朝ドラ主演・石橋静河、杉咲花と有村架純に「根掘り葉掘り聞きたい」

2025.5.29 19:45

連続テレビ小説『ブラッサム』の制作発表の様子。左から主演の石橋静河、脚本の櫻井剛(5月29日・NHK大阪放送局)

(写真4枚)

2026年秋に放送をスタートする連続テレビ小説『ブラッサム』の制作発表が5月29日、「NHK大阪放送局」(大阪市中央区)にておこなわれた。会見にはヒロイン・葉野珠(はのたま)役に決定した石橋静河、脚本をつとめる櫻井剛、制作統括の村山峻平が登壇した。

■「今日やっと『ドッキリではないんだな』と」(石橋)

朝ドラ115作目となる『ブラッサム』は、作家・宇野千代をモデルに明治・大正・昭和を駆け抜け自由を求め続けた主人公・珠の波乱万丈の人生を描く。女性作家の地位がまだ確立していない時代に、幼き日の「小説を書きたい」という夢を諦めず、やがて昭和を代表する作家となるパワフルな女性の物語だ。

制作統括の村山は、主人公・珠役に石橋静河を起用した理由について、「自然体でありながら独特な雰囲気を持っていらっしゃる。そしてこの強い『まなざし』。目が離せなくなる力強さがあると思いました。主人公・珠として生きる石橋さんをとにかく見たい。その一心でオファーしました」とコメント。

連続テレビ小説『ブラッサム』の制作発表の様子。左から制作統括の村山峻平、主演の石橋静河(5月29日・NHK大阪放送局)
連続テレビ小説『ブラッサム』の制作発表の様子。左から制作統括の村山峻平、主演の石橋静河(5月29日・NHK大阪放送局)

その「熱烈オファー」を受けての心境を石橋は、「朝ドラのヒロインというのはまったく想像していない未来だったので、青天の霹靂とはこのことかと思って。いまだにびっくりしているんですけれども、今日この場に立たせていただいて、これだけたくさんの方に集まっていただいているので、ドッキリではないんだなと(笑)。やっと実感が湧いてきました」と、噛み締めるように話した。

■ 朝ドラヒロイン決定に父・石橋凌と母・原田美枝子は…

主人公・珠の役作りについては、「モデルである宇野千代さんがどんな方なんだろうと思い、とにかく著書を読んでいるところです。読み切れないぐらいの量の作品があるんですが、本を読み漁っていくうちに『なんて素敵な方なんだろう』という思いがどんどん高まっています」とコメント。

そして「宇野さんのエッセイの中で読んだ大好きなエピソードがあります。秘書の方に『今日の調子はいかがですか?』と聞かれたら、宇野さんは毎日『最高です!』と答えていたそうなんです。ご病気で入院されていた間でも、変わらず毎日。そんな素敵な宇野さんをモデルにした『ブラッサム』を毎朝お届けすることで、視聴者の皆さんに『今日もいいのを見たな。よし!』と思ってもらえたら、と思っております」と意気込みたっぷりに語った。

連続テレビ小説『ブラッサム』の制作発表の様子。左から制作統括の村山峻平、主演の石橋静河、脚本の櫻井剛(5月29日・NHK大阪放送局)
連続テレビ小説『ブラッサム』の制作発表の様子。左から制作統括の村山峻平、主演の石橋静河、脚本の櫻井剛(5月29日・NHK大阪放送局)

「朝ドラヒロインに決定」の朗報を、父で俳優・ミュージシャンの石橋凌と、母で女優の原田美枝子に伝えたのかを尋ねると、「本当は誰にも言っちゃいけないんですが、両親にだけはこっそり伝えました。普段からあまり仕事の話はしないんですが、『頑張ってね』って、普段通りのクールな感じで喜んでくれていました」と笑顔で話した。

■ 杉咲花と有村架純に「根掘り葉掘り聞きたい!」

朝ドラ出演は、『半分、青い。』(2018年前期)で佐藤健が演じた律の元妻・より子役で出演して以来となる石橋。今度はヒロインとして返り咲く。

撮影期間約1年間にわたるチームの「座長」としての思いを尋ねると、「『半分、青い。』のときは朝ドラというすごく特殊な現場の空気にのまれてしまって、ただただ必死でやっていたという感じでした。自分は『いつか朝ドラで主演を』という想像を、もうどこかに置いてきていたところでした。だからお話をいただいて本当にびっくりして。やっぱり主演となると、とんでもない撮影量だし、ものすごくプレッシャーは感じます。でも、そのとてつもないプレッシャーを自分のエネルギーに変えれば、ものすごいパワーになるんじゃないかと思うので、そういう思考で頑張りたいと思います」。

連続テレビ小説『ブラッサム』の制作発表にて、喜びを語る主演の石橋静河(5月29日・NHK大阪放送局)
連続テレビ小説『ブラッサム』の制作発表にて、喜びを語る主演の石橋静河(5月29日・NHK大阪放送局)

また「自分が今まで経験した現場で、すでに出来上がっている空気の中に入っていくのはすごく緊張するなと感じたので、途中からの参加になるキャストの方にもリラックスして、のびのびできるような空気を作れたらいいなと思っています」と石橋。両親のほかに、この制作発表の後、相談したい「朝ドラヒロインの先輩」が2人いるそうだ。

「杉咲花ちゃんが、ちょうど『おちょやん』(2020年後期)をやられていたときによく連絡を取ったり、お家にお邪魔したりしていました。花ちゃんは美味しいものにすごく詳しいので、同じく大阪放送局制作の朝ドラのヒロインの先輩として、大阪の美味しいお店を教えてもらいたいです。それから、有村架純さんとも普段から仲良くさせていただいているのですが、『ひよっこ』(2017年前期)のヒロインをどうやって乗り切ったのか、もう根掘り葉掘り聞きたいなと思ってます」と語った。

『ブラッサム』放送は2026年秋から。脚本を『マルモのおきて』(フジテレビ)、『表参道高校合部!』(TBS)、夜ドラ「あなたのブツが、ここに』(NHK総合)、連続テレビ小説『ブギウギ』(2023年後期・NHK総合/足立紳との共同脚本)、特集ドラマ『昔はおれと同い年だった田中さんとの友情」(NHK総合)などを手がけた櫻井剛が担当する。

取材・文・写真/佐野華英

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