声ありの「応援しない、応援上映」を行う意義が大きいだろう。

(9月20日/109シネマズ 大阪エキスポシティ)
お揃いのTシャツで参加した親子。キレキレのダンスを習得していた男の子、将来有望すぎる(9月20日/109シネマズ 大阪エキスポシティ Lmaga.jp撮影)

上映後に参加した親子に話を聞くと、「自宅で『頑張るなタローマン!』としっかり練習してから来ました。ダンスも家でずっとこうやって踊っているんですよ」とのこと。

『タローマン』は、岡本太郎や、芸術に興味がある人らのための「サブカル映画」としてではなく、「ウルトラマン」や「仮面ライダー」などに夢中になるかのように、親子そろってガッツリと楽しめる「ファミリー映画」としても、愛されていることを知った。

(9月20日/109シネマズ 大阪エキスポシティ)
上映後には、子ども達とタローマンが一緒に『爆発だッ!タローマン』のダンスを披露した(9月20日/109シネマズ 大阪エキスポシティ Lmaga.jp撮影)
(9月20日/109シネマズ 大阪エキスポシティ)
さすがタローマン、子ども相手にも動きが早い(9月20日/109シネマズ 大阪エキスポシティLmaga.jp撮影)

◆ 「応援してはいけない上映」の様子を見学した藤井監督の反応は…?

(9月20日/109シネマズ 大阪エキスポシティ)
上演後再び登場、タローマン(9月20日/109シネマズ 大阪エキスポシティLmaga.jp撮影)

上映後、藤井監督は「みなさんの表情や反応、コスプレなども生でみれて、とても楽しかったです。関東での上映も見学しましたが、盛り上がり方もそれぞれで、その違いも興味深かったです」と話し、「ただ、『わしのビルが~』『社長~』の部分は絶対盛り上がりますね」と笑っていた。

(9月20日/109シネマズ 大阪エキスポシティ)
上映終了後、再度ステージに上がった藤井監督とタローマン(9月20日/109シネマズ 大阪エキスポシティLmaga.jp撮影)

◆ 岡本太郎の言葉を体現!映画を味わい、価値を創造する人たち

最後の舞台挨拶終了後も、劇場にはユニークなスタイルの参加者たちが交流し、記念撮影などを楽しんでいた。中には藤井監督にサインをもらうキッズの姿も。

(9月20日/109シネマズ 大阪エキスポシティ)
中にエランがいる!(9月20日/109シネマズ 大阪エキスポシティLmaga.jp撮影)

このように、タローマンファンたちは、何度も本作品を鑑賞し、ファンアートの制作はもちろんのこと、笑ったり、踊ったり、コスプレしたり、と映画をさまざまな方法で味わい、創作に参加している。冒頭で紹介した岡本太郎の言葉「鑑賞、味わうというのは、じつは価値を創造すること」をこの「『応援してはいけない』応援上映」参加者たちは、自然と体現していたように思う。

着物の帯にもタローマン(9月20日/109シネマズ 大阪エキスポシティ)
着物の帯にもタローマンが。実はTシャツを活用している、ナイスアイディア!(9月20日/109シネマズ 大阪エキスポシティ Lmaga.jp撮影)
(9月20日/109シネマズ 大阪エキスポシティ 画像提供:新通)
サイン会にも素敵なファンアートが(9月20日/109シネマズ 大阪エキスポシティ 画像提供:新通)
(9月20日/109シネマズ 大阪エキスポシティ)
サイン会にも素敵なファンアートが(9月20日/109シネマズ 大阪エキスポシティ 画像提供:新通

岡本太郎の名言を学べる、という側面もある本作。映画の最後に登場する「万博」についての言葉は、非常に深い。「太陽の塔」というべらぼうな構造物をつくっておきながら、「施設なんてものはいらない、ただ人がいればいい」と断言できる岡本太郎の潔さ。『大阪・関西万博』にハマった人はぜひ、観てほしい。今なら、きっと首がもげるほど、うなずきたくなるはずだ。

「なんだこれは!」と言いたくなるような、べらぼうなストーリーの中で、なぜか不思議と沸いてくる感動を、あなたもぜひ。

映画『大長編 タローマン 万博大爆破』の最新の上映館や『応援してはいけない』応援上映」の実施については、公式ホームページで確認を。なお「109シネマズ大阪エキスポシティ」では、毎週末『応援してはいけない』応援上映」を開催中。

取材・文・撮影/Lmaga.jp編集部

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