火野正平「日本はどこに行っても『元』被災地」

舞台挨拶に登場した火野正平(大阪市内・2月10日撮影)
福島第一原発事故の、事故後5日間の出来事を題材にした映画『Fukushima 50』が3月6日公開。火野正平が、主演の佐藤浩市とともに大阪市内で、映画や原発についての思いを語った。
門田隆将作の『死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発』を原作に描かれた同作。東日本大震災の影響で、制御できなくなった福島第一原発発電所の1・2号機の当直長を佐藤、管理グループ当直長を火野が演じる。
同じセットで長時間かけて撮影したことを振りかえり、「50人からの男たちが同じセットの中にいたんだけど、そんなむさ苦しいとこにいたら顔が変わってきますよ。男ばっかり、ひとつのセットに3週間もいてごらん? なかには愛情が芽生えた人たちもいたりしてね」と、真剣な雰囲気に包まれた会場を、軽い冗談で和ませる火野。
役柄上、マスクと防護服で全身を覆った状態で進んだ撮影の思い出について質問が及ぶと、「俺じゃなくてもいいでしょ? 演技力なんて何もいらない(笑)。階段駆け上がったり、苦しかったぁ」と軽妙に語り、旧知の仲だという佐藤から「72歳ですよ?」と相づちが飛ぶと、「イチ(71)やっつーてんねん」と、関西弁で返すなど、和やかにイベントが進んだ。
しかし、シリアスな作品内容なだけに、NHK BSプレミアム『にっぽん縦断 こころ旅』で全国を自転車でまわっている自身の経験から、「北海道行こうが九州行こうが、日本どこ行っても『元』被災地。そういう国に俺たちは住んでるんだな、という自覚がある」と神妙に語った。
さらに、「福島には被災して2年後に行ったんだけど、街や沿道の人が『火野さん頑張って』って言うんだよ。日本人は美しいな、強いな、って思うんだよね」と、最後は自らの経験と作品を重ねて真剣に語った。同作には、渡辺謙、吉岡秀隆、緒形直人らも出演。
取材・文・写真/上地智
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