京都で究極の「モネ展」開幕、2m超え「睡蓮」に囲まれる異空間

大型の『睡蓮』関連作品が一堂に 『モネ 睡蓮のとき』展示風景、京都市京セラ美術館、2025年
印象派を代表する画家クロード・モネの展覧会『モネ 睡蓮のとき』が、3月7日から「京都市京セラ美術館」(京都市左京区)で開催。代表作『睡蓮』が20点以上も展示され、大型作品に囲まれながら、モネの世界に没入できる貴重な機会となる。
■ 注目は『睡蓮』作品に囲まれる没入型展示

近年は没入型デジタルアート展や『睡蓮』の様々なグッズ展開が若年層からも注目されているフランスの画家・モネ(1840-1926)。それまで主流だった芸術様式「写実主義」とは異なる、風景を光と色彩の移ろいで表現する「印象派」として、美術界に革新をもたらした。晩年はジヴェルニーの自邸の庭に睡蓮の池を作り、約30年に渡り200点以上の『睡蓮』を描いたといわれる。

今回は世界最大のモネ・コレクションを所蔵するパリの「マルモッタン・モネ美術館」から日本初公開作7点を含む約50点が来日。さらに日本各地の所蔵作品も加わり、晩年(1890年代~)の制作に焦点をあて、モネのあくなき探究心に迫る。
同展最大の見どころは、パリの「オランジュリー美術館」を彷彿とさせる楕円形をイメージした『睡蓮』の部屋のような展示。この「第3章 大装飾画への道」展示では、長辺が2mに及ぶ『睡蓮』など、両側に大型作品が4点ずつ並び、モネの庭や池に囲まれた気分に。これらの作品は、モネが長年構想していた巨大パネルで部屋の壁面を覆うという装飾画のために生み出されたそう。
日本初公開となる大型の『睡蓮』(1916-1919年頃)は画面上部に垂れ下がる柳が印象的。「マルモッタン・モネ美術館」コレクション部長のシルヴィ・カルリエ氏は「同じ『睡蓮』でも画面構成が変わっていき、晩年は柳の存在を際立たせているものが多い。装飾画で表現される地や土とのつながりで木を描き、空とのつながりで水面に反映された白い雲を描いたのでは」と分析する。

■ 見くらべができる「連作」が続々

また、第1章では、ロンドンやセーヌ河の風景、第2章では藤やアガパンサスなど、優美な花々を描いた作品を展示。制作時期ごとに、筆のタッチや色彩の変化が見られ、特に第4章「交響する色彩」では、荒々しい筆づかいや赤色が目をひく作品が多数。モチーフとなった自邸の庭の『日本の橋』や『ばらの小道』がより抽象的に描かれ、白内障による視力悪化での必死の制作衝動が表れているという。
同じモチーフを異なる時間や天候のもとで、くり返し描く連作を確立させたモネ。シルヴィ・カルリエ氏は「この展覧会では、パリと北九州に所蔵された、睡蓮の位置が同じ作品『睡蓮、柳の反映』が隣に並ぶ貴重な展示もあり、モネが表現したかった具体・非具体の境界線を見くらべてほしい」と話す。

グッズ売場には、京都会場限定品が登場。京都の老舗和菓子店「鶴屋吉信」の「モネのいろどり琥珀糖」、京都・西陣のハーブティー専門店「たま茶」の「モネ 3種のオリジナルハーブティー」(各2300円)といったモネの世界をイメージした京土産におすすめの品が販売される。


同展の開催期間は6月8日まで。時間は朝10時~夜6時(入場は閉館30分前まで)。料金は一般2300円ほか。通常時は予約なしでも入場可能だが、混雑時は予約優先制となる。
取材・文・写真/塩屋薫
『モネ 睡蓮のとき』
期間:2025年3月7日(金)~6月8日(日)
※月曜休み、4/28(月)、5/5(月・祝)は開館
時間:10:00~18:00(入館は閉館30分前まで)
会場:京都市京セラ美術館 本館 北回廊1階・南回廊1階
(京都市左京区岡崎円勝寺町124)
料金:一般2300円、大高生1700円、小中学生1000円
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