並ぶ?並ばない?大行列の万博アメリカ館「月の石」以外に何がある?

開幕初日も列が出来てはいたが、今のような大行列とは程遠い状況だった(4月13日 大阪・関西万博)
閉幕まで10日をきった『大阪・関西万博』。入場者数20万人以上が続き、ようやく入場できても、以前は並ばずに入館できていたコモンズ館なども、入場制限かかることも。そうなると、1日に多くのパビリオンを見るのは難しく、絞り込むことが必要に。そこで、今回は常に大行列ができる人気の「アメリカ・パビリオン」の展示内容を改めて紹介する。限られた時間の中で、長時間並んでも見るか、見ないか、その判断材料にしてもらいたい。
最近の「アメリカ・パビリオン」の待ち時間は、時間帯等で差があり、1〜3時間ほど。広場に面しているため、他の人気パビリオンと比較すると規制はかかりにくく、行列の割には列の流れは比較的早い。なお、館内での所要時間は30分ほどだ。

◆ いざ館内へ!SNS上では「トランプ・パビリオン」と言われているが…

入り口を入るといきなり登場、手を繋いで歩く、トランプ大統領とメラニア夫人の大きなパネル。そのあとも、通路には、トランプ大統領の写真パネルがあちこちに。石破首相や大谷翔平選手と笑顔で並ぶ写真もある。

さらに「ご来館ありがとうございます。心ゆくまでお楽しみください」と話すトランプ大統領のメッセージ動画も流れる。実は、トランプ大統領が前面に出てくる展示は8月頃からで、SNSでは「トランプ仕様」「トランプ・パビリオン」とも呼ばれ、「トランプに始まりトランプに終わった」などのコメントもあがっている。

トランプ大統領の露出が、会期途中から増えたものの、メイン展示は、基本的には変更ない。しかし再訪した人の中には、「映像などが少し短くなっているように感じる」という人もおり、もしかすると待ち時間短縮が計られているのかもしれない…

そしていよいよ本編。最初に入る「イノベーション」の部屋では、アメリカのテーマパークさながらユースアンバサダーと呼ばれるスタッフが、来場者に「どこからきた?」などと呼びかけ、会話をしながら軽快に進行。取材時には、「姫路城から来た」というジョーさんが担当してくれた。アメリカンジョークが度々飛び出し、来場者の心をつかんでいる。

映像には、「アメリカ・パビリオン」の星型の公式マスコットキャラクター「スパーク」が登場し、農業や医療、生活の問題を解決するアメリカの技術や企業を紹介する。ここからスパークが歌うテーマソング『Together』が何度も流れて、頭から離れなくなる人が続出。ちなみに、帰ってからも万博の余韻に浸りたい人向けに、主要音楽配信サイトでも再生できるようになっている。

次の大型スクリーンがある部屋では、アメリカの大自然、大都市や小さな町、代表的な観光地、各州を旅するように紹介。ここでも大谷翔平選手がバットを振る場面が大きく映り、アメリカのヒーローでもあることが感じられる。

映像がメインの「アメリカ・パビリオン」だが、次の部屋だけは展示がメイン。NASAが宇宙から地球を観測していること、ロケット、3D月面プリンター、ジェイムズ・ウェップ宇宙望遠鏡などが展示紹介されている。ただしじっくり見る時間はないので、ほとんどの人が写真を撮るだけになっている。また、ここでも、最後に映像での紹介がある。

◆ アトラクション味の強い、ロケット打ち上げを体験

そしてラストの展示「共に到達できるものを想像しよう」が迫力満点。高い天井と壁3面がスクリーンになっており、残り1面も角度が異なる大きな鏡に。

大スクリーンに囲まれた状態でカウントダウンが始まり、NASAのロケットが打ち上げられ、月に向かう。先ほど展示してあったジェイムズ・ウェップ宇宙望遠鏡の鮮明な画像も使われ、どこを見たらいいのか迷うくらいの全面スクリーンの宇宙の旅の没入体験が人気だ。


そして最後には、「月の石」が待っている。こちらは1970年の「大阪万博」で人気を博した「月の石」とは別物。55年前の「大阪万博」は、1969年のアポロ11号が持ち帰ったサンプル。今回は、1972年のアポロ17号が持ち帰ったサンプルで、約37億年前のものだそう。
非常に貴重なので、警備も厳しい。石をじっくり見ることはできないのは、仕方がないがちょっと残念。写真は1枚しか撮れず、流れるように進まないといけないので、実物を目で見るというよりもカメラのモニター越しに見る感じになってしまう。思い切って写真は諦めて、目で見るのも一考だ。

パビリオン最後は、ショップに到着。スパークのキーホルダーなどのほか、不思議な形の帽子やカチューシャなど、ちょっとシュールなお土産もならぶ。一部は閉幕に向けてなのか、セールが始まっている。


パビリオンの外に出ると「スパーク・バーガーセット」やデザートなどがいただけるレストランと、アメリカのミュージシャンやダンサー、DJなどが毎日登場するステージもある。ステージの予定などは、公式インスタグラムや、パビリオン前の電光掲示版でも確認ができる。

このショップやレストラン、ステージは展示の列に並ばなくても利用でき、レストランは比較的入りやすく「穴場」と言われている。以上が「アメリカ・パビリオン」の全貌。広いパビリオンの中にはさまざまなコンテンツが詰まっていた。閉幕まで残された時間は、あと少し。あなたは、これを並んで「見る」or「見ない」どちら?
取材・文・写真/太田浩子

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