ytv漫才新人賞で見えた「4年目・5年目の漫才師」の話芸

『ytv漫才新人賞決定戦』への進出が決まった、左からぐろう(家村涼太、高松巧)とハイツ友の会(清水香奈芽、西野)(c)ytv
2024年春に開催される若手漫才師たちの登竜門『ytv漫才新人賞決定戦』(読売テレビ)への進出をかけ9月10日、第1回目の事前ROUNDが放送され、ぐろう(家村涼太、高松巧)とハイツ友の会(清水香奈芽、西野)の2組が予選を突破した。そこでキーワードとなったのが「結成から4〜5年目の漫才師たちの活躍」である。
取材・文/田辺ユウキ
■ 審査員が絶賛「こんなにレベルが高いんだ」
事前に開かれる「手見せ審査」を通過した漫才師たちがネタを披露した同ROUND。番組のなかでは、審査員たちが、4〜5年目の漫才師たちのスキルの高さに驚く場面が何度か見られた。
ハイツ友の会、ライムギ、ぐろうという2019年結成のコンビが揃ったブロックでは、佐藤哲夫(パンクブーブー)が「巧みすぎて、4〜5年目ってこんなにレベルが高いんだって」とコメントすれば、兵動大樹(矢野・兵動)も「どないなってんやってくらい技術が高い。特にぐろうは着眼点がすごかった」と絶賛した。
今回のROUND1を2位で通過したハイツ友の会は、2023年の『NHK上方漫才コンテスト』『ABCお笑いグランプリ』に続く、大型賞レースの決勝の舞台となる。今回、話題になった4〜5年目の芸人たちのなかでも実績はトップクラス。全国的にも知られる存在になってきた。「ローテンション漫才」と称されるが、声の通り、ネタのポイントなど観る者に訴えかける表現力がどんどんアップしている印象だ。

番組収録後、現状について話を訊くと、清水は「今回、自分らが選ばれるとは思っていなかった」とした上で、「賞レースの決勝に初めて出たころよりは場慣れはしてきましたが、でも慣れているわけではまったくありません。『何の経験もないよりかは・・・』という程度です。でも、(結果を)積み重ねているなあとかは考えていません」と、出している結果ほど確信を持っていないと語る。
相方の西野も、「最近はいろいろな賞の決勝に選んでいただいたり、通過したりしていますが、でも何を評価されているのか分からないことが続いているんです。自分なりにそれが分かった方が新しいネタを作るときに参考になるはず。だからどんなところが評価されているのか、自分なりに見えてきたら良いなって思います」と掴みきれない部分が多いと話す。
■ 4年目でトップ通過のぐろう「先輩に追いつこうと」

1位突破を果たしたぐろうにもインタビューをしたところ、話題にあがった4〜5年目の活躍について高松は、所属する『よしもと漫才劇場』でおこなわれている芸歴5年目以下(NSC大阪校41期以下)が対象の『翔LIVE』が強みに働いていると分析する。
「そのメンバーのなかで上位の結果を残せば、売れている芸人さんたちと同じ香盤の寄席に出られる。そのためにネタを作り込んでいますし、大きい寄席に出たらきっとまた『これじゃあかん、もっとこうしなきゃ』となるはず。仕組みとして、得られるものが大きいです」。
家村は、結成5年目以下を対象に新設され、6月に決勝戦が開催されたコンクール『UNDER5 AWARD』の影響について触れた。「ここが設けられたことで、若手のネタの作り込みが進んでいる気がします。より勢いがついて、またネタも磨かれた結果が今回に出ているのかもしれません。賞が増えることで仕上がりも早くなっていきますし」と、そのメリットを口にした。
その上で家村は「僕たちNSC42期生は、ハイツ友の会さんなどの41期生の勢いを目の当たりにしています。それに追いつこうとしていることが、力が付いている理由だと思います」と1年先輩の活躍が刺激になっているという。
番組のエンディングでは、審査員の佐藤が改めて「4〜5年目くらいって、僕らが若手のときは地に足がついていなかったのに、新しい流れが生まれてきた。円熟みのような、ベテランのような風格」と、自分たちの同時期と比べながら高評価。同賞の事前ROUNDは残り2回にわたって実施・放送されるが、4〜5年目の芸人たちの結果は特に注目するべきかもしれない。
◇
『3度のチャンスを掴み取れ! ytv漫才新人賞 ROUND1』はTVerで見逃し配信中。『ytv漫才新人賞決定戦』は2024年春に放送予定。
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