ASKAが兵庫・西宮で熱唱「待たせたね」

ASKA(写真は12/10京都公演の様子)
12月10日の京都公演から幕を開け、名古屋を経て20日、音楽家のASKAが「兵庫県立芸術文化センター大ホール」(兵庫県西宮市)でコンサート『ASKA premium ensemble concert-higher ground-』を開催。完売となった会場を埋め尽くしたファンがASKAの歌声に酔いしれた。
「さらなる高みへ」との副題通り、2018年のオーケストラ公演と今年のバンドでのツアーを統合するように、おなじみのASKAバンドに15名で構成された弦楽アンサンブルのビルボードクラシックスストリングスが加わったスペシャルな編成で行われている今回の全国ツアーは、ロック、クラシック、ポップスなどの要素をこれまでにない斬新なスタイルとアレンジで融合したもの。
新旧の楽曲を交えながら2時間以上に及んだコンサートは、2020年3月のニューアルバム発売に向けてさらなる進化を遂げ続けるASKAの圧倒的な歌唱力、メッセージ、未来への意志をパワフルに示すセットとなった。

チューニングを終えたストリングス隊が華麗なアンサンブルを奏で、そこに重厚なバンドのグルーヴが加わって幕を開けたコンサートは、「待たせたねぇ」というASKAの挨拶代わりなひと言も挟みながら、この大所帯編成ならではのダイナミックにして優美な独自の「シンフォニック・ロック」サウンドを次々と展開。
「今日で(今回のツアーは)3日目だけど、今回は喉のコンディションがイイんだ」と冒頭のMCで語っていたように、優れた音響空間を持つコンサートホールの特性を活かしながらもロック的な熱狂もしっかりと同居させた今回のアンサンブルは、フルオーケストラとの共演ともバンドに数名の弦楽器奏者が加わったものとも明らかに異なるもの。ソウルフルな歌声が映えるメロウな楽曲からヘヴィなタッチのロックまで、起伏に富んだアレンジと曲展開で集まったオーディエンスを魅了した。

中盤はメロウ・モードに転じて『はじまりはいつも雨』、ファンの間でも人気が高い隠れ名曲的なナンバーなども交えながらじっくりと聴かせ、11月に約10年ぶりのシングルCDとしてリリースされた『歌になりたい』では、場内のファンが携帯のライトをペンライト代わりに光らせて掲げ、早くもライブに欠かせない定番曲となっていた光景も印象的だった。
幕間の休憩タイムではバンドもASKAもステージ上に残り、リラックスしたMCで語り続けて観客との繋がりはさらに濃密に。後半戦は、コーラスを務めるSHUUBIとのデュオでネット上でも話題となった曲を今回の編成で再演すると、ツアータイトルともなった『higher ground』を含むグルーヴィーかつロッキンなナンバーを連打して会場を一気にヒートアップさせた。

アンコールでも、今回のアレンジを手掛けた澤近泰輔のピアノだけをバックに奏で始めた名バラードから、冒頭のリフから盛り上がり必至の人気曲まで。総勢22名のメンバーで奏でられる今回のコンサートは、観る者すべてにアーティストとして新たな高みに向かって歩み続けるASKAの尽きないパワーとクリエイティヴィティを濃密に感じさせるだろう。
今回のツアーはこの後も全国8カ所9公演で年を跨いで続き、1月3日の福岡、6日の大阪、15日の東京、2月9日の横浜公演では、ライブ前に公開リハーサルが行われてその収益の全額が、ASKA自身の強い想いから先の熊本地震の義援金として寄付されることになっている。今回のツアーでは全公演14会場で熊本復興支援ための募金も実施されており、ライブと併せて全国各地で相次ぐ災害に胸を痛めている彼の活動にも注目してほしい。
取材・文/吉本秀純
関連記事
あなたにオススメ
コラボPR
-
【大阪・関西万博2025】最新情報まとめ!地元編集部が取材してわかった、人気グルメから穴場スポットまで
NEW 22時間前 -
現地取材で発見!知らなかった宇治の魅力【2025年最新版】
NEW 2025.9.14 08:30 -
「何度も見たくなる」ファン続出、宇治×京アニ秘話[PR]
2025.9.12 17:00 -
京都アフタヌーンティー2025年最新版、編集部取材のおすすめポイントも
2025.9.12 14:00 -
万博・ポーランド館で人気、現地さながらの体験とは?[PR]
2025.9.12 13:30 -
大阪・関西ランチビュッフェ2025年版、ホテルの食べ放題を満喫
2025.9.12 10:00 -
万博で日本一やかましい祭!?三重の魅力を1日で堪能[PR]
2025.9.12 07:00 -
大阪アフタヌーンティー2025年最新版、編集部取材のおすすめポイントも
2025.9.11 12:00 -
カード利用で街がもっと便利に。アメックスで繋がる輪[PR]
2025.9.8 07:00 -
大阪スイーツビュッフェ・リスト2025年版、ホテルで甘いものを満喫
2025.9.1 10:00 -
グラングリーン大阪で食べる、買う、楽しむ! 14選[PR]
2025.8.29 10:00 -
神戸アフタヌーンティー2025年最新版、編集部取材のおすすめポイントも
2025.8.29 10:00 -
関西人なら違和感に気付く!? 8コの異変探し[PR]
2025.8.28 08:00 -
新しいものを全力で楽しむ!OMOろい旅 in 熊本[PR]
2025.8.25 09:00 -
大阪ビアガーデン2025年版、編集部取材のおすすめポイントも
2025.8.22 12:00 -
25周年「アンパンマン列車」で、ゆかりの高知へ[PR]
2025.8.6 11:50 -
京都・滋賀のおすすめビアガーデン2025年最新版
2025.7.23 13:00 -
奈良のおすすめビアガーデン2025年最新版
2025.7.15 15:00 -
関西のおすすめ音楽フェス・2025年最新版
2025.7.9 09:00 -
【カメリア・マキの魔女占い】2025年下半期の運勢は?
2025.7.1 00:00 -
神戸のおすすめビアガーデン2025年最新版
2025.6.30 11:00