大阪で、金工の粋を尽くした刀装具展

重要文化財 聖衆来迎図大小揃金具 後藤一乗作 文政5〜8年(1822〜1825) 個人蔵 ※40年ぶりに一般公開
「刀剣女子」「刀女子」ら、女性の日本刀ファンが昨今、急増。そんな方々に見てほしいのが、「大阪歴史博物館」(大阪市中央区)で1月27日からおこなわれる『鏨(たがね)の華』展です。
同展のメインは刀本体ではありません。鐔(つば)、目貫(めぬき)、小柄(こづか)、縁頭(ふちがしら)といった刀剣外装の名品を紹介する展覧会です。日本刀は戦の道具なので、外見よりも実用性が大事です。しかし、戦国時代が終わり太平の江戸時代に入ると、刀剣にきらびやかで細密な装飾が施されるようになりました。大阪生まれの実業家・光村利藻(みつむらとしも:1877〜1955)はそうした刀剣・刀装具に魅入られ、3000点以上の一大コレクションを形成、そして刀装具の名品を集めた図録『鏨廼花(たがねのはな)』を刊行しました。

その後コレクションは明治42年(1909)に光村の手を離れ、一括して初代・根津嘉一郎(政治家・実業家、数々の鉄道会社の設立に関わり「鉄道王」と呼ばれた)のもとへと渡りました。現在も「根津美術館」(東京都港区)には約1200点が伝わっており、日本最大級の刀装具コレションとなっています。

本展では、「根津美術館」所蔵の光村コレクションの作品を中心に、刀剣や絵画資料も含めた約200件が紹介されます。なかには、40年ぶりに一般公開される「重要文化財 聖衆来迎図大小揃金具」といったレアものも。これだけの品々をまとめて見る機会は滅多にないので、日本刀ファンは必見です。
文/小吹隆文(美術ライター)
『鏨の華-光村コレクションの刀装具-』
期間:2018年1月27日(土)〜3月18日(日)火曜休
時間:9:30〜17:00(金曜〜20:00)※入館は閉館30分前まで
会場:大阪歴史博物館(大阪市中央区大手前4-1-32)
料金:大人1200円、大高生800円(本展のみ)
電話:06-6946-5728
関連記事
あなたにオススメ
コラボPR
-
【大阪・関西万博2025】最新情報まとめ!地元編集部が取材してわかった、人気グルメから穴場スポットまで
NEW 19時間前 -
現地取材で発見!知らなかった宇治の魅力【2025年最新版】
NEW 2025.9.14 08:30 -
「何度も見たくなる」ファン続出、宇治×京アニ秘話[PR]
2025.9.12 17:00 -
京都アフタヌーンティー2025年最新版、編集部取材のおすすめポイントも
2025.9.12 14:00 -
万博・ポーランド館で人気、現地さながらの体験とは?[PR]
2025.9.12 13:30 -
大阪・関西ランチビュッフェ2025年版、ホテルの食べ放題を満喫
2025.9.12 10:00 -
万博で日本一やかましい祭!?三重の魅力を1日で堪能[PR]
2025.9.12 07:00 -
大阪アフタヌーンティー2025年最新版、編集部取材のおすすめポイントも
2025.9.11 12:00 -
カード利用で街がもっと便利に。アメックスで繋がる輪[PR]
2025.9.8 07:00 -
大阪スイーツビュッフェ・リスト2025年版、ホテルで甘いものを満喫
2025.9.1 10:00 -
グラングリーン大阪で食べる、買う、楽しむ! 14選[PR]
2025.8.29 10:00 -
神戸アフタヌーンティー2025年最新版、編集部取材のおすすめポイントも
2025.8.29 10:00 -
関西人なら違和感に気付く!? 8コの異変探し[PR]
2025.8.28 08:00 -
新しいものを全力で楽しむ!OMOろい旅 in 熊本[PR]
2025.8.25 09:00 -
大阪ビアガーデン2025年版、編集部取材のおすすめポイントも
2025.8.22 12:00 -
25周年「アンパンマン列車」で、ゆかりの高知へ[PR]
2025.8.6 11:50 -
京都・滋賀のおすすめビアガーデン2025年最新版
2025.7.23 13:00 -
奈良のおすすめビアガーデン2025年最新版
2025.7.15 15:00 -
関西のおすすめ音楽フェス・2025年最新版
2025.7.9 09:00 -
【カメリア・マキの魔女占い】2025年下半期の運勢は?
2025.7.1 00:00 -
神戸のおすすめビアガーデン2025年最新版
2025.6.30 11:00