「愛情に殺された…」哀しき暗殺者・善児の最期に涙【鎌倉殿】

善児の小屋にて。あるものを見つめる善児(梶原善)(C)NHK
三谷幸喜脚本・小栗旬主演で、鎌倉幕府二代執権・北条義時を中心に描く大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK)。8月28日放送の第33回『修善寺』では、大河ドラマ史上に残るのは確実な殺戮モンスター・善児がついに殺される側となり、SNSでは退場を惜しむ声が相次いだ(以下、ネタバレあり)。
■ 頼家、善児、トウ・・・因果応報となった「修善寺」
修善寺に幽閉され、猿楽を楽しむしかすることがない元鎌倉殿・頼家(金子大地)だが、北条家を討ち取って鎌倉殿の座に戻ることをあきらめられず、訪れる御家人たちに片っ端から挙兵の話を持ちかけていた。頼家の様子を静観していた義時たちだが、猿楽衆のなかに北条追討の院宣を乞う頼家の手紙を持っていた者を八田知家(市原隼人)が発見。
義時や大江広元(栗原英雄)らは、これ以上頼家を生かすことは危険と判断し、頼家の暗殺を決定する。しかし義時の息子で、頼家の幼なじみでもある泰時(坂口健太郎)はこれに反発し、頼家に逃亡をうながすために修善寺へ。義時はそれを見て「あれはかつての私なんだ」と、弟の時房(瀬戸康史)にさびしそうにつぶやくのだった。

頼家暗殺を依頼するために、下人の善児(梶原善)の留守宅を訪れた義時は、そこで兄の宗時(片岡愛之助)が常に携帯していた巾着を発見。善児が兄を殺した張本人と悟った義時だが、「私に善児が責められようか」と、知らぬふりをして仕事を頼む。それを受けた善児は、猿楽の笛奏者に化けて頼家に近づくが、まったく指が動いてないことをその場にいた泰時に見抜かれ、正体がバレてしまう。
善児は頼家を追い詰めるが、頼家が祀っていた「一幡」の文字を見て、自分がかつて匿っていた頼家の息子・一幡(相澤壮太)を思い出し、心を乱す。その隙に頼家は、善児に深い傷を負わせて形勢逆転するが、善児の弟子・トウ(山本千尋)に討ち取られた。
トウに気絶させられていた泰時は、変わり果てた頼家の姿を見つけて悔恨の涙を流す。一方の善児はなんとかその場から逃れたが、かつて両親を善児に殺され、その復讐の機会をひそかに狙っていたトウの手にかかって絶命した──。
■ 三谷作品に多く出演してきた梶原善、大きな信頼ゆえの「善児」
源頼朝(大泉洋)の第一子・千鶴丸を、川に誘い出して暗殺したのを皮切りに、頼朝の弟・範頼(迫田孝也)から農夫まで、有名無名・老若男女問わず、顔色ひとつ変えずにあの世送りにし続けたオリジナルキャラ・善児。オープニングで「善児」の名前が出るだけで「今日も誰かが殺される」と全視聴者が凍りつくなど、完全にナイトメアなキャラと化していた。
演じる梶原善は、三谷幸喜が率いた伝説の劇団「東京サンシャインボーイズ」の中心的な俳優として活躍し、劇団休止後も三谷作品に数多く出演した、いわば盟友。お調子者だけど根は悪くない小市民みたいな役がハマる梶原に、あえて感情がまったく見えない暗殺者という難役をあてがったのも、その大きな信頼ゆえだろう。
梶原は当初「正直言って、皆目検討つかないところがある。本当にわかんないんですよね、あの人(善児)は」(公式サイトインタビューより)というほど戸惑っていたそうだが、回を重ねるごとに反響が広まり、ついには「河原で人を殺すシーンが多かったせいで『オレ、もう川に遊びに行けないですよ、みんな、逃げていく』と善が嘆いていた」(『三谷幸喜のありふれた生活』より)という、都市伝説めいた逸話が生まれるほどに。

しかし第32回『災いの種』では、善児に人の心が生まれ、暗殺をためらうという退場フラグが。とはいえあの善児が、簡単に命を取られるわけがない・・・と思いきや、「一幡」の文字を見てひるんだ隙に致命傷を負わされるという、あまりにも人間臭い油断の仕方。
SNSでは「戦いのなかでも一幡さまに気を取られるとは・・・すごい大切に思ってたんだな」「人間の情を理解してしまったことで、アサシンではいられなくなった善児・・・なんという脚本」など、感極まったようなコメントが続々と寄せられた。
■ 善児は字が読めなかったはず・・・想像を膨らませ涙する声続出
この時代の下人レベルでは、文字の読み書きができる人はほぼいなかったという。しかし善児は、一幡が自分の名前の練習をしているのを横で見て、この文字だけは(意味はわからなかったかもしれないが)覚えてしまったようである・・・ということが、回想シーンで示唆された。
その状況を察し、「善児は非識字者であった可能性が高いと思うが、頼家の足元に見えた文字はわかってしまってそれが命取りになるって、なんというシナリオか」「一幡の手習いを見ていて『一幡』の字だけは覚えてしまった。それが命取りになった。殺し屋はいつだって、愛情に殺されるんだ・・・」「一幡が手習いしてるのを見てたら『これがわしの名前じゃ!』とか言われて見せてもらって、一幡の名前の字だけ覚えてたりしたんだったら泣く」と、想像を膨らませて涙する人も。

そんな善児の最期が「ずっとこのときを待っていた」と二代目暗殺者に育て上げたトウの手にかかるという展開にも、「トウは善児に復讐するために、善児に技を習ってたんだな。執念が凄い」「2人ともいつかこういう日が来るってわかってたみたいで辛すぎる」「善児はいつかトウに仇打ちをしてもらいたくて育てたんだろうか」「トウが復讐の思いをもったのを、『知ってたよ、これで良い』という顔が辛い」などの声が。
またトウの両親は、善児が修善寺で範頼を暗殺したときに巻き添えで殺されていたことを受け、「(親の)敵を修善寺で討たせるとは、何という因果応報の鬼脚本」「修善寺で敵討ちができたのは奇跡だし、正に両親の導きという心境の一方で、致命傷を負ってる善児にとどめを刺してやる情けもあったんだろうな」という声の一方で、「今週のタイトル、頼家の最期はもちろん『終、善児』なのではないか」という斜め上の深読みをする人も。
ほかにもここでは書ききれないほど、善児の最期についての感想や考察を記すコメントがSNS上で止まらない状態となっている。
『鎌倉殿の13人』の放送はNHK総合で毎週日曜夜8時から、BSプレミアム・BS4Kでは夜6時からスタート。第34回『理想の結婚』では、北条時政(坂東彌十郎)と娘婿・畠山重忠(中川大志)の関係に暗雲がただよいはじめる一方で、のちに義時の3人目の正室となる、のえ(菊地凛子)と義時の出会いも描かれる。
文/吉永美和子
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