関西カルチャーの集積地「味園ユニバース」中納良恵とONIが語り尽くす

5時間前

ユニバースへの思いが溢れる中納良恵とONIの対談、ときどき赤犬タカタカ・アキでお送りします(8月1日「味園ユニバース」撮影:佐伯愼亮)

(写真22枚)

◆ 昭和を煮詰めたようなキャバレーの景色…どんな人でも受け入れた「味園ビル」の思い出

みんなで閉館後のユニバースの様子を観に行きました(8月1日「味園ユニバース」撮影:佐伯愼亮)

──「味園ビル」2階フロアにも様々な店舗が入居していました。こちらの思い出などは?

中納:「カリエンテレコード」っていうお店があって、よくレコード買いに行ってました。店主さんと話したら、実は誕生日が同じということが分かった(笑)。

ONI:あったな〜。あの店が後に「マンティコア」(赤犬のベース・りしゅうが経営していたバー)になってん。その頃でいうと「Cafe-Q」「グラウンド・ゼロ」と、あとは昔からのスナックが数軒あったぐらいで、廊下も真っ暗やった。

中納:私は他の店は、ほとんど行ったことなかったな。

思い出の2階フロアへ続くスロープにて(8月1日「味園ユニバース」撮影:佐伯愼亮)

ONI:「グラウンド・ゼロ」がめっちゃすごくて、店に入ったら店主さんともう一人スタッフみたいな人が、ドラムとベースで爆音ノイズを演奏してるねん。誰かに見せるためとかじゃないねんで。私、それでめちゃびっくりしてんけど、しばらくしたら別のお客さんが「この店、自分で勝手にビール取ってお金払うシステムやから」って説明してくれた(笑)。

中納:少し大きめの店もなかったっけ?「マカオ」「香港」とか。

タカ・タカアキ:「マカオ」が地下、「香港」が2階にあった店で、どちらも大人数が収容できるイベントスペースになっていましたね。

中納:「香港」はなにかの用事で行ったことがあるねんけど、ちょっと怪しい感じの雰囲気が怖くて、ポケットにお清めの塩を入れてた(笑)。

リラックスした雰囲気でインタビューに応える2人(8月1日「レトロバー・ナンバー10」撮影:佐伯愼亮)

──キャバレーだった時代の「ユニバース」には行かれましたか?

中納:友だちに誘われて行ったことある。25歳ぐらいの時やったと思う。営業で来てたバンドに、タンバリンだけ叩くお姉さんがいたり、当時で50代ぐらいだったホステスさん、横山やすしみたいなお客さんなどなど…もうすぐ21世紀という頃に、昭和すぎる光景やったことを覚えてるわ。

「ユニバース」の楽屋に残されたキャバレー時代の過去のポスターなど(6月29日「味園ユニバース」撮影:Lmaga.jp編集部)

ONI:閉館前の数日間で、昔の資料とか見れる展覧会をやっててんけど、それによると「ユニバース」って、もともと天井3階分ぐらい吹き抜けの空間やったみたい。UFOの形のステージが上から降りてきてたとか、もう見てるだけでいろいろヤバかった(笑)。

中納:それ、めちゃくちゃ面白いやん。センスが宇宙人すぎる(笑)。しかし、「ユニバース」がなくなったのは、ほんまに惜しいよね。

EGO-WRAPPIN’ユニバース最後のワンマンライブの楽屋にて集合写真(6月28日「味園ユニバース」撮影:仁礼 博)

(次のページ)「ユニバースは、どうやってでも残してほしかった!」今後はどこでライブを…?

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