「仕事早すぎ!」W杯で話題の判定ゲーム、くだらなさを重視

SNSで話題となった、SAWA WORKSさん制作「サッカーボールがフィールドから出てるか出てないか判定するゲーム」
まもなく決勝戦を控える『FIFAワールドカップ』(通称:W杯)。惜しくも日本はベスト16で敗退してしまったものの、12月1日の強豪・スペインを打ち破った試合は記憶にも新しいはず。なかでも、試合の行方を左右したゴールライン間際の攻防では、三笘薫選手が蹴ったボールがゴールラインを「越えていたか・いなかったか」で議論を呼んだ。
そんな数々の熱狂や議論を生んだ試合のわずか5日後、「サッカーボールがフィールドから出てるか出てないか判定するゲーム」がツイッターに投稿された。ゲームの作者である、大阪在住のクリエイター・ZAWA WORKS(@zawa_works)さんによるプレイ画面のツイートは瞬く間に拡散され、8.7万いいねを記録する大反響となった(12月15日時点)。
今回、ネットをざわつかせたゲーム以外にもユニークな作品を発表しているというZAWA WORKSさんに、アイデアの基や12月に梅田にておこなわれる展示会について訊いた。
■「判定ゲーム」は5時間で制作
──試合があった5日後の12月6日に投稿をされており、そのスピード感も話題となっていましたが、あのゲームはいつ頃作られたんでしょうか。
スペイン戦があった日の仕事終わりに、すぐ取りかかりました。制作時間は5時間ほどです。
──5時間で! やはり反響は大きかったですか?
日本人のみならず、スペインやドイツ、中央アジアなどさまざまな国の方からコメントをいただきました。「仕事早すぎ」「マジで天才だ」なんていう言葉をいただきましたし、「改めて難しさが分かる」というコメントも見かけました。W杯の影響力や、世界の人々から日本代表に対する注目度の高さを実感しましたね。
──ZAWA WORKSさんは以前からアプリやゲーム、機械などを制作されていますが、今回のような時事ネタにまつわる作品はほかにもあるのでしょうか。
2年ほど前、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』が公開された時期に、「エヴァのネタバレを防ぐ装置」を制作しました。 当時は映画への注目度が高く、SNSでうっかりネタバレを見ないように警戒している人が多い時期でした。それを踏まえて、ヘルメットにあるカメラが「エヴァ」という文字を認識したら、目の前を隠すような装置を開発。こちらもTikTokでは1万いいねを超す反響がありました。
──こちらも面白そうな作品です。こういったユニークな作品のアイデアはどこから生まれるのでしょうか?
僕の作品は大きく2種類に分けられます。ひとつが「日常生活から降ってくる」パターンです。以前「カップルの相合傘を撃ち抜くゲーム」を作ったのですが、こちらは僕が実際に見かけたカップルが基になっています。
ある雨の日に狭い道を歩いていたら、目の前に相合傘をしたカップルがいたのですが、並んで歩くため道を塞いでいたうえに、歩くスピードが遅かったんです。急いでいた僕はイライラしてしまい・・・。そのときに「あの傘が壊れてずぶ濡れにならないかな」と妄想したことをゲームにし、ストレスを発散しました。
もう1つが「漫画やアニメを再現したくなる」パターン。スポーツ漫画の『アイシールド21』で、主人公がダッシュした際の風圧で道にいた女子高生のスカートがめくれるというシーンがあります。以前手がけた『ダッシュの勢いでスカートがめくれる装置』は、そんな漫画ならではのシーンを再現してみたいと思い、作りました。
■ 自分自身が面白いと思う、くだらないものを制作
──そんな日常の小さなきっかけが作品づくりにつながるんですね。作品化する際の基準などはありますか?
思いついた瞬間、僕自身が少しでも「クスッ」と笑ったら作品にしています。思いついた瞬間、あまりの面白さにひとりで爆笑していたときもありました(笑)。
もう2年以上は作品をSNSに投稿しているので、「こういうジャンルの作品がウケる」というのが掴めてきたつもりですが、「バズり」を狙って作った作品は失敗に終わることが多いです。おそらく「無難なものを作ったな」というのが視聴者やユーザーも感じるんだと思いますね。だから「他人にウケるかわからないけど、自分は面白いと思ってるからいいんだ」と開き直って制作をしています。

──最後に、今後の展望を教えてください。
これからも妄想を叶える装置や、くだらないけどなぜか笑ってしまうゲームを制作していきたいです。現在は「青春妄想族」というクリエイターグループを結成して、個人ではなくグループとしての制作活動にも力を入れています。
──「青春妄想族」としては、12月22日から大阪・梅田で展示会をおこなうんですよね。こちらはどういった内容なのでしょうか。
僕の作品は、動画で見るより体験してもらった方が面白さを実感しやすいと思っています。だからこそ、体験してもらう場として『バーチャルリアジュウ展』を開催することにしました。「バーチャル」は「ほとんど同じ」という意味もあるので、この展示会に参加すれば「ほとんどリア充と同じ」体験ができます。
展示会では「頭をなでなでする装置」「肩トントンほっぺツンする装置」「ダミーヘッドマイクになれるVR」の3つを展示しています。クリスマスシーズンに寂しい時間を過ごす予定の方は、ぜひとも参加してアットホームな雰囲気を味わってください!
◇
ZAWA WORKSさんら青春妄想族による展示会『バーチャルリアジュウ展』は、12月22日から25日まで、「大阪工業大学 梅田キャンパス」(大阪市北区)1階で開催される。
取材・文/つちだ四郎
『バーチャルリアジュウ展』
期間:2022年12月22日(木)~25日(日)
会場:大阪工業大学 梅田キャンパス1階(大阪市北区茶屋町1-45)
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