新型コロナ猛威で、疫病退散を祈念…京都の神社に茅の輪くぐり

夏の風物詩・茅の輪くぐりをこの季節に。観光客も、思わぬ光景に神妙にお参り
京都・八坂神社(京都市東山区)にいま、祇園祭の「夏越祭(なごしさい)」で登場する「茅(ち)の輪」が設えられ、季節外れの茅の輪の登場が、ネットで話題を呼んでいる。
茅の輪は、茅で作られた直径2メートルほどの輪で、くぐると疫病を避けられると信じられている。本殿近くに設えられた茅の輪のそばの看板には、「素戔嗚尊(スサノヲノミコト)の神域にて茅の輪をくぐることで、現在流行の新型肺炎感染症なる疫病にかかることなく、無病息災にお過ごしになられること心よりご祈念申し上げます」とのメッセージが書かれている。新型コロナウイルスによる感染拡大の猛威を受け、神社が急遽設えたのが、この茅の輪だった。
実は、八坂神社は、疫病よけ祈願に千年以上の歴史がある神社。御祭神である素戔嗚尊が、蘇民将来(そみんしょうらい)からもてなされたお礼に「世に疫病流行すれば、蘇民将来の子孫といい、茅の輪をつけておれば免れさせる」と約束した、という言い伝えがある。蘇民将来は境内の「疫(えき)神社」の祭神としてまつられており、祇園祭は、貞観11年(869)に、京都に流行した疫病退散を願って始まったものだ。その祭の締めくくりとなるのが、茅の輪をくぐる「夏越祭(なごしさい)」である。
いま設えられている茅の輪は、夏の青々した茅に比べてずいぶん茶色い。神社に保管してあるカヤを使って作ったからだという。「夏越祭(なごしさい)」以外の時期に茅の輪が置かれたのは、コレラが流行した明治10年以降初めてで143年ぶり。
感染の拡大で、不安から起こるパニックも心配だ。手洗い、マスク、感染予防対策はもちろんのこと、京都と日本を千年以上、疫病から守った神様にお参りして、心を清めるのも疫病対策のひとつかもしれない。
取材・写真/沢田眉香子
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